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オーストリア・スキー日記:2日目

シュラドミング

  面白リフト大集合
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ザルツブルク 教会
教会を見ながらバスを待つ
シュラドミング
PLANAIのゴンドラステーションだ
 やっちゃった。やっちゃったのであった。何をやったのかというと、財布をホテルの部屋に置きっぱなしにしてしまったのだ。今までこんなヘマをやらかしたことはなかったのに、なぜ、やっちゃったのか。思い当たるのは昨日、スキーバスがザルツブルクに戻ってきたときのことだ。「スキーバスは同じ車両を使うから、スキー板はバスの後ろのスペースに置きっぱなしにしていいよ」と言われ、まあ板をかついでホテルまで歩くのもおっくうなので、置きっぱなしにしていたのだ。これで緊張感が無くなったというか、依頼心が強くなったというか、ホテルからバス停まで手ぶらでいけることに気をとられて、私の人生で旅行先で財布を持たずにホテルを出る、という失態をやらかしてしまった気がする。
 で、本日もブライアンをガイドとするスノーシャトルだが、車内でバス代とリフト代を払う段階になって初めて気づいたのだ。頭が真っ白だ。クレジットカードも持っていない。するとブライアン、「明日もすべるでしょ?。いーよ、いーよ」とバス代とリフト代をツケにしてくれたのだ。ああ、すまなかった。行った先でハイクアップ1本で終わるところだった。すると「食事代もないよね」と、20ユーロまで貸してくれたのだ。このときばかりは、ブライアンが天使に見えたものだが、たぶん、これは使わないだろうな・・・。例によって、今日は少しでも多く見るため、ホテルの朝食のパンを持ってきているのであった。

