バンフ・スキー日記(2日目): マウントノーケイ                            
 ランドル山を見ながら
    
 さて、今日はいよいよバンフ1日目、マウントノーケイだ。初日は時差ボケもあるので、バンフの街からも近い(すぐそこに見える)ノーケイはちょうどいいだろう。規模もサンシャインやレイクルイーズに比べて小さい。パウダーは望めないので、昼過ぎには一通り滑ってあがることにしよう。リフトが動き出すのは9時からだが、バスは8時ごろから30分おきぐらいに出ているので便利だ。
 早速、昨日スーパーで買ってきたパンで朝食だ。ところがこのパン、えらい酸っぱい匂いのするやつだ。それにテトラパックのコーヒー牛乳を一口飲んで吹き出してしまった。ウゲっ、何だこれは!?。よく見たら、コーヒーホワイトナーと書いてある。説明書きを読んだら、普通のコーヒーに入れるとヘーゼルナッツの香りがするというミルクで、中身はナッツ色のクリームだ。しかしパッケージはそのまま飲めそうなコーヒーのデザインである。早く言いなさい。さらにブルーベリージャムが甘すぎる。どうしてこんない甘いのか。酸っぱいパンに死ぬほど甘いジャム、まるで魔界に引き込まれそうな味だ。食えたもんじゃないが、無理して食べた。買う時は日本のイメージで選ばない方がいいだろう。バナナはまともなのでこれを3本食べて、以上で朝食とする。
 
 バスはホテルの正面にピックアップに来てくれる。フロントガラスに「ノーケイ」(現地の発音は「ノークェイ」に近い。イギリス人と日本人は「ノーケイ」と発音するらしい)と書いてあることを確認して乗り込むが、それでも油断はならないので、本当にノーケイ行きか運転手に確認すること。ホテルにはスキー客が大勢いたが、みなサンシャインやレイクルイーズに行くようで、ノーケイに乗ったのは3人しかいなかった。近くの3つくらいのホテルで客をピックアップして回り、そこからスキー場までは10分だ。到着した時は、客は20人くらいしかいなかった。バスを降りたところで係員が来て、リフト券をスキャンした。
ここでリフト券について少し解説をしよう。

  
なかなか丈夫に
できている
 リフト券は4月5日以降は春スキー期間ということで、2日券以上は半額になる。ビッグ3共通で2日券から5日券まであり、旅行代理店(私はJTB)で購入できる。ビッグ3を1日ずつ行くつもりで3日券を買ったが、通常186ドルが93ドルになる。この券のいいところは、連続した3日ではなく、数日の間の3日分ということだ。券にはバーコードがあり、各スキー場の入り口又は一番下のリフトで非接触型のバーコードリーダーで読み取られる。これがデータベースに記録され、その券が何日使用されたのかが分かるようになっている。また、リフト券には同じバーコードがミシン目で切り取れるようになっていて、それを別に保管しておけば、リフト券を無くしても再発行してくれるそうだ。その番号はまだ何日分が有効なのかが管理されているからだ。日本ではリフト券は無くしたらおしまいだし、3日券を買うと連続して使わないといけないので、翌日吹雪でも滑らないといけなくなる。このようなシステムは真似してもいいかと思う。
 
NORQUAY MAP 
左端の「North American」リフトがペアリフトで、
右3つはクワッド(デタッチャブルではない)
  
   直線的なレイアウトだ
  
  
カスケード山を背に
  
ランドル山が見える
  
いい感じだ
  
さて、リフトが動き出したが、客はまだ少ない。50人くらいだろうか。閉鎖間近のベタ雪のスキー場なのでいたしかたない。ベース部分は水が浮いているところもある。とりあえず地図の左から2つ目のクワッド1本を滑る。これはかカスケードという名のリフトで、その名の通り、ここからはカスケード山(カスケードとは小さな滝のことで、岩山からちょろちょろ水が流れているらしい)を真正面にして滑ることができる。上部はそこそこの雪だが、ベースあたりで一気に融けている。
 ベースから見て一番左のリフト、North Americanに乗る。ここはゲートで「このリフトはエキスパート専用だよ!」と、これでもかというくらい看板を出している。そしてこのリフトは長さ945mで396mの高度差を引き上げてくれる。高い針葉樹林の中、頭を引っ張りあげられるような感じがするほどの急勾配を上っていく。ここを乗車する客は少ないが、ランドル山が見えてくると、今日一日が有意義に感じられてくる。このランドル山はなかなか絵になる山だ。包丁で斜めにスッパリ切ったような形をしており、自然の創造物とは思えない。もし人里離れた奥地でこの山を見たら、きっと魔物か何かが棲んでいると信じるだろう。ノーケイのポスターなどで必ず出てくるのがこのランドル山だ。最高地点は2133mであるが、景色はそれ以上に感じられる。ここは展望台にもなっており、周囲の山の名前を指し示す標識があり、ランドル山をはじめバンフの街を見下ろすことができる。
 さて、滑ってみよう。ここの斜面はコブなので多少難儀するが、春の雪でやわらかく、滑りやすい。それにしてもコースの作りが直線的なので、見通しはいいのだが、逃げ場が無いので注意だ。
次にベースから見て右側へ移動する。地図にある通り、とにかく直線的なので、普通のパラレルターンではスピードが出すぎる。かといって大きく曲がるようなコース(地図右端)は直線コースと何度も交差するので、飛び出し注意だ。すいている時はいいが、混雑時は危険だ。
 とはいえ、全体としては右側のコースの方が快適だ。とにかく斜度が強いスキー場なので、いい感じで滑るには右端のPathfinder Expressというリフトを使うコースがいいだろう。
 ただし、バンフの本当の魅力はパウダーにあるのは事実だ。

