HOME海外スキーレポート > シャモニ(ロニオングランモンテ) 
シャモニ・スキー日記:6日目

ロニオングランモンテ

お手軽な氷河スキー
Line-blue
ロニオングランモンテ  
 ロープウェイではるか天空へ  
ロニオングランモンテ
展望台。アメリカからの雪山登山客がいた
ロニオングランモンテ
シャモニの谷を挟んで、対岸のフレジェールを見下ろす
ロニオングランモンテ
望遠レンズでモンブラン。手前の峰の右手の上の尖塔が
エギュイーユ・ドゥ・ミディだ
ロニオングランモンテ
アルジャンティエール氷河だ
エギュイーユ・ドゥ・ミディ  
 こちらはエギュイーユ・ドゥ・ミディ展望台から見た
モンブランだ。レンズ雲がかかっている
 
エギュイーユ・ドゥ・ミディ  
 同じく展望台から見たグランドジョラス。
手前に氷河に降りるスキーヤーがシルエットになっている
 
 今日は打って変わっていい天気だ。今日こそは、グランモンテに行くぞ! しかし、バレブランシュのツアーの時に、エギュイーユ・デュ・ミディの展望台を見ていない。モンブランを間近に見ていないのだ。今日は最終日だ。悩んだ末、私一人、早くグランモンテへ行き、天気がよければ2時前に切り上げ、エギュイーユ・デュ・ミディの展望台に直行するというプランにした。悪いけれど、どうしても見ておきたかったのだ。
 
 食事もそこそこに、バスに乗る。グランモンテはバスで15分以上かかる。フレジェールの向こうだ。グランモンテに到着した時は、やっとロープウェイが動き出したくらいだ。ロープウェイを2本乗り継ぎ、一気に山頂(3275m)へ上がる。天気はいいが、けっこう風が強い。ゴンドラ駅の上に展望台があるので、階段を上がる。すばらしい展望だ。登ってきたロープウェイの駅の方向を向くと、シャモニの渓谷が眼下に横たわっている。グランドキャニオンとまではいかないが、急峻な渓谷だ。対岸正面は、フレジェールのスキー場だ。軽食をとったテラスも見える。対岸左の奥にはブレバンのスキー場が並んでいる。シャモニの町をはさんでブレバンと対峙しているのが、モンブランだ。ここからモンブランを見ると、シャモニ針峰群とエギュイーユ・デュ・ミディ、モンブランが一直線になって、フレジェールから見た時と印象が全く違う。針峰群は雑然とうるさく並んだ岩山のようだ。その奥の最も高い峰がエギュイーユ・デュ・ミディであることは、トレードマークの金色の尖塔で分かる。この針の山のような針峰群の奥に丸みのある、白くて高いモンブランの美しいこと!

 「モンブランは山々の君主です。岩の王座の上、雲の衣をまとわせ、雪の王冠をのせて飾りました」(バイロン 1817)

手前に丸い高峰が見える。バレブランシュからは尖って見えたドリュー峰(3754m)で、こちらから見ると丸く見えるのが面白い。一方、後ろを振り返ると、左手にアルジャンティエール氷河が広がり、対岸には山猫のようなアルジャンティエール峰(Aiguille d'Argentière 3902m)が見える。すばらしい景観だ。

 展望台を降りて、右へ回るとそのままスキー場のコースにつながるが、左の氷河コースへ行く。一人なので危険だが、コースにはロープが張られているので、(絶対に守らなければならないという意味ではない)そこを出ないようにする。明確な境界は無いが、氷河の真上というよりも、すぐ脇といったほうがいいかもしれない。でかいクレバスの脇を滑ったりするのだが、ロープ内にはクレバスは及ばないようだ。しかし、ガイドに先導されたパーティがクレバスの向こう側を滑っている。もちろん、そういう人たちの後をついて行ってはならない。
 コースを滑っていると、途中で圧雪コースになり、開放感あふれる安全なゲレンデへ入る。そこには家族連れやカップルなどが楽しそうに滑っており、何だか映画館から出てきた時のような気がした。そこはロープウェイの中間駅であるLognan(1965m)であった。ここにはゴンドラもある。ゴンドラでBochardという場所に出ると、そこは木の生えていない、コブもたくさんあるオフピステになっていた。なかなか手ごわかったが、リフト数本を滑り、Lognanへもどってテラスで食事をした。天気もよく、例によって、室内はガラガラ、テラスが混雑していた。

