ソルトレイクシティ(6日目:ソリチュード) |
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ひとりぼっち |
いよいよ最後のスキー日となった。必修の3スキー場は無事に行けたし、アルタも良かった。最後の1ヶ所はいろいろ候補があったが、 ・リトルコットンウッドキャニオンという渓谷にあるスノーバード、アルタには行った。 パークシティ、ディアバレーのあるパークシティエリアにも行った。 3大エリアの残る1つ、ビッグコットンウッドキャニオンにはまだ行っていない。 ・実質最終日なので、夕方からは観光に行きたい。近場でそう大きくないが、 こだわりのある所に行きたい。 という理由から、ソリチュードというスキー場に行くことにした。ここはそう大きくはないが(それでも日本のスキー場と比較すると広大さを感じる)、リフト代も安く、地元の人には人気だという。前日の夕方、スキーショップで前売りの安いリフト券を買っておく。天気は危なっかしいが、私が滑っている間だけでも天気がよければいいが・・・。 翌日、起きて慄然とした。雨だ。窓の外にはまぎれもなく、雨が降っている。それも傘無しではつらそうな雨だ。ううう、どうしようか。リフト券は買っちゃったし、スキー場の天気は分からない。頭をかかえて途方に暮れてしまった。市内観光に集中した方がよかったか。テレビによると今日は一日、雨らしい。ううむ。がっくり肩を落としてしまった。しかし去年のバンフの最後、グラウスマウンテンでも起死回生の天気であったではないか。しばらく悶々としたが、やはり行くことにした。 小雨の中、板を担ぎ、ブーツの袋を持って市電の駅まで10分くらい歩く。いつにもまして重い。ここからアルタの時のようにバスステーションのある駅まで乗る。ソリチュード行きのバス停には、4、5人のスキー客がいた。いや、これでも心強いものだ。おたがい顔を見合わせて好きだねえ、と目では言っているが、バスの中にはこの団結心で雨天を乗り切ろうという気迫であふれていた(と思う)。 |
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SOLITUDE TRAIL MAP | |||||||||||||||||||||||||
スキーセンターなどどれを見ても今までのスキー場とはだいぶ様子が違う。とにかくちんまりとしている。とりあえず最下部のステーションからクワッドで登り、そこから尾根を横断するようにしてビレッジへと向かった。 リフトは地図を見ても分かるとおり、決して機能的ではない。HoneycombCanyonは繰り返し滑るのは至難の業だ。また、ビレッジから出ている中央2本のリフトは左側が右側を包括しているので、あまり意味がない。最下部からのクワッドをさらに上部に伸ばしてビレッジに一発で回れるようにするか、いっそのことゴンドラでも架ければHoneycombCanyonを繰り返し滑るにいいだろう。まあこんなことを言っていたら日本の古いスキー場のリフトなんか何言われるか分かったもんじゃないが。 ビレッジでもそれほど客が多いわけではない。まあ、いいか。リフトに乗り、かるく足慣らしだ。雪は強くなったり弱くなったりで落ち着かないが、雨でさえなければいいか。降りたての雪はフカフカで、さすがという感じだ。ちょっと滑ったら、ソリチュードのシンボルを掲げた丸太の標識があり(写真見て)、いい感じだ。そういえば石打丸山にもチロルのモニュメントがあったが、私はソリチュードの方が好きだ。 なにはともあれ最上部へ。しかしガスと風が強く、景色のケの字も見えないので早々に退散した。コースは雪が積もり始めていて、10cm以上はあっただろうか。浮遊感にはまだだが、「軽さ」を感じるには十分だ。くるぶしくらいまでの、空気のように軽い雪の上を滑った。 中腹にあるレストランに入る。中はけっこう人がいて、にぎやかだ。食事も今までより値段が安いのがいい。私は丸いパンをくりぬいてスープを入れたものを食べたが、なかなか腹いっぱいになるものだ。 レストランで例によって近くの客と話したのだが、私が会ったのはオヤジと息子というパターンだ。母親は別の所に遊びに行っているという。こういうパターンがなぜか多い。必ずしも一家全員とは限らないのがアメリカの国民性かもしれない。日本だったら離婚間近かと近所の評判になりかねないが、アメリカ人は自分がイヤなら家族であろうと「行きたくない」とはっきり言うのかもしれない。レストランで会った親子はキヤノンのデジカメ(Power Shot)をとても気に入っていて、私がキヤノンの社名の由来を話したら非常に感心していた。ちなみに私がソルトレイクに持ってきたのはソニーのデジカメだ。 とりあえず一通り見ておこうか。少なくともリフトは全部乗っておこう。食後は軽く流すつもりだったが、どんどん積もっていく雪がうらめしくなり、シュプールの無い所を見つけて、繰り返し滑ってしまった。あと1日あれば、降りたてのパウダーを楽しめるのに。 それでも林間などには浮遊感を感じるほどの深い雪もあった。10日以上前の雪が柔らかいまま残っていたからだろう。 そしていつもの約束だ。パウダーエリアは入り口が狭められていて、そこには通過するスキーヤーの鼻先に突きつけるような看板だ。要約すれば「いいか、これだけ言ったんだからケガしてもおまえのせいだからな」ということになる。 なんか脅かされているみたいで、これが客商売かよと思うかもしれないが、この看板はスキー場にとっても生命線となるのだ。