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コルチナ・スキー日記:1日目

ファローリア、クリスタッロ

  ゴツゴツの世界
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トファーナ   
ホテル前から見たトファーナ。
行くのは明日だが、雪あるのかな
 長いフライトでミラノに到着、乗換えで1時間後にベネチアへ。もうすっかり夜だが、バスでコルチナへ。到着してからしっかり寝るためにバスの中ではできるだけ起きるようにする。
 深夜にコルチナ入りしてホテルにイン。ガイドから説明その他を受けて深夜の食事だ。パンとスープ(食べ応えがあるが)をいただき、ユーロで明日以降のリフト券代金を払い、初日は寝た。
 翌朝、ホテルのレストランで朝食だ。時々言っている事だが、朝食のバイキングではかならず個別包装されたクラッカーやパンは余計にいただいておくこと。部屋でのおやつや、スキー場で休憩時間のつまみにするのもいい。私はリンゴ(無いときはスーパーで買っておいたものでもいい)をタオルにくるんで持っていくのが好きだ。
 準備を整えて、ホテル前へ。ホテルの目の前には明日行くトファーナが見える。昨年のグリンデルワルトに比べてとにかく雪が少ない。特に断崖絶壁の岩山が多いために、ただでさえ雪付きが悪いものだから、本当かよという感じだ。ガイドによればコースには数日前にまとまって降ったのでだいじょうぶだとか。もともとコルチナは豪雪地帯ではないくて人工降雪機が完備しているから、むしろスイスより安心だという。ううむ、やはり暖冬の今年はイタリアで正解であったか。
 さて、初日はコルチナの町に隣接したファローリアとクリスタッロだ。クリスタッロはシルベスタスタローンの「クリフハンガー」という映画のロケ地として有名で(映画の中ではロッキー山脈ということになっているが、おもいっきりバレまくりらしい)、コルチナの旅行パンフレットなどでは代表的なスキー場としてよく引用されているようだ。また、ここにはトンバコースといって、あのアルペンのアルベルト・トンバが少年時代に練習したコースがあるらしい。うむ、楽しみだ。
              ◆概要編でも使用したコルチナ周辺地図◆ (米国Yahoo!地図を加工)
コルチナダンペッツォ 地図
    
◆スーパースキーの鳥瞰図より、コルチナダンペッツォ周辺◆ 
(パンフをスキャンして加工)
(図中の数字は、スーパースキー12ヶ所の通し番号で、クリスタッロ、ファローリア、トファーナ、チンクエトーリは
「コルチナダンペッツォ周辺」として1つで数えられています)
コルチナ 地図
     
◆クリスタッロ・ファローリアの鳥瞰図より
(パンフをスキャンして加工)
(上の地図から、さらにクリスタッロとファローリアを大きくしたもの。
赤い矢印は地図に最初から入っていたもので、ゴンドラ、リフトを意味します)
地図
 
コルチナダンペッツォ  
ちょっと古めかしいゴンドラ駅だ。
正面ライブカメラで上の様子が見える
 
コルチナダンペッツォ
アベラウ(左)とチンクエトーリ(右下の岩の並び)

