岩原、湯沢中里、湯沢パーク、NASPAスキーガーデン、加山キャプテンコースト、湯沢高原布場、ガーラ湯沢、神立高原 |
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老舗の復活なるか |
岩原 |
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テレカ |
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テレカ |
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テレカ |
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尖塔のリフト券売り場だ |
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長いクワッドで一気に頂上へ |
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頂上付近からの眺望。
湯沢パークが見える |
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岩原(いわっぱら)は歴史も古く、最近ではその広大な一枚バーンのためか、スノーボーダーが集まるスキー場として知られている。遠くから見ると、ムール貝のようにドドンと広がっていて、かっこいい。
昔は、清水トンネルを抜けて2つ目の駅である便利さから、岩原を中心に湯沢のスキー場は東京のスキーヤーに人気だったらしい。しかし、標高が低い(トップで1000m無い)ことや、モロに南向き斜面であるため、暖冬の影響を受けやすい。そのため、あちこちに新設されたスキー場や、高速道路の発達で近くなったスキー場との競争が激しくなっているという。
数年前、テレビで岩原の取材を見たが、関係者が「ボーダーは集団で車で来て、リフト券を買わずに練習だけして、昼飯はコンビニ弁当を買ってきて、ゴミだけ残してスキー場にお金を落とさない」と、ぼやいていた。便利さはこういうところにも跳ね返ってくるようだ。
なお、最寄駅の「岩原スキー場前」は長い間、日本一長い駅名の駅であったことで知られていた。しかし最近第三セクター系の鉄道が少しでも有名になろうと「日本一長い名前の駅」を乱発しまくり、しばらくは熊本県の「南阿蘇水の生まれる里白水高原」が22文字で日本一であったが、2001年に島根県一畑鉄道が「古江」駅をこともあろうに「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」と23文字にして日本一になったという。そこで提案だが、駅名を「ボーダーはちゃんと金を使えよ岩原スキー場前」に改名すれば日本一の座の奪回とボーダーへの牽制になっていいのではないだろうか。
私が岩原に行ったのは、雪が多かった96年の4月だった。前日に大雪が降り、普通なら縮小営業のところ、リフトだけで山頂まで登れた。雪はほとんど完璧にあったが、ゴンドラはもう休業のようで、左半分のみ営業という、もったいないことをしていた。
とにかく、ボーダーが多い。ハーフパイプなど、ボーダー向けの設備も多い。しかし、次の年は暖冬でクリスマスに営業できず、次は年末年始もボロボロだったというので、本当に雪のいい時にいくべきだろう。これだけ広い1枚バーンは、国内では、そうあるものではない。
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朝のうちは吹雪いていた |
とにかく広々としている |
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ゲレンデ案内というよりも
バーン案内だ |
飯士山のすぐ裏が
舞子高原スキー場だ |
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ボーダーが多い |
上部から見下ろすと
下はぺったんこに見える |
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「標高が低く南向きだが、バーンは広い」これは、パンフレットの写真にだまされやすい典型だ。トップシーズン以外では、雪の状況を絶対に確認しよう。それもインターネットや新聞などでは標高の高い場所の積雪を表示していることもある。直接電話をかけてベース部の状況も聞いてみよう。 |
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ウェーデルン特訓コースは大笑い |
湯沢中里 |
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テレカ |
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ブルートレインを休憩所にしている |
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ナイターは幻想的だ |
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越後中里駅とスキーセンターが合体した、「駅から0分」と呼べるスキー場だ。これ以上近づけるためには、ゲレンデの中に駅を作るしかないだろう。スキー場は横に広がっており、ロングコースは無いが、人がばらけて、あまり混雑しないようになっている。下から見て右側に小さな峰があり、ここに上級者向けのコブ斜面がある。左側には初心者向けのコースが広がる。高速リフトは右側の上級向けリフトの1本だけだ。
私は95年1月14日に行った。SAJでは珍しい、2日間のスクールパック、題して「ウェーデルン特訓」という講座に入校することにした。ここでウェーデルンをマスターし、16日には、いよいよ初めてのバッヂテスト2級受検を予定していた。
グループ分けでうまい組とへた組み分かれ、私はへた組だった(うまい組には、2級所持者もいた)。ところが、大雪をくらい(翌日とあわせて1m降った)、ウェーデルンどころの騒ぎではなくなる。へた組のメンバーでは、板が回るはずもない。ズレも難しい。ヒゲの先生は、ヤケになったのか、新雪レッスンを始めた。ひざまで潜る雪の滑り方だ。フカフカして実に楽しい。でも、板をはずして行方不明になり、探すので時間をつぶし、結局、よく分からないで終わった1日となった。夜はレストランでお茶を飲みながらの反省会。翌日、再びウェーデルン講座の続編だ。「回しこむ動作」について、いくらか理解はできたが、こんな雪では、絶対に受かるわけないだろう。先生に聞いたら、「ウチの2級は1級と同じバーンを使う。多少、点は甘くするけど、動作になってないと、点をあげようがない」と言われ、16日は湯沢パークで受検することにした。
駅に直結したコンビニスキー場であることは認められるが、いかんせん、設備も小さく、ロッカールームは着替える人で大混雑、まだ改善の余地がありそうだ。
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大雪であった |
ちょっと休もうか |
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中里駅から見たスキー場 |
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ここはやはりファミリー指向だ。休憩では、ブルートレインをぜひ利用したい。 |
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公園のようなスキー場 |
湯沢パーク |
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テレカ |
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左奥は岩原だ |
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コースは悪くない |
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とにかくよく降った |
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湯沢パークは車で行く場合、湯沢ICから少し入り組んだ行き方をするが、案内看板がびっしりあるので、迷うことはないだろう。
横に広がった形で、標高差はあまり無い。非常にコンパクトで、上部にはトレーニング向きのコースがあり、結構空いている。きっと、スキー場のネーミングから、上級者が敬遠したからではないだろうか。ファミリーと言うには、斜面は難しめだが、ロングコースは無い。
湯沢中里と同じ山の並びになるスキー場で、私