遭難事故など起きようなら、スキー場がつぶれるような賠償金が出かねない国なのだ。人がいなかったので、私はやめておいた。 さて、帰ろうか。アメリカ、そしてアメリカ人を感じた5日間だったなあ。スキーベースに戻ると、そこにはどこか懐かしい光景があった。ロッカールームのイスにはどこかの複数の家族がそれぞれ固まって、ランチをとっていた。サンドイッチはおそらく母親の手作りだろう。みんな楽しそうだ。あの安いレストランの費用をさらに節約してのことだろうか。今までの金満リゾートスキー場とはちょっと趣が異なるが、これがきっと地元に根付いた、ソリチュードの魅力なのかもしれない。 極上のパウダーでありながら、全体が小ぶりで人が少ない。リフト券もレストラン料金も安い。地元民に人気があるのも当然だろう。もしあなたがソルトレイクに行くならば、日本離れしたスキー場としてスノーバード、ディアバレー、パークシティを推薦しよう。しかし日数に余裕があるなら、このちんまりしたソリチュードにも行ってみてほしい。きっと好きになるだろう。 今日は早めにあがり、明日の帰国にそなえて土産を買ったり、いろいろ市内を回った。このレポは最終日の市内ガイドということでまとめて報告しよう! |
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ソリチュードは大きくはないので、夕方以降を観光に当てたい最終日や天候の悪い日にいいだろう。 ソリチュード公式サイト(英語) |
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雨、いやだなあ |
市電を待つ |
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バス停にはまだ誰もいなかった |
きたぞ |
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みんな、楽しもうな! |
簡単なインフォメーションだ |
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キッズスクールが盛況だ |
ここがロッカールームだ |
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最下部のセンターハウスだ |
やんできたかな |
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股の下をくぐり抜けるのだ |
リフト券を青い部分に当てる |
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さて、上に行くぞ |
新雪が木を白く染めている |
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ちょっとガスが |
林間連絡コースだ |
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さらに上へ |
ここはどこかな |
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フカフカコースだ。 右上のボカシは、レンズに付着した雪だ |
吹雪いても楽しいぞ! |
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いよいよ山頂へ |
犬も大活躍だ |
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私はダイナマイトでいこう |
いいねえ |
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パウダー堪能にいい斜度だ |
降雪直後に来たいなあ |
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下はシュプールだらけ |
どんどん乗ろう |
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ここもフカフカが 感じられる |
レストランだ |
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広々としているのがいい |
あったかいものが人気だ |
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これでも安く感じてしまう |
この$6.5でおなかいっぱいだ |
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馬また降ってきたかな? |
後傾なんか気にしない! |
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慎重にいこう |
ボクのランチでーす |
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センターハウスはシンプルだ |
みやげ物屋だ |
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市電内ではこう置いた |
自転車も乗っていい |
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