コルチナダンペッツォ
ペルモ。もうちょっと左側が急斜面になれば
ベッターホルンそっくりだ
コルチナダンペッツォ
クローダロッサの赤い岩。
(望遠レンズで)
コルチナダンペッツォ
トレチーメ。ここからは2つに見えるが
もうひとつ奥に隠れている
コルチナダンペッツォ 焼き野菜
スープ6.5ユーロ、野菜4ユーロ、パン2.5ユーロ(許せん)
計13ユーロ(2,080円)。高いなあ・・・
コルチナダンペッツォ
クリスタッロからファローリアを
振り返るが、天気がアヤシイ
  コルチナダンペッツォの町の中を巡回するバスがあり、ホテルの近くにバス停があって、これで行くことができる。旧駅舎のバスターミナルの近くにファローリア行きのゴンドラがあるという程の近さなので、初日の土地カンも働かない状況には最適だ。このゴンドラで山の上へ。上の鳥瞰図にもあるが、ファローリアは巨大な岩だなの上のなだらかな地形に広がっている。ゴンドラ駅を降りた場所にはレストランがあって、このあたりからスキー場全体はまだ見えないが、振り返るとコルチナダンペッツォの谷をはさんでトファーナが向かいにあり、その他多くの岩山が並んでいる。木があまり生えていなくて、日本離れしていてよろしい。しかしここは序の口だ。ここからリフトで2300mほどの地点に上がってみると、そこには他の星に舞い降りたかのような景色が広がっていた。それは「イタリアに来たんだぞ」という初日にふさわしい感動を得るには十分なインパクトがあった。
 谷に向かって正面にトファーナが広がる。トファーナ側はややガスがかかっているが、明日滑る予定のスキー場がモロだ。トファーナ山群の左端に見えるトファーナ・ディ・ロゼス(Tofana di Rozes:3225m)の絶壁がちょっとばかりこちらに顔を向けていて、なかなかの迫力だ。そこから左に視線を移すと、なにやら丸っこいパンケーキのような巨大な岩の山塊があり、これこそセラ山群(Gruppo di Sella:3152m)だ。またその左のやや手前には山塊の上にポコポコと自己主張の強そうな岩山が散在している。アベラウ(Averau:2649m)、ヌボラウ(Nuvolau:2574m)、そのやや下にチンクエトーリ(CinqueTorri:2137m)の奇岩群だ。自然の現象でよくこんな景色ができるものだ。日本だったら、「天狗の仕業だ」「鬼がどこそこから持ってきた」だの、見てきたような作り話がたくさん作られていたことだろう。その遠く後方に巨大な白い山が。これこそ「ドロミテの女王」と呼ばれるマルモラーダ(Marmolada:3342m)で、ドロミテ最高峰かつ、唯一、氷河がある山だ。さらに左には、ペルモ(Pelmo:3168m)という山がどんとあって、谷にむかって絶壁を見せているのだが、グリンデルワルトのベッターホルンを彷彿とさせるような美しさがある。それにしても西側の空はちょっと天気が悪そうだ。明日は崩れるかもしれないとのことなので、写真を今のうちにいっぱい撮っちゃえ。
 正面のトファーナの右側には、山頂あたりが妙に赤くなっている山が見える。これがクローダロッサ(Croda Rossa:3146m)だ。その赤くなっているのがドロマイトで、ドロミテの語源になったことは概要編で説明したとおりだ。
そしてさらに右側、今日行く予定でもあるクリスタッロがドドドド〜ンと眼前に広がっていてド迫力だ。すばらしい。しかし山の上の左側のあの急斜面、あの雪だまりを強引に圧雪してリフトをかけてスキーコースにしちゃったんだから恐れ入る。ただし初日はケガしたら大変なので滑らないらしい。ううむ、残念。ボーゲンでも横滑りでもいいから、とにかく一度は滑りたいなあ。そして忘れちゃいけないのがその右奥、二等辺三角形の山がきれいに2つ並んでいる。これがトレチーメ(Tre Cime 2999m)、ドイツ語名ドライチンネンだ。意味はどちらも「3つの頂」ということらしいが、ここからは1つが隠れていて、2つにしか見えないのが残念だ。ただしこちら側は天気が良さそうだ。
 長い観光ガイドになってしまったが、この景色を見ているだけでも日本から来た甲斐があったというものだ。とりあえずは素直に1本滑ってみる。
 雪質はなかなかいい。標高が高いからか、日本で想像する「雪が少ない地方の雪質」とはかなり違うようだ。
 とりあえず午前はファローリアに専念する。それにしても景色がいいと、どのコースもすばらしく感じられてしまうものだ。また岩山は富士山とは異なり、見る角度で表情が大きく変わるので何度も立ち止まっては写真を撮ったりしていた。
 ランチはゴンドラ駅のレストランで。しかし、値段高いなあ。一番許せないのはパンで、100円ショップで4個入りくらいで売られているようなのが1個2.5ユーロ(400円)というのは、屈辱的でもある。焼き野菜(640円)はなす、にんじん、きのこ、ピーマンに焦げ目を付けたというもので、味気なくてうまくない(あなたがどうしてもチャレンジしたいのなら、行くときにしょうゆでも持っていくといいだろう)。スープはハードロックカフェでハンバーガーランチを頼んだ時の前菜という感じで、これ単品で1000円以上とは・・・。
 2階のテラスは日光浴用の折りたたみベッドがたくさん並んでいて、まるでホテルのプールみたいだ。天気が良かったら、食後の日光浴もいいだろう。
 さて、午後はいよいよクリスタッロへ。ここは道路を挟んだ隣の山だ。道路に下りるコースは閉鎖のようで、リフトで下ることになる。道路を渡るとすぐにクリスタッロのリフトだ。
 ここからは岩山の絶壁の脇をすり抜けるようなコースがある。山を削ってコースを造成できないので、自然に合わせたコースだ。途中には、トンバのコーチが経営しているというレストランもあった。そしてあの急斜面の下に来た。ここには立ち乗りで2930m地点まで登るリフトがあり、コースは日本ならとても圧雪車は入れない斜度なのだが、ウィンチを使って強引に圧雪してコースにしているので、斜度40度以上の圧雪コースができあがっている。そりゃあ、子供のころからこんなコースで練習していりゃあ、金メダルをガッポンガッポン集められるわけですよ。たぶん上から見たら、ただのガケだろうなあ。1本でもいいから、滑りたかったなあ。
 なんだか天候が怪しく、西は青空も見えるが黒っぽい雲も混在だ。とりあえず今日は景色が楽しめただけでもよしとしよう。初日としては上々だ。再びファローリアに戻り、最初に使ったゴンドラで降りて、再び循環バスでホテルに戻った。
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コルチナダンペッツォ トリエステ コルチナダンペッツォ
宿泊したホテルの「トリエステ」
 背後にポマガニョンが見える
日本では見られなくなった3輪トラック。
おじさんの視線は気にしないでね
くるみ トリエステ ホテル
朝食バイキングには、なぜか
くるみがあった 
ホテルのエントランス。
ちょっとおしゃれだ
イタリア 国旗 ファローリア
ゴンドラ駅を降りた場所で、右はレストラン。
遠くにトファーナが見える
ゴンドラ降り口から
スキー場を見上げる
自動車 クリスタッロ
自動車のプロモーション、あちこちで
見かけることになる
クリスタッロは迫力があるなあ!
クリフハンガー 氷河
クリスタッロの上部を望遠で。
真横に雲が伸びているから、すごい風だ
ドロミテの女王、マルモラーダとその氷河。
ファローリア上部から望遠レンズで
クローダ トファーナ
クローダ・ダ・ラーゴは
街からでもよく見える
マルモラーダを背景に手前が
ヌボラウ、アベラウ
人工降雪機 セラ
移動式スノーマシンもカラフルだ
 
