クイーンズタウン・スキー日記:4日目

      カドローナ
                             山の上は猛吹雪


  

  今日はろくでもない日であった。カドローナという場所へ行くという。バスで1時間以上かかるが、すばらしいところだとか。よしよし。
  バスは谷間に入り、山を上るところでチェーンを着ける。さて、スキー場かと思いきや、また下道を走る。単なる峠越えであった。妙に天気が悪い。ううむ、これではリマーカブルの二の舞ではないか。するとカドローナ行きのカラフルな看板が見え出すと、晴れ渡った山の上が見えた。ガイドのマーチン・ホワイトが「やったあ!」とか日本語で叫ぶ。(彼はどえらいうまいスノーボーダーであり、流暢な日本語をしゃべる。ただし、同じギャグを毎日飛ばすので、疲れた日には向かないが。)
 
 さて、いよいよカドローナだ。ところが、猛吹雪であった。とにかく風が強い。そして、風が強いと何も見えなくなるのがニュージーランドのスキー場の特徴だ。目印になるものが無いので、吹雪かれると迷子になりかねない。こういう時は、まず、徹底的にスキー場のレイアウトをイメージとして取り込んでおくことだ。最初に一番高い所に登ってしまい、ゲレンデマップを見ながら見えないコースや隠れたバーンをイメージする。そしてどこにいても、今自分がスキー場のどこにいるのか、だいたい把握できるようにしておく。これが私の大きなスキー場でのスキー術であった。
 ただし、この手は今回はあまり有効ではなかった。やはり初めてきた場所ではイメージしづらいというのもあるが、とにかく木やランドマークになるものが無いので、何もわからない。船酔いしそうな気分だ。とりあえず、ガイドの後ろをすべる。雪はクリクリいって、片栗粉を踏んでいるようで、実によろしい。フライドチキンに使えそうだ。
 例によって、リフトは長くてのろい。中腹を滑ったが、とりあえず3本くらいにしてレストハウスに入る。食事をとり、外に出てみると遠くが見えない。ストックを立てていたのを見たら、きれいに粉雪が着いていた(写真)。
 「もう、帰ります」ガイドのマーチンが言うので、私を含めて数人がエーッとか言ったが、やはりこんな天気の中を滑ってもしかたあるまい。
 バスで山を下る途中、道路が雪崩れで1メートルほどの雪がかぶっていたが、すぐに作業車が来て、処理してくれた。外は真っ白に吹雪いており、どうなるかと思った。暖かいイメージのニュージーランドとはかけ離れた光景であった。
 ところが山を降りきると、天気はおだやかになっていた。山の上はまだ吹雪いているようだ。ううむ、最終日のオプションは、もしカドローナだったらリベンジしたいものだ。
 道路の途中、草原が広がっていて、そこにはたくさんの羊がいた。羊の群れを見るのはこれが初めてだ。数百頭はいるだろう。そう、これがニュージーランドのイメージだったのだが。
 バスは珍しくないはずなのに、ほとんどの羊がずっとこっちを見ている。ひょっとして、我々スキーヤーの方が見物されているのではないかという気がした。
 帰りがけ、川縁の公園に立ち寄り、早めにクイーンズタウンの町に戻り、仲間と食事をした。
 
 




湖の近くのショッピングモールには、日本人の店員もいる免税店がある。値段は高めだが、定番のお土産はビシッとそろっているので、高額品を買うにはいいだろう。ただし、町の中心部のお土産屋の方が安いものも多い。毎日チェックして、最終日にまとめて買うのがいい。買い物ゾーンがとても狭いエリアにかたまっているのだ。



今日のアルバム

ガスが濃い 晴れてたんだよな 中はあったかい
スキー場への道。なんか、ガスって
  いるなあ
山の下のゲートでは、晴れていた ■中はあったかい
こってり着いてる 星いくつのホテルだ? なぜかみんな、こっちを見てる
板とストックには冷凍庫に入れた
  ような霜がついていた
地元では五つ星か!
 
羊がこっちを見てる
 
いいねえ ひとつ、欲しいな 南半球でもハスキーだ!
いいねえ。
こういうの、好きだよ
   
南半球はハスキーが多い。
うまいねえ やるなあ
レストランの廊下で。ここはソーホーか これ、壁に直接描いた絵なんだよね



クイーンズタウン・スキーの概要
日記:1・2日目(東京 〜 クイーンズタウン 移動日)
日記:3日目(リマーカブル)
日記:4日目(カドローナ)
日記:5日目(コロネットピーク)
日記:6日目(トレブルコーン)
日記:7日目(カドローナ2回目)
日記:8・9日目(クイーンズタウン 〜 東京 移動日)