◆ザルツブルク〜インスブルック周辺
(政府観光局の地図を加工)
シュラドミング 地図
 シュラドミングについて。ここは交通の要衝でもあり、古くから栄えた山間の町だ。上の地図を見ると分かるように、ピンクのザルツブルク州から外れた、スタイヤーマルク州に位置するが、まあザルツブルクの仲間だ。ここはダハシュタインという山(2995m)の対岸にスキー場がいくつも並ぶ風光明媚なところだが、近くにはアトミックの本社工場もあり、日本人でシュラドミングの名前を知っている人は、レース関係の人ではないだろうか。1973年よりワールドカップのレースが開催されるようになり、1990年には回転で岡部哲也が3位に入賞し、2006年には佐々木明が2位に入賞を果たした。99年以降は毎年ナイタースラロームを行うことでも有名だ。このナイターレースのために数万人が訪れる熱気はワールドカップの華でもあるらしい。ちなみに2010年の大会は湯浅8位、佐々木9位だった。
 スキー場そのものはゴンドラ1本+くらいの規模で、標高は白馬八方、岩岳、栂池が下の部分でつながっているイメージに近いと思う。下の地図は本当は左右にもっと並んでいて、対岸にはダハシュタインの氷河スキー場があるのだが、そこのメインとなる4つのスキー場の1つだけでも八方尾根クラスだ(ただし、対岸の景色を見ながらすべると、どえらく広く感じる)。もちろん、4つのスキー場すべての制覇はかなりあわただしくなるので2つにしろとブライアンが言っていたが、ランチを抜いて3つかな。
◆シュラドミングのゲレンデマップ
公式サイトの地図を加工。ただし、最新のゴンドラが記載されていない古いもののようだ)
シュラドミング
シュラドミング
こういう看板、好きだなあ
シュラドミング
対岸のダハシュタイン山塊が見えない
8人乗りリフト
またまた出ました、8人乗りだ
シュラドミング
ダハシュタインが見えてきたぞ
シュラドミング
トレーンゴンドラ、なつかしいなあ!
シュラドミング
ゴンドラとクワッドの混在リフトだ
 さて到着してみたものの、天気はよろしくない。曇り空に加えてガスっぽく、山の方は見えないのだ。でも私が行けば天気は良くなる、という根拠の無い確信があるので、ランチ抜きの強行スキーは変更なしだ。
 ベースにきれいなゴンドラステーションがあるが、これ、新設されたものだ。はっきり言って、私はがっかりした。実は上の地図の、SCHLADMINGから岩をくりぬいたトンネルを通るという面白いリフトがあったのだが、これが廃止されてしまい、新しく1発で上に上がれるゴンドラを作ったそうだ。しかし、トンネルの中を通るなんて風情があっていいではないか。どうして残さないのか。まあ、ものめずらしくも無いリピーターにとっては寒さのないゴンドラの方がいいんだろうけど。ちょうど10時にゴンドラゲートを通過し、途中、L字型に曲がってぐんぐん上に上っていく。
 さて、最初のゴンドラ駅を降りると対岸のダハシュタイン山は見えない。ううむ、まあ待つとしよう。視界が良くなかったのでいったん、ペアリフト1本分滑ってから、とりあえず隣のHAUSER KAIBLINGの方へ向かった。途中、あの8人乗りリフトもあったが、やはり何回見てもインパクト強いなあ。なにしろ高速クワッド2台分の機動力があって、ガンガン運んでいるのを見ると頼もしいくらいだ。
 谷間に下りて、4人乗りクワッドを乗り継ぎ、いきなり火力発電所の煙突があったと思ったら(これは電波塔)、そこがHAUSER KAIBLINGだ。もう11時21分なので、ここから向こう側に降りると時間が無くなりそうなので、Tバーなどを使って周辺を滑る。特に谷間にある、地図ではKと表記されているリフトのコースは景色もよく、バンフのゴーツアイを彷彿とするコースだった。このあたりで急に太陽の位置がわかるくらい天気が回復してきた。シメシメ。景色がどんどん良く見えるようになったので、写真をとりまくり、ここのリフトを2本も滑ってしまった。いかん、急がねば!。途中、リフトの上で食事(ホテルから持ってきたパン、チーズ、りんご)をして、時間をかせぐ。PLANAIでは、朝のころと異なり、対岸のダハシュタインが見え始めた。おお、氷河も見えるではないか。あそこもスキー場なんだよね。時間があれば行きたいが、それはここに宿泊した人が行く場所だ。それでもこちら側のスキー場からはダハシュタイン山塊が丸見えなので、見るだけならこちらの方がいいだろう。雪の付き方の関係で、朝イチゴンドラの中間駅から下りに乗車する。数年前だったら、岩の穴をくぐるリフトに乗るはずの場所だ。HOCHWURZENにくると、なつかしい、変なリフトに出会ってしまった。あのツェルマットで見た、ゴンドラが何台もムカデのように連なった、トレーンゴンドラだ。おお!なつかしい!。ところが隣のバーンのリフトもおかしい。1つのケーブルに、クワッドとゴンドラが混ぜこぜになっているのだ。こんなの、見たこと無いぞ!。あとでガイドのブライアンに聞いたら、どうやらリフトに乗るのが苦手な子供のためだとか。ううむ、よくわからんが、とにかくおもしろい!。この2つのリフトを撮影するために、20分くらい使ってしまった。ううむ、でもそれだけの価値はあるからいいだろう。そして4つめのスキー場であるREITERALMに向かおうとしたが、時間が無いので、地図上のXの地点から引き返すことにした。ダハシュタイン山塊を見ながら滑るコースが満喫できてよかった。もしも朝イチから全力で写真を撮らずに滑れば4つのスキー場はなんとか滑ることができただろうが、やはり景色を楽しみながら滑りたいものだ。
 帰りがけにもゴンドラや施設を見ながら引き返し、15時45分にはバス停に戻った。するとブライアンが「とても珍しい鳥を撮影したよ」と言ってきた。黒い七面鳥みたいな鳥で、あわてて携帯のカメラで撮影したが、周囲の人たちもあわてて撮影していたみたいだ。それはゲレンデ途中のレストランの前にあった巨大な鳥と同じだった。このあたりにはニュージーランドのトレブルコーンにいた「キーア」という鳥みたいに、スキー場の名物になっているらしいが、めったに見ることができない珍しいものだとのことだ。
 今日は全くお金を使わない日だったので、朝に借りた20ユーロはブライアンに返し、リフト代とバス代は明日払うことにした。とにかく、クレジットカードの1枚もないと、海外では難民も同然だ。この日以来、ジャケットの胸ポケットにはリフト券ホルダーに入れたクレジットカード1枚を入れっぱなしにするようになってしまった。
 

※このレポートではスノーシャトルは曜日ごとに色々なスキー場に行っていますが、
 2015年11月現在、フラッハウのみの運行となっています。行かれる方は必ずご確認ください。