セラ山群。ケーキのようだ
 
トファーナ トファーナ
トファーナには雲がかかっている。
左端がトファーナ・ディ・ロゼス
トファーナ・ディ・ロゼスを望遠レンズで。
望遠の遠近を圧縮する効果がよく出ている
レストラン 焼き野菜
レストラン内はお祭りのようだ。
バレンタインデーが近いからかな?
焼き野菜、おもしろそうだけど
高いんだよね(手前大皿8ユーロ、普通4ユーロ)
ステーキ テラス
ステーキも調理している 寒いときは、このカバーで囲ってでも外で食べるんだ
折りたたみ クリスタッロ
カラフルなのがイタリア的だ クリスタッロがガスってきたぞ
リフト レストラン
下りのリフトに乗ってクリスタッロに急げ! 道路わきのレストラン
クリスタッロ クリスタッロ
分かりやすい地図だ。
日本なら、白馬雪渓までリフトをかけて
圧雪してコースにするようなものか
右の岩山がクリスタッロで、その台座のような
テーブルの左がポマガニョン。街はこの左下なので
ホテルからはポマガニョンがじゃましてクリスタッロが見えない
雪上バイク 国旗
このオニギリベルトのバイク、
速いんだろうなあ!
国際色豊かで、日本の国旗もあったぞ
リフト ファローリア
ペアリフトだがムービングベルト付き 再びファローリアを滑る
コルチナダンペッツォ コルチナダンペッツォ
コルチナダンペッツォの街を見下ろす コルチナダンペッツォの街から、
夕日に焼けるBecco di Mezzodi(2602m)
コルチナダンペッツォ コルチナダンペッツォ
ポマガニョンの岩だ 夕焼けがクリスタッロの山腹を染める
パスタ ステーキ
前菜はパスタでした ステーキ、すてき!
【ギャラリー】 
クリスタッロ
◆クリスタッロ
 左端の雪渓が圧雪されていて、リフトもあり、コースになっている
クリスタッロ
◆クリスタッロ
 手前がファローリアのコースで、遠近感が分かる
アベラウ
◆マルモラーダとアベラウ
 左の氷河の山がマルモラーダ。右の突き出た山がアベラウ、その右下に「5つの柱」を意味するチンクエトーリ。
 マルモラーダとアベラウの間くらいの、丸く盛り上がった山がヌボラウ
トレッチーメ
◆トレチーメ(ドライチンネン) (TreCime:2999m)
 2つ上のクリスタッロの写真とほぼ同じ位置より、中望遠で。実に均整のとれた美しい山だ。
 夏はこの山の周囲を1周するハイキングが人気だ
ペルモ
◆ペルモ(Pelmo:3168m)
 ベッターホルンのような凶暴性を秘めたような山だ。写真の右端には、夕日の写真にもあったBecco di Mezzodi
 がかわいく見える
トファーナ
◆トファーナ・ディ・ロゼス(Tofana de Roses:3225m)
 対岸のトファーナを写したが、望遠の効果がかなり出ている
トンバコース
◆クリスタッロの左端の雪渓を下から見上げる。
 ああ、滑りたかった。
マルモラーダ
◆クリスタッロから望むマルモラーダ(Marmolada:3343m)
 手前の樹木が生えているのがクリスタッロ〜ポマガニョンの岩棚で、その先はガケ。
 遠くマルモラーダと、その手前にアベラウとチンクエトーリが見える
ファローリア
◆ファローリアのコース。なかなかいい
 
コルチナダンペッツォ
◆夜のコルチナダンペッツォ。左の馬はホテル「Royal」のもので、いいランドマークになる
 
スキー
 朝食のパンは多めにいただいておこう。リュックに詰めていくのはミネラルウォーターやりんごくらいだったが、今回のパンの値段の高さにはまいって、いろいろ持って行くようになった。イタリアまで来て2.5ユーロくらいケチケチすんなと思うかも知れないが、実際にはイタリアまで来て納得のいかないボッタクリ価格でいやな思いをしたくはない、というのが本音だ。
MovieもUP開始しました! 見なくちゃだめです!
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