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ツェルマット・スキー日記:3日目

チェルビニア (イタリア)

 太陽ポカポカ
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イタリア側から見たゲレンデマップ
ツェルマットの谷
中間駅から町を見下ろす。ツェルマットは
谷間の町だということが分かる
クラインマッターホルン
山頂の岩をくり貫いたトンネル。
足早に歩くと、息が切れる
クラインマッターホルン
クラインマッターホルンの下の展望台
チェルビニア
狂喜のコース。圧雪に関しては、
イタリアの方が行き届いている
チェルビニア
ハイウェイのようなコースだ
チェルビニア
スイス側から見るのと全く違う
 今日はいよいよ、イタリアへ行く。ツェルマットのツアーではメインイベントになるのだが、イタリアへ行ってから天気が悪くなってロープウェイが止まると、帰ってこれなくなるので、どのタイミングで行くかが重要だそうだ。今回は全く問題無く、スキー2日目に決行となった。
 このイタリア遠征の特徴の一つに、「パスポート持参」という約束事がある。ガイドによると、めったに検閲されることは無いし、実際に見たことは無いというが、ロープウェイの中で抜き打ちで検査があった話を数件聞いており、念のために持ってきてくれとのことだ。また、チェルビニアを観光するので、普通の靴もリュックに入れる。
 今回は巡回バスでロープウェイの駅へ行き、昨日も使ったFuri、Trockener Stegを乗り継ぎ、標高3820mのクラインマッターホルンの駅に到着した(2本目のロープウェイの運転手は、我々が日本人であると知ると、観光案内の車内放送を日本語でもやってくれた。たいしたものだ)。
 駅は岩山をくりぬいて造られたもので、向こう側へはトンネル内を歩いて移動する。トンネルの中間にエレベーターがあり、これに乗って展望台へ上がる。何だか楽しそうに聞こえるだろうが、ここは富士山の山頂よりも高いことを忘れてはならない。普通の感覚でスキー板を担いで大また気味に歩くと、とたんに息切れしてしまう。時々、クラクラする。這うようにして展望台に上がった。
 ここから見た眺めは、すばらしくもあり、失望するものでもある。というのは、アルプスの山々はきれいだが、肝心のマッターホルンが「ええっ」と言うほどかっこうが悪い。ツェルマット側から見ると、無限の感動を与える山だが、南壁側から見るとえらく不恰好で、しかも肩と呼ばれる出っ張りが8合目ほどにあり、ただの岩山のようにも見える。ちょうど東壁に白く雪がかかっているのに対して、南壁側は融けるせいか、雪が少なくて黒ずんでいる。イタリアに対してずいぶん薄情な山だと思ったものだ。イタリアにいるときは、イタリア名のモンテチェルビーノと呼ぶべきであろうほど、スイス側とは別の山という気がしたものだ。
 ここからはモンブランも遠望できるが、ガイドに「こことあそこの間の、あの丸い山」と教えてもらわないと分からないだろう。絵になる山は見えないので、長居は無用だ(シャモニのミディ展望台は1時間いても飽きなかったが)。
 展望台をいったん下り、国境線を越え、いよいよイタリアの国境の都市、チェルビニア(標高2050m)に向かう。ここから延々とダウンヒルが続くのだが、そのコース幅と、行き届いた圧雪、快適な斜度、さえぎるものが無い視界の良さ、人の少なさは真の感動ものだ。八方尾根の朝イチのリーゼンが延々と続いていると思えばいい。ほとんど木の1本も見ることなく、チェルビニアの町に到着した。土産屋で板や靴を預け、運動靴に履き替えて、町に出る。小さな町だが、みやげ物屋が軒を並べる。マッターホルンが頭上に見える。
 昼食は、Sporting Hotelと教会の間を少し歩いた角にある、Matterhorn というレストランでとった。スパゲティとピザだが、量が多い。チェルビニアの町では3時間くらい過ごしただろうか。強風になってロープウェイが止まるとまずいというので、早めに切り上げて帰る。2つのロープウェイを乗り継ぎ、最後の駅の壁に国境のラインがあった。ここから広いテオデュル氷河(凍傷になったところ)を抜けて、町への長いロングランで締めくくった。
 今日はすこし早めに切り上げたので、町をゆっくり見ることができた。少し町を解説しよう。まず、駅前広場のすぐ横に少し細くなったメインストリートのバンホーフ通りがあり、みやげ物屋や、スキーショップがびっしり並んでいる。原宿の竹下通りのようである。ここには山岳博物館や山岳センター、教会などランドマークがあり、ぜひ最初に覚えてほしい。このメインストリートは教会あたりで賑わいが弱まる。この通りには、川が並行して流れており、川向こうはホテルやみやげ物屋、飲食店が多い。とりあえずこのバンホーフ通りをしっかり覚えておいて、川がどちら側かが頭にあれば、困らないだろう。
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ツェルマット駅 ツェルマット
 朝、集合場所へ。
マッターホルンの上部が見える
 ロープウェイを2本使う
クラインマッターホルン クラインマッターホルンのスキー場
 2本目のロープウェイでクラインマッターホルンへ  イタリア側の斜面だ
モンテチェルビーノ 国境ライン
 マッターホルンの南壁と東壁。
右側の東壁の方が白いのが分かる
 これよりイタリア
クラインマッターホルン チェルビニア
クラインマッターホルンだ チェルビニアの町とマッターホルン。
もう、ただの岩山だ
イタリア チェルビニア
 南向きなので明るい  ちゃんと教会もあるぞ
チェルビニア チェルビニア
 イタリア側のお土産屋だ  イタリア側のレストラン内部。
値段が安いのもいい
イタリアのレストラン ロープウェイ
 イタリアのレストランだが、
マッターホルンとある
 ロープウェイだけがスイスに帰る手段だ
ロープウェイの駅 国境
イタリア側のロープウェイ ロープウェイ駅の国境ライン。
 CHはスイスを意味する
テオデュル峠 ツェルマット
テオデュル峠の氷河。
初日はここで顔に凍傷を作った
ホテルから見下ろした街並み
ツェルマット ツェルマット
店は閉まっているが、楽しめる 時計屋が多いのも特徴だ
ツェルマット ツェルマット
クリスマスは近い いい感じだ
スキー
 日本への義理のお土産は、生協で買おう。特にチョコレートがいい。(空港で売っているようなデザインのものも多い)。特売品でも安くておいしい。しかし、NOIRと書かれたものは(結構、多い)、カカオの粉を固めたような、甘味のほとんど無い、苦いだけのチョコなので、要注意だ。習字に使う墨をかじっているようで、参った。ちなみにNOIRとは、「黒い」を意味するフランス語であるが、チョコでは「苦い」を意味する。ネスレの製品は比較的ハズレが少ない。
 その他、絵葉書も安い。最初に値段をよく見ておけば、町中の無数のお土産屋を評価する基準になる。
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