ドンドレットへドンといこう | |||||||||||||||||||||
さて、行くに当たって問題なのは足だ。エリバレは100キロ以上離れている。スキー場までのアクセスを考えると、電車ではアクセスが悪く、タクシーでは片道1400SEK(16800円)が相場で、とんでもない料金になる。こういうときはドライブも兼ねてレンタカーで行くことにした。 ここでちょっとレンタカー事情について説明しよう。 まず海外でレンタカーを借りるときは日本で国際運転免許証を取得しておく必要がある。実際現地で借りるときは何のチェックも書類記入も無かったのだが、何かあったときに面倒だから念のため取得しておこう。次にレンタカーの会社だが、インターネットで探せば数社見つかるだろう。どれも空港で配備している場合が多いが、私はツアーの送迎でホテルまで行くのだから、市内に受付があるハーツにした。車はスウェーデンに来たらボルボに乗りたいところだが、安いフォードでガマンだ。そうはいっても5ドアで保険その他税込み、2日間で2,145SEK(25,740円)と高めだが、ラップランドでのドライブも楽しめるし、帰りがけにユッカスヤルビのアイスホテルにも寄れるし、機動力は絶大だ。 ただし重要な注意点として、右側通行左ハンドルであるのはもちろんのこと、車はほとんどがマニュアル車であるということだ。現地の人に聞いたらオートマよりも踏ん張りがきくので、マニュアルが普通らしい。私にとっては20年ぶり以上のマニュアル運転だ。もしあなたがオートマ免許だったとしたら残念ながら運転できる車は無いかもしれない。 私は旅行前にキルナのハーツに予約しておいた。ここはスカンディックホテルにレンタカーの受付カウンタがあるから心強い。ところが昨日、インフォメーションセンターに行ったついでに寄ってみたら、単にホテルのフロント脇に営業所直通の電話があるだけだった。ホテル前にはハーツのレンタカーが並んでいるのを見ると、ここで受け渡しをするというシステムなのだろう。 ところが本日の朝食後、8時0分に受け渡しということでスカンディックホテルに来たら車がない。直通電話で話しをしたら、「う〜ん、8時30分にしてくれ、リパンホテルに泊まっているならリパンまでもっていく、返すのもそこでいい」とのことだった。なんかいいかげんな気もするが、時間もないのでリパンに戻った。ロビーで待っていたら、なかなか来なくてドキドキしていたらキーを持った姉ちゃんが入ってきて、やっと出発ということになる。 |
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景色は大変おもしろい。針葉樹林の中を延々と続く国道を走るのは北海道でもあまりお目にかからない光景だ。スバッパバーラという舌をかみそうな名前の集落を抜けるとまたひたすら針葉樹林の一本道だ。9時40分、途中のドライブインで休憩し、10時30分にエリバレの町に入り、ちょっと迷ってから45分にはドゥンドレットスキー場に到着した。 |
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◆ドゥンドレットのゲレンデマップ◆ (Web地図を加工) |
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昼はセンターハウスへ。あまりキチンとした食事は無いようなので軽食で済ました。トーストサンドは25SEK、コーラ15SEK、チョコケーキ25SEK、白黒のケーキ15SEKだ。午後、山頂へ登ってみる。ここは下から見たときには想像もつかない別世界だ。山の裏側は真っ白い世界が広がっているが、ベース側を振り返ると高い山はほとんど見えず、エリバレの鉱山のエントツがところどころに見られる。なんだかニュージーランドのマウントハットを思い出してしまった。ここから地図の1のコースを滑ったが、なんとなく下山するというコースだ。湖を見ながら、針葉樹林の中を縫うようにして滑るのもいいが、狭いためにコブがあり、あまり快適なものではない。次に再び山頂に上り、7のコースへ。こちらは素晴らしい景色だ。真っ白でどこすべってもいいよ状態で、蔵王すみかわのキャットツアーを彷彿とさせるが、これがTバーリフトで楽しめるのだからすごいことだ。センターハウスに戻り、休憩していたかあちゃんを無理に誘って山頂へ。山頂行きTバーは途中の急斜面がきつく、チェアリフトになれた日本人にはきつい。スウェーデンはTバーが多いので、腕力と握力は鍛えておこう。なんとか山頂に到着した。ここの風景が別世界なのでかあちゃんは大喜びだ。なにはともあれ初心者用に圧雪コースを作ってあるので、誰でもこのすばらしい景色を楽しむことができる(ただし、Tバーはとても難儀するが。日本だったら絶対に苦情になるだろう)。それにしても地元の子供は必ずヘルメットで、直滑降で飛ばすのが多い。なかなかたいしたものだ。このコースをテレテレ滑って下にたどり着いた。なかなか楽しめるコースだ。 さて、今日は帰りがけにユッカスヤルビの氷のホテルに見学に行くから、そろそろ上がらなくちゃ。リフト券売場におみやげコーナーがあったが、これといった記念品がなかったので買わなかった。そうしたら売場のおばさん(アンジェラ・アキに似ていた)が、「最近、日本人がめっきり少なくなったのよ。昔は大勢ツアーできてたのにねえ。」とか言って、私とかあちゃんにとドゥンドレットの帽子をプレゼントしてくれた。おお!、管理人感激!。みんな、ドンドレットへドンと行こう!^^;。 |
