バンフ・スキー日記(5日目): レイクルイーズ                            
雪にも負けず
    
 今日はバンフのビッグ3の最後、レイクルイーズに行く。とにかくレイクルイーズは天気がいい時にいっておきたい。昨日の天気予報では今日はそれほど天気は良くないが、明日の方が悪いという(あてにならない天気予報だが)。ううむ、それでは今日しかないか。パンフレットには谷間の対岸にいい感じの山々が見える。せめてこれが見れればカナダの雰囲気を満喫できるだろう。
 レイクルイーズへはバスで90分なので、早めのバスに乗る。

Lake Louise MAP 
※赤い矢印はリフトが登っていく方向。
左下のベースエリアからリフトとサミット・プラッター(円盤のバー)で最高地点2637mに到達する。
  
  
   雲が覆い被さろうとしている
  
  
見事な建物だ
  
トップ付近で晴間を見て
  
すんげえ雪だ
  
雲の切れ間に
  
うれしや
  
ラーチ方面はこの
クワッド1本で
ラーチ全体を見る
  


 レイクルイーズはビッグ3で最も大規模なスキー場だ。地図を見ればわかるとおり、1つの巨大な山のほとんどを滑走可能にし、ついでに隣の山に1本クワッドを架けただけでこれまた巨大なエリアが合併されていくのだから、話はシンプルだ。
 ベースエリアが1600m級で、最高地点はほぼ1000mの標高差の2637mだ。緯度が高いので、途中で針葉樹林の森林限界を超えてしまい、日本では見られない風景が広がることになる。実際のリフトはもっとあるのだが、地図には主要なリフトのみ記入している。
 眺めのよさなら左側の斜面で、このさらに左側に広がる3000m級の山々が美しい(らしい)。またバックボウルの部分は本当のパウダー天国で、降雪直後の晴天になれば、親知らず子知らずで自分が楽しむことに専念した方がいい。夢中になってハッと気づいたら女房をどこかに置き去りなんてことになりかねないので、新婚カップルは注意が必要だ。本当にヘリスキー状態になるのだ。
 ラーチエリアは文字通りラーチ(カラマツ)に囲まれたいい感じのエリアだ。圧雪がゆきどといているので、飛ばしたい人はここがいいかもしれない。

 さて、私はというと、それほどうれしい状況ではなかった。雨という最悪の状況は免れたが、ほんの20mほどの高さの所にどんよりした雲が漂っているのだ。コラ、あっちに行かんかい。
 とりあえずセンターハウスでトイレその他を済ませる。ここのセンターハウスは丸太でできた実にすばらしい建物だ。火がついたら一発なので、あちこちに消化ホースがある。これといった建物はこれだけだ。ここから各方面にリフトが出ているのだが、私は景色優先で最高標高に行くため、オリンピックチェアに乗る。見事なカラマツ林の間を縫って、雲の中を登る。サンシャインの時みたいにいきなりカンカン晴れてくれないかな。降車場から少し下った所にサミット・プラッターがある。プラッターとは大皿とか円盤という意味で、股間に丸い皿の付いた棒をはさみ、登っていくものだ。1kmほどの長さがあるが、これで400mもの標高差を上るという傾斜だ。普通のTバーでは握力が持たなくなるのだろう。
 トロトロと上る。ガスはおさまるどころか、ますますひどくなる。降車駅はほとんどホワイトアウトした状態だ。ううむ。バックボウルは進入禁止のロープが張られている。そうだろう、これでボウルに入るのは富士の樹海に入るようなものだ。遠くの景色どころか、足元すらおぼつかない。こういう時は下の林間コースの方がいいので、降りることにした。「ガリッ」思いっきりいやな音がする。ゲゲゲゲッ、今の感触は岩を踏んだか?!?。恐る恐る板の裏を見てみると、キャーッ、彫刻刀で彫り込んだような線が!!。山頂付近は強風か急傾斜のため、雪付が悪い場所は岩が出ているのだ。いかん、ナビゲーターのあるコースに戻るんだ。戻ろうとして「ガリッ」もう、板を外して歩いてしまった。今まで砂も踏んだことのないケガレなき9DOがズタズタだ。コースに戻り、圧雪されたところを滑る。すると雪が降ってきた。あまり滑らずにセンターハウスに戻る。コーヒーを飲んでHP用の原稿でも書いて、それから滑ろうかという計画であった。
 ところがこの雪、なかなか根性がある。途中から爆発的な勢いで降ってきたのだ。ううむ、いかん。外に置いた板のうえにはこんもりと雪が積もってきた。大きなホコリのようにフワフワした雪だが、見ると紛れもない粉雪だ。手で固めてもさらさらとほどけてしまう。1時間ほどで小降りになってきたので、滑ってみることにした。どうしよう、今日は早めに帰ろうか。するとオリンピックチェアを降りた所でいきない雪がやんでくれた。「トップ・オブ・ザ・ワールド」というたいそうな名前のリフトに乗ろうと滑っていたら、突然視界が開け、対岸の岩山が見え始めた。おおっ、いいぞ、信じていたぜ、さすがはレイクルイーズだ!。しかし雲がたなびき、スジ入りの景色だ。場末のストリップじゃあるまいし、シャキンと見せんかいと言いたいが、何も見えなかった朝と比較すれば大進歩だ。午後はもっと良くなることを期待し、ランチにした。
 午後はあいかわらずガスったままだ。ここで六人乗りリフトに乗り、山の裏側へ行く。パウダーエリアはどこに岩が出ているかわからないので、圧雪コースを滑ってラーチエリアへ。ここは非常に滑りやすい。ガスがあっても左右にカラマツ林があるので、コースがよく分かるからだ。ここで空が晴れだした。おおっ、いいじゃないの。再び対岸が見えるサウス・フェースに出たが、対岸はガスったままだ。ラーチエリア方面には青空が広がっていたので残念。
 このレイクルイーズはいろいろな表情を持っていて、面白い。もしバンフに長期滞在して、キッキングホースのような遠い所に行くのでなければレイクルイーズに何度か足を運ぶのがいいだろう。私は景色の不満はあったので、また来てもいいかなという印象があった。とりあえず4時ごろのバスでバンフに戻る。
 ホテルに戻ったらETSUKOさんが「今日はバンフも雨が降ったが、明日も良くない」という。さて、バンフ最終日となる明日はもう一度レイクルイーズに行こうか、それともパノラマに行こうか。パノラマは今日は晴天だったという。悩んだ末、レイクルイーズには行かず、パノラマにすることにした。街のカスケードプラザにあるスポーツショップが代理店をやっているので、そこで送迎バスとリフト1日券付のパックを買う。69ドルだ。近くのステーキハウスでバッファローのステーキを食べたが、なんかうまくない。やっぱりアルバータ牛の方が口にあう。値段も50ドル以上と高いので、やめといたがいいだろう。
 あしたはパノラマだ!。
 

雲が纏わりついているが、対岸が見えたぞ
    
バンフには日本食の店もあるが、値段は高い。手軽に安く食べるなら、うどん屋が何軒かあるのでいってみよう。
カスケードプラザの地下や、ギリシア料理のバルカンの並びにある。後者は閉店時間が早いので、注意しよう。
   
  
今日のアルバム
■レイクルイーズは一番人気だ
 
■丸太のセンターハウス
 
■暖炉以外は木だ
   
■オリンピックチェア。係員が
  ポーズ取っているの分かる?
■最初はコースの上を ■針葉樹林の中を
■もう、向こうが見えない
 
■さあ、もう1本上だ
 
■このリフトでサミットへ
 
■日本語の注意書きも。
「前方のリフトに乗っている人に
 注意してください  
■もう、見えんぞ
 
   
■これで吹雪かれたらおしまいだ
 
   
■板には雪が積もっていた
   
■林間コースは木が目印
   
■飛ばしてもいい
    
■なだらかないい斜面だ
■おお、見えてきたぞ

■ベースに向かってのコース。
 この辺は日本にもありそう
■フォークやスプーン、砂糖は取り放題
 
■マスタードとケチャップだ
■クラムチャウダーはハズレが少ない
   
■6人乗りリフトに5人だ! 
  
■少し晴れたかな?
 
■何を作っているのかね?
  
■いい感じだ
  
■豪快にいこう ■こんなの、岐阜の流れ葉でも見たなあ
■岩山を見ながら

■いいねえ

■ティッシュの下はゲレンデマップだ

■矢印のところに、東京まで5043MI
 (約8000km)とある。
■帰るころ、ハウス内でジャズライブを
 やっておった
■バンフ市内で。これがアイスクリーム屋の中だ。牛グッズも売っていた
バンフの概要
日記:1日目  (移動日:東京 〜 バンクーバー 〜 バンフ)  
日記:2日目   (マウントノーケイ)
日記:3日目  (キッキングホース)
日記:4日目 (サンシャインビレッジ)
日記:5日目  (レイクルイーズ)
日記:6日目  (パノラマ)
日記:7日目  (グラウスマウンテン)
日記:8〜9日目(移動日:バンクーバー 〜 東京)観光ガイド