レズーシュ (Les Houches) 悪天候のときは | ||||||||||||||||||||||||
するとK社の委託先の現地旅行代理店の人がやってきた。彼は奥さんが日本人で、日本語が達者な人だ。「どこへ行きますか?グランモンテ?やめたがいいです、迷子になります、今日は何も見えません。私はこれからお客さんを連れてレズーシュへ行くけど、乗せてってあげます。お金、いりません。」おや、何と嬉しいことを。かくして、バス停の5メートル手前で方針を変更、レズーシュ行きとなった。 ところで、レズーシュってどこにあるの?何しろ、名前すら聞いたことが無い。地図を見せたら、レス ホウチスと書いてあるところを指差すではないか。へえ、これでレズーシュというのか。 ワゴン車で他の一般客と一緒に15分ほど乗る。レズーシュに到着。ここで彼らと別れた。帰りは循環バスがあるとのことだ。 例によってロープウェイかと思ったら、ゴンドラだった。卵型のゴンドラで、日本では五竜とおみか、赤倉の池の平あたりで見たことがあるようなやつだ。これで山の上に上がる。ここは珍しく森林限界よりも下で、木が生えている。しかも、一番下まで滑って降りてくることができるのだ。シャモニらしくないが、ガスっている時は森林があった方が迷わずにすむ。ゴンドラ駅を降りると、とてもガスっていた。いやあ、まいった。とりあえず、滑り出す。ところが前が全く見えない。やばい。知らない土地では、実に不安だ。仲間から「どうなっているのでしょうか」と言われると、「落ち着け」としか言えないが、一番慌てているのが私だ。どうも人も少なめだ。しまいには上下左右すら分からなくなるホワイト・アウト状態になる。私は聴覚や嗅覚で滑られるほど器用ではない。途方に暮れて止まっていると、後ろから地元民と思われる若い連中が奇声を発しながら滑り過ぎて行った。頭の中にコースがインプットされているようだ。かなわん。 少しばかりして、わずかにガスが薄くなる。コース脇の木が見える。林間コースなので、とりあえず滑ることができた。ブレバンやフレジェールのようなコースだったら、大変だっただろうし、グランモンテに行っていたら、本当に参っていただろう。 下の方はガスが晴れていたが、標高が1000m程度で、雪が悪い。リフトで上にいくと、まだガスっていた。あれこれしながら隣の峰へ移る。やや南よりの斜面はガスが晴れていた。そして登山鉄道の線路があり、少し下ると車両があった。駅の前にはホテルもあり、ホテル前のバーンは大きく、スキーのポールコースがいくつも並んでいた。レースの合宿らしい。大勢いる。でもよく見ると、子供ばかりだ。げっ、うまい!将来のメダリストたちか!?とにかく本格的だ。 レストランで昼食。熱いスープがうまい。このスキー場はどこか日本的な感じがして懐かしく思ったのだが、要は木が生えているのだ。他のスキー場のようにド迫力の景観があるわけではないので、観光客はあまり来ないが、その代わり子供向けのやさしいコースも多く、あるコースでは貸切でポールを立てていた。 フランスに来た実感がわくスキー場ではないが、悪天候の日にはいいだろう。ここのところ、海外スキーはずっと晴天に恵まれていたので、よしとしよう。 2時過ぎには終了。晴れ間が出て、シャモニの町が遠くに見える。明日は天気はいいらしい。最終日だから、明日こそグランモンテに行こう。循環バスに乗ってシャモニの町に戻った。 |
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隣の峰の下にあるロープウェイ駅。 石造りだ! |
落ち着いた雰囲気だ |
これが卵型のゴンドラだ | ガスっていてよくわからん |
山の下の方は晴れているが。 小型のロープウェイだ |
いったん、別の町に降りたところ。 おもしろいデザインだ |
山の上はガスが強い | 晴れ間からシャモニの町が見える。 町の方はガスっていないようだ |
きっと、おれより速いんだろうなあ | 少し晴れてきたかな |
シャモニの街中で見た犬。 好きなアイスクリームがあるみたいだ |
花と国旗で飾られている) |
ボウリング場。ビリヤードもあったぞ | |