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まずは氷の教会に入る。氷の建物に氷の椅子、氷の祭壇がある。遊びだなと思っていたらドアが閉められ、牧師や家族その他20人くらいが入ってきた。なんだと思ったら、洗礼式だった。本格的な教会のようだ。そういえば、ここで結婚式を挙げるカップルも多いらしい。そしてホテルのメインの建物へ。ここのレセプションは防寒具に身を固めた姉ちゃんだ。写真を撮らせてくれたが、撮られ慣れているみたいだ。その奥は氷のシャンデリアがぶら下がる通路で、その左には細長い通路がいくつかあり、それぞれの両脇にはスイートルームがびっしり並んでいた。各部屋には世界のアーティストによってデザインされていて、日本人のものもあったが、19時以降は本当に客がちゃんと泊まるらしい。氷のベッドにトナカイの毛皮を広げて、その上で寝袋で寝るらしいが、1泊シングルでも3万円くらいするというから、すごい所だ。そうしたら何と、日本人のカップルが結婚式を挙げたばかりで記念写真とか撮っているではないか。名古屋から来たMさんという夫婦で、奥さんが10年くらい前にここに来て感激し、絶対ここで結婚式を挙げると決めていたらしい。日本からは誰もついて来なかったらしいが、奥さんは大満足でニッコニコだった。ううむ、でもここで結婚式を挙げるのは、縁起がいいんじゃないかな。キルナで結婚したら、夫婦の縁をキルナ、なんてね^^。 その後おみやげ屋に寄り、出発したのはすっかり日が落ちた18時30分過ぎだった。とても楽しめた。 |
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さて、いよいよ今日はオーロラを見る日だ。昨日ダメだったし、チャンスは今日を入れて2回しかない。ううむ、絶対見たいなあ。三脚を立てて一眼レフを準備。ちょくちょく外に出て見るが、さっぱりだ。両隣の部屋の人もみな日本人で固められているようだが、ドアを開けて外を見るたびに顔を合わせて「出ませんね〜」だ。ところが9時半ごろ、なんとなく空に雲でないようなものが出ている。あれ、オーロラかなあ。するとみるみる縦に伸び始め、緑色の光を出し始めた。おお!。まさしく!。とたんにみんな騒ぎ出し、写真を撮り始めた。すると光は横に広がり始め、力強く光り始めた。旅行会社のパンフレットの写真にはほど遠いが、待ち焦がれていた者にとっては阿弥陀如来の御来光だ。目で見ている間はあまり動いているように見えないのだが、写真を撮ると動いているのが良く分かる。10分ほどで消えていった。あまり強い方ではないらしい。ところが「ずっと北の方でチロチロしている」というのでカメラを持ってみんなで森にすこし入った、見晴らしのいい場所に行った。するとそこにはルオッサヴァーラスキー場の方角にカーテン状のオーロラが出ていた。さっきよりも規模が小さいが幅は広く、光は強い。カーテンの下だけよく光っている。3つの光が1つになり、しばらくしてまた分かれたり。しばらくするとこれも弱くなり、5分ほどで消えてしまった。その後粘るかどうか迷ったが、今日は朝が早かったし、明日も早いから、これでよしとして寝ることにした。まあ、これで必修科目は及第点といったところか。明日、もっと大きなオーロラが見えますように。 |
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リパンホテルロビーにある、マツボックリ型 の照明。おしゃれじゃありませんか |
ホテル前のオブジェ | ||||||||||||||||||||
一般家庭の家だが、玄関は・・・ | サンタクロースが入れる煙突だ |
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青い色もあったぞ | ルオッサヴァーラを見る |
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ホテル脇に怪しいものが | これ、そりだ。自由にのっていいらしい。 片足を乗せて、片足で蹴りながら進む |
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ドゥンドレットに到着! | そんなに高い山に見えないが、 油断しているとバリエーションの豊富さに圧倒される |
