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■バンクーバーの空港
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■ウィスラービレッジの入口
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■アルパインロッヂ本館
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私がスキーにのめりこみ始めて、まだ2級に合格する前のこと。私の会社の先輩で毎年ウィスラーに行っていて、この時点で7年連続で行くことになるという人がいた。私がスキーを始めていると聞くや、「一緒に行こう」と積極的に誘ってきてくれた。 当時はカナダのスキーといえばとんでもなく広くて、迷子になって死ぬんじゃないかと漠然と恐れていた。そのため最初は冗談半分だと思っていたのだが、料金も安いし、施設もよく整っているようで、面白そうだ。たまたま年末年始の休みが長めに取れそうだったので「行きましょう」と返事をした。
行き先は先輩が毎年行っているというアルパインロッヂという宿だ。最初の年は飛行機とあわせて、2週間で14万円ほどだった(食事無し)。1日でも後ろになると料金が数万円単位で跳ね上がるので、上司を拝み倒しての日程調整であった。
先輩が荷物のリストを見せてくれたので、いろいろと手配する。ウィスラーの中にはスーパーやドラッグストアなど何でもあり、モノで困ることはないようだ(ただし、コンタクトレンズだけは注意)。
スキーケースは重量に関係なく3kgで計算してくれるというので、スキー板にウェアをぐるぐる巻きにして、クロネコヤマトのビニール袋をパンパンにしてコンビニから成田空港へ送った(3日くらいかかるので早めに出す。成り行きはインターネットで確認できるので、成田のカウンターへの到着を事前に確認できる)。スーツケースは大き目のものを使用。ブーツがあると、すぐにいっぱいになる。やはりスキーケースを使用した方が荷物のスペースを節約できるようだ。
出発は深夜になるので、夜に水天宮にある成田行きのリムジンバス乗り場に集合。ここでチェックインを済ませ、成田へ行く。
飛行機の中はとてもだるい。あまりよく寝てしまうと、向こうで眠れなくなるので我慢して起きる。バンクーバー到着は日本時間の早朝なので調子がおかしい。すぐにでもウィスラーに入り、ひと風呂浴びたいものだが、ロッヂの案内の人から「次の飛行機の便で関西からの人が来るので、4時間待ってください」だと。仕方なくタクシーでバンクーバーの市内観光に行った。
バンクーバーは観光としては1日で飽きるかもしれないが、半日ならばいいだろう。おやおや、スキー旅行専門のF社軍団が黄色いウェアのガイドを先頭にゾロゾロ練り歩いておるわい。
食事はファーストフードを食べたが、味がしない。胃の中は徹夜明けと同じなので、ぐったりしているのだ。いすに座っていると眠くなる。おかゆが食べたい。再びタクシーで空港に戻り、無事関西の人といっしょに送迎バスでウィスラービレッジに入る。
基本的に、大部分の観光客はウィスラービレッジにあるホテル群のどれかを宿とする。ゲレンデに隣接していて、便利だからだ。しかし我々が宿泊したアルパインロッジはこのビレッジから車で10分くらい離れたアルパインメドウズというペンション街のようなところにある。このへんには小さなコンビニのような店が1軒あるだけで、実に寂しいところだ。
日本でいえば、スキー場に隣接していない、ペンション村のようなところだ。良く言えば落ち着いているが、悪く言えば、夜の散策が楽しいウィスラービレッジから離れているのだ。
やれやれ。荷物を2階の部屋に上げる。さて、ビレッジに行ってみようか。ちょうど夕方で、1時間おきにスキーを終えた客を送迎しに行く便があるので、それに乗る。ブラッコムの停車場とウィスラービレッジの停車場があるが、後者が大きなショッピングモールのようになっている。ちょうどスキーを終えて板を担いで歩く人と、散策に出かける人が交差する時間帯だった。
先輩からビレッジの入り口のすぐ近くにあるスーパーを案内してもらう。なかなか広くて、たいていのものは揃う。物価が実に安い。食べ物、特に肉類は安い。我々は朝食は自分で取る方が安いというので、パンやジャム、バナナやリンゴ、ヨーグルト、アイスクリーム、ジュースなどを買い込む。日本よりも高いのは、日本から輸入したカップめんくらいなものだ。でも地元の人によると、このビレッジのスーパーは高いので、みんな国道沿いのスーパーで買っているとか。すごいねえ。
先輩は将来、ここに住むことを考えているらしい。不動産の広告に目をやっていたが、やはり日本よりも断然安い。ただし、場所の利便性がいいと高いようだ。
ここで面倒が起きた。時差のせいか、涙の出が悪くて、コンタクトレンズがいきなりポロリと落ちたのだ。これはいかん、と探したら、ヒビが入っていた。ううむ。古いレンズを替えとして持ってきていたが、度が少しばかり弱い。でも、何も無かったらもっと困っていただろう。ちょうどクリスマスで、バンクーバーに出ても店がやっていないかもしれないからだ。私はハードレンズを使用しているのでスペアを持つようにしたが、本当の予備用にソフトの使い捨てレンズを持参するようにもなった(ほとんど使ったことはないが)。
さて、明日からのスキーはどうなることやら。