ザルツブルクのシャトルバス(ザルツブルクスノーシャトル)日本語
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シュラドミング
最初のゴンドラを降りた場所が0℃だった ローディングカーペット、オーストリア
ではよく見たなあ
シュラドミング シュラドミング
空のトイレだ お約束の十字架だ
シュラドミング シュラドミング
これは何かといいますと・・・ → 休憩所だ!
シュラドミング シュラドミング
雪崩危険の看板だ ううむ、わからん
シュラドミング シュラドミング
日本ではARAIでも見たことがある、
吹雪の時に安全に下山する目印だ
火力発電所ではなくて、電波塔だ
シュラドミング シュラドミング
コースもレストランも数字になっているので
旅行者には分かりやすい
おお、晴れてきたぞ
シュラドミング シュラドミング
山頂には十字架。これをぶっ壊さない
ために、リフトの駅は・・・ →
真横に下りるようになっているのだ!
シュラドミング シュラドミング
バンフのような景色だ このあたりの景色が気に入って、
滑りこみました
シュラドミング シュラドミング
対岸もよく見えるようになった うまっとるぞ
シュラドミング シュラドミング
鐘を鳴らすこともできる けっこう、でかい音がするぞ
シュラドミング シュラドミング
いいかんじだ これが今日のランチだ
シュラドミング シュラドミング
英語のCLOSEとドイツ語のZUが交互に表示される。
下のバーは上に来ると緑色に見えて、あけていい
のサインになる。直前までしっかり下ろせということだ
吹雪いたらこれがたよりだ
シュラドミング シュラドミング
子供用のスロープコンベア、風よけで
ビニールハウスに見える
Tバーも結構多かった
シュラドミング シュラドミング
8人乗りが景色に映える  凍りついた滝みたいだが、
人工的に作られたもののようだ
シュラドミング シュラドミング
リフト脇でブラジャーなど女性ものの下着が
干されていた。ソルトレイクシティでも見たなあ
これもリフト脇。降りたら左右に分かれろ、らしい
シュラドミング シュラドミング
これもわからん 屋根に白熊がいるぞ
シュラドミング シュラドミング
道路がそのままゲレンデだ おやつはこれだ!
シュラドミング シュラドミング
ゴンドラの内部 しっかりした生地だ
シュラドミング シュラドミング
ローディングカーペットは
ペアリフトでも使われている
出ました、5人兄弟!
シュラドミング シュラドミング
ダハシュタイン山塊が美しい ファミリースキーのことか?
シュラドミング シュラドミング
スイス風の窓だ やっと分かる看板だ。
目の前を見れば分かるだろう
シュラドミング シュラドミング
そりゃあ!。
一斉スタートだ
黄色と緑の牛、ブラジルの
サッカーチームみたいだ
シュラドミング シュラドミング
またあった!しかし見事ないすだ 足を乗せる台まである。
こんどゆっくり座ってみたいものだ
シュラドミング シュラドミング
ムカデゴンドラの場所い戻る。
けっこう、たるんでいるなあ
かなり低空だ
シュラドミング シュラドミング
道路をくぐるのも多い 道路を何の気なしでリフトが横断する
シュラドミング シュラドミング
バーに乗るの、うまいなあ オーストリア国旗の牛だ!
シュラドミング シュラドミング
これがCapercalie(カバーケリー、ヨーロッパオオライチョウ:
雷鳥の仲間)という珍しい鳥だ
こっちはペンギンだ
シュラドミング シュラドミング
ロシアから来たアクサーナ(左)とイリア(右) 手前にある機械を使ってカードでの支払いもOKだ
【ギャラリー】 
シュラドミングとダハシュタイン山塊
◆ダハシュタイン山塊を見ながら 
  氷河の部分にはスキー場が広がる。シュラドミング周辺はスキー場が多い。
シュラドミング
◆8人乗りリフト
  それと、ヘルメット率の高さもオーストリアだ。
シュラドミング
◆ダハシュタイン山塊の全容
 HOCHWURZEN方面から見ると全容が見えやすいが、氷河を見るならPLANAI方面が絵になる
シュラドミング
◆トレーンゴンドラ
 じつにカワイク、かっこいい。
シュラドミング
◆混在リフト
 6人乗りリフトとゴンドラが1本のケーブルに混在だ!
TIP
ザルツブルク 昨日が脂っこいものだったので、今日はどうしても野菜を食べたくなり、バーガーキングでサラダを買ってきた。まあ口に合うし、スーパーで買うよりも量が多くて安い。インスブルックでは、これだけ単品で買うようになったくらいだ。
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