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山猫?何の剥製だろう |
ラングだが、うまく調整すると結構いける | ||||||||||||||||||||
これが1日券だ | チケットはあの穴に差し込むのだ | ||||||||||||||||||||
山頂の風景が始まる | うわ、こんな場所だったのか! | ||||||||||||||||||||
氷結した湖に向かって | ホクホクのホットサンドは25SEK | ||||||||||||||||||||
トナカイやムースの剥製だ | みんなであったまろう! | ||||||||||||||||||||
雪で作ったソファだ! | 湖に向かって滑るかあちゃん |
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でっかいエントツの鉱山だ | ポーズを決めるかあちゃん |
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借りたのはアトミック | アトミックが多いなあ! | ||||||||||||||||||||
これもアトミック?いえ、ヤマハです | こんなので滑る人もいる。 2人乗りかな? |
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左の帽子をもらいました | アンジェラ・アキに似たおばさん。 ありがとうございました! |
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アイスホテルだ | 教会の入り口はトナカイの扉だ | ||||||||||||||||||||
アイスホテル内のバー。 フラッシュを焚くとこう写る |
スイートルームだ | ||||||||||||||||||||
氷のシャンデリアだ | おみやげで人気のローソク立て | ||||||||||||||||||||
イタリアンレストランでのピザ | 大味だが量はあるので 腹がいっぱいになる。 |
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【ギャラリー】 | |||||||||||||||||||||
◆ドゥンドレット スラロームコース キルナと並んで鉄鉱石の鉱山の町、エリバレを見ながら。圧雪は大変良く、斜度も十分だ |
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◆ドゥンドレット山頂付近 スキー場の裏には別世界が広がっていた。眼下には緑の平地が広がるが、ここだけモッコリと白い山。ニュージーランドのマウントハットのようだ |
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◆アイスホテル 氷で作られた部屋には氷のベッド。トナカイの毛皮の上に寝袋を引いて寝るのだ |
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◆ホテルの前から見たオーロラ 縦に長く、スッと伸びるオーロラ。肉眼で見るとやはり感動があるものだ |
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◆ルオッサヴァーラ方面に現れたオーロラ カーテン状のオーロラで、下のヒダの部分がよく光っていた。赤いのはルオッサヴァーラスキー場だ |
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海外のガソリンスタンドはセルフが当たり前なので、給油の仕方は日本にいるうちに覚えておこう。また、マニュアル免許を持っている人でも、教習所に話をして、練習させてもらうのも一案だ。私も最初はガックンガックンやって、こりゃあ仮免も降りんな、と思ったくらいだ。 | |||||||||||||||||||||
ウェブトラベル 写真の日本人夫婦がアイスホテルで結婚式を挙げるのを企画プロデュースした旅行会社です。 自分もアイスホテルで挙式を、という人はぜひ問い合わせてみましょう。 |
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キルナの概要 (タウンガイド) | |
スキー日記:1日目 ルオッサヴァーラ | |
スキー日記:2日目 ドゥンドレット | |
スキー日記:3日目 ビヨルクリーデン | |
スキー日記:4日目 キルナ市内 |
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