 2時前には下山する。もっと楽しみたかったが、エギュイーユ・デュ・ミディに時間を割きたかった。循環バスに乗り、ホテル前で降りることなく、そのままバレブランシュの時にも来たエギュイーユ・デュ・ミディのロープウェイ駅へ直行する。板とストックは駅に置き、スキー靴のまま、リュックサックだけしょってロープウェイに乗る。この時間ともなるとスキー客は5人くらいで、あとは一般の観光客が30人くらいか。2本目に乗り継いで、展望台に到着する。
 まず、氷の通路を通ってバレブランシュへの降り口に出た。3時を回っているせいか、尾根を降り始めたスキー客は数名だ。今からでも、一気に滑れば、30分もかからずに下まで行けるだろうが、氷河の上にスキーヤーはほとんどおらず、もし迷子になったら命はないだろう。氷のトンネルを戻って、展望台に向かう。

 展望台は尖塔のある岩の隣の岩山の上にある。ここからはモンブランが手にとるように見える。山頂には、レンズ雲がかかっていた。ボソン氷河は目の前からはるか眼下へと流れている。シャモニの町も小さく見える。自分のホテルはどこなのかも分からない。バレブランシュの方向を見ると、尾根を降りるスキーヤーがシルエットになっていた。その向こうにはグランドジョラスの北壁が見える。アルプス三大北壁(マッターホルン、アイガー)の一つだが、本当の絶壁だ。この展望台には40分ほどいたが、全く飽きることはなかった。
 展望台の中には、きれいなレストランや土産物屋がある。とても富士山山頂の高さとは思えない。少しづつ、暗くなり始めた。ロープウェイで降りる。駅から循環バスに乗ってホテルに戻った。無理して行ったが、十分に価値があった。
line
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
立派な駅舎だ 迫力のある案内図だ
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
日陰側は薄暗い 氷河を見下ろす
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
駅舎の上の展望台からシャモニの谷と
モンブラン山群
ドリューの岩山だ 
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
アルジャンティエール氷河を滑る クレバスには注意だ
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
下部の方は安全に滑ることができる 中間駅の賑わい
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
 距離をかせぐなら、ゴンドラで
繰り返し滑るのが効率的だ
 青い空に映えるコースだ
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
 あの峰の上に人が何人もいるの見える?
あの崖から滑り出す人たちだ
ランチのテラスから見上げる
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
 ランチのテラスだ ドリューがこちらを見下ろしている 
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
 レストハウスのトイレだが これだけで女性を表しているのがいい 
ロニオングランモンテ ロニオングランモンテ
 円いリフトに心も円く  ロープウェイだ
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 【ここからエギュイーユ・ドゥ・ミディ】
ロープウェイ2本乗り継いでいくぞ
 展望台だ
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 この時間からでもバレブランシュ氷河に行く人 展望台では赤ん坊も泣いていた 
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 シャモニ側の展望台に人が多かったが  尖塔の展望台は閉鎖されていたようだ。
まるでロケットのようだ
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 グランドジョラスの北壁だ モンブランと雲 
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 ボソン氷河だ シャモニの町を見下ろす 
エギュイーユ・ドゥ・ミディ エギュイーユ・ドゥ・ミディ
 尖塔、行きたかったなあ  レストランには昔の様子の絵が
エギュイーユ・ドゥ・ミディ シャモニ
 レストランはこんな感じ シャモニの町。橋がおしゃれだ 
シャモニ シャモニ
 シャモニは谷間の町なので、空が明るくてもすぐ暗くなる  ホテルのベッドの上から、ミディの尖塔が見えていた
 
ロニオングランモンテ
 ロニオングランモンテ(パノラマで撮影)
ロニオングランモンテ
 ロニオングランモンテ(絵葉書)
 
スキー
 今日のTIPは、上記の通りだ。計画時には悪天候の日もあるものと考えて、スキー場を選ぶといい。場合によっては当日の空を見て判断するのもいい。また、1週間の滞在ならば、早めに切り上げて、街中を時間をかけて見物する日を2日くらいは欲しい。
HOME海外スキーレポート > シャモニ(ロニオングランモンテ)