レイクタホ・スキー日記:1日目


   東京 〜 サンフランシスコ 〜 リノ 〜 タホ (移動日)

  
                      時差に弱いけど


     

 今日は出発の日だ。ところが、成田空港の集合場所にはそれらしき人たちがいない。空港ビルが改築した直後であったせいもあり、なんだか不安になる。案内図が明らかに古いものをベースにしているのだが、ユナイテッド航空カウンター前に変わりはあるまい。よくよく見ると、スキーケースとスーツケースがいくつか並べてあるが、近くにいるのは5〜6人ほどの年配の人の集まりであった。まさか、この人たちと行くなんてことはあるまい。けっこう高年齢の人が数人いて、それと年配の方がちらほら。えらい若いきれいな女の子が一人ぽつんといるが、あとは何だか分からない。
 やがて集合時刻が過ぎて、いよいよあせり出す。ひょっとして空港ビルを間違えたかな?。何度も書類を見直すが、やはりここでいいようだ。電話BOXに行って旅行会社に電話を入れたが、らちがあかない。するとやっと旅行会社のねえちゃんがやってきた。ううむ、やはりこの集団らしい。女の子以外はみんな、50歳以上ではないだろうか。大変なことになった。
 すると、向こうからジャケットをはおった、色の黒いスポーツマン風の人が来た。みんな、急に挨拶なんかしている。どうやら、村里先生とはこの人らしい。そして、集まっているのは先生のお得意さんだろうか。ううむ、完全にツアーを間違えてしまったか。いきなり飛び込むんじゃなかった。まあ、向こうでは一人で滑ってりゃあいいか。アメリカのスキー場なら一人の方が自分のペースでガンガン滑ることができるし、英語圏だから一人で行動できるわい。何よりも、行ったことが無いスキー場に行くことには意義がある。早くも腰が引けた自分にそんなことをいいきかせて、飛行機に乗りこんだ。
 
 飛行機はサンフランシスコへ。そこでリノ行きに乗り換え、1時間ほどで到着。あたりはカジノホテルもあるが、スキー場はここから車で1時間くらいだ。車の中でウトウトしているうちに到着する。
 ここはレイクタホの湖岸の町で、ステートライン(州境)と呼ばれる。どういうところかというと、町にある交差点のところが州境なのだ。別に国境じゃあるまいし、大した違いは無いだろうと思いきや、州境のこちらと向こうでは大違いなのだ。カリフォルニア州ではギャンブルが禁止されているが、ネバダ州はOKなので、交差点の向こう側には大きなカジノホテルが数軒並んでいるのだ。それに対して、我々の宿泊した「レイク・タホ・イン」のあるカリフォルニア州はいたって地味で、ただ宿泊施設が並んでいるだけだ。
 ネバダ側の反対方向に5分ほど歩くと、スーパーマーケットがある。初日は早速、買出しだ。ちなみに、部屋割は、リタイアした夫婦や年配の方数人がそれぞれツインに分かれ、女の子は一人部屋、私は村里先生と同室になった。

 あれこれ話しをしているうち、えらいことが次々に発覚した。まず、村里先生は日本スキー連盟の理事であり、技術選の採点をしたり、ビデオの解説者になったりしている大先生なのだ。また、雫石や表万座のスキースクールの代表であり、NHKのスキー教室等に出演していたことがあり、その他モロモロである。さらにこのツアーの旅行会社であるスポーツユニティの代表でもあるのだ。ホテルの部屋に到着したとき、先生が「あれっ、冷蔵庫が無い」と言ったので、「いやあ、こういうホテルを選んではいけませんよね」と調子を合わせたつもりでいたら、どうりで申し訳なさそうにしていたはずだ。ううむ、実に失礼なことを言ってしまった。他のスキーヤーが「トシさん」と気軽に呼んでいたが、実は大変な先生であったのだ。

 夕食はホテルのレストランで。西から東へ移動する時差ボケはつらいが、ここで一気に寝るために、パスタをたくさん食べた。みなさん、年の差はあるが、スキーが好きなのには変わりなく、話も面白かった。

 村里先生についてもう一つ。スーパーでは、先生はビールとワインを「安い」と言ってたくさん買いこんで喜んでいた(私は飲めないので買わなかったが)。ところが冷蔵庫が無いので、部屋が1階であるにも関わらず、平気でみんな袋に入れて窓の外にぶら下げてしまった。すると見事、翌朝にはワインが全部無くなってしまったのだ。私だったら、「ワインが盗まれた」と言って一日中気分が悪かっただろう。しかし先生は「ビールが無事だった」と、ことのほか喜んでいた。やはりスキーで偉くなるには、こういう人でないとだめらしい。





 到着したのが朝〜昼の場合は、肉類を食べる方がいい(目が醒めるらしい)。ただし、時差ボケで無理してでも眠らないといけない場合は、パスタや穀類の方がいい。炭水化物の方が眠りやすくなるそうだ。



今日のアルバム   

■ネバダ側にはカジノホテルが数軒 ■滞在したレイク・タホ・イン。
 左はカウンターで、右側の
 棟が宿泊した建物だ
■湖のほとり

                      
レイクタホの概要
日記:1日目(東京 〜 リノ 〜 レイクタホ  移動日)
日記:2日目(ヘブンリー)
日記:3日目(ヘブンリー)
日記:4日目(スコーバレー)
日記:5日目(カーウッド)
日記:6・7・8日目(レイクタホ〜サンフランシスコ観光 〜東京移動日)