 昼食後、数本滑ってあがることにする。長旅の疲れがあるので、初日は張り切り過ぎないようにしよう。ホテルに戻ったあと、明日のキッキングホースの予約を取るためにバンフの中心部へ向かう。電話予約はできるのだが、資料収集も兼ねて予約代理店をやっているスポーツ用品店へ行く。あらかじめ日本でバスの時間をインターネットで調べたらなぜか2通りあったので、どっちが本当かと聞いたら、インズ・オブ・バンフの前を6時55分に迎えに来るのが本当だという。だったら、片方のページは閉鎖しなさい。69ドルをカードで払う。これは往復のバス代とリフト1日券付きだ。ただし、明日は天気は思わしくないとか。ううむ、でも行こう!。少しでも晴れ間が出てくれればいいや。3日目はナキスカに行くつもりだが、連絡が取れない。そうしたらホテルの受付のETSUKOさんが「私が明日までに調べておきましょう」と言ってくれるではないか。秘書でもないのに、すみませんねえ。とりあえず、明日のキッキングホースは早いので、もう寝ることにする。
ランドル山は実に絵になる
  
このスキー場はランドル山を見ることが何よりも重要である。見えるうちに見るために、リフトは左端のリフトに早めに乗ろう。ちなみに昼ごろには雲が出て、ランドル山は上部が見えなくなっていた。これはどこでも言えることだが、景色を見るポイントは常に最優先で行こう。
   
  
今日のアルバム
■センターハウス。柱にはオレン
  ジ色の明かりが見えるが
  
■これがその明かり。マウントノー
 ケイのシンボルマークが入って
 いる。
■この初心者用カーペット、
 どこにでも見ることができた。
  
■男子トイレの扉

    
■これは女子。さすがノーケイ!

   
■上から「誘惑」「思索」「精神
  コースと神秘リフトの乗場へ」
 ずいぶん哲学的な名前だ
■超上級コースばっかりよ!
 脅し文句が並んでいた 
   
■急勾配のリフトだ。
 高い木は防風林になっている
   
■カスケード山がきれいだ
 
   
■方角別に山を教えてくれる
 
   
■ランドル山はあっち!
   

 
■4人で乗ってね
 
   
■AVALANCHEは「なだれ」。
 ほとんど英語となったフラン
 ス語
■直線コースを見上げる

  
■直線コースだ
 
  
■こうやって子供を補助して
 いるのをよく見かけた
  
■子供を補助する道具は売店
 で24.99ドルだ
  
■昼食。なお、スプーンや、朝
 食用のマーガリン等はここで
 調達するのが正解だ  
■ランドル山がちょこっと見える
 
  
■スキーのイントラ達の写真
 が貼り出されている。これは
 全てのスキー場でやっていた
■これが無料循環バスだが
 時間はきまぐれだ
  
■バンフの街中から見た
 ランドル山だ
  
■熊がスキーウェアを着ておる
 
  
 
■カスケード山はバンフの
 シンボルだ
  
■マクドナルドのマークの中央
 に小さな赤いメープルが入って
 いる。カナダは特別らしい。
■カスケードセンターの
 地下、フードコート
 
■この中華料理店で注文した
 
  
■これがチャーハンと焼きそば
 と揚げ物のコンボだ
 
■本人の許可を得てUPしました。
 受付のETSUKOさんです。
 お世話になりました!  
     
  
バンフの概要
日記:1日目  (移動日:東京 〜 バンクーバー 〜 バンフ)  
日記:2日目   (マウントノーケイ)
日記:3日目  (キッキングホース)
日記:4日目 (サンシャインビレッジ)
日記:5日目  (レイクルイーズ)
日記:6日目  (パノラマ)
日記:7日目  (グラウスマウンテン)
日記:8〜9日目(移動日:バンクーバー 〜 東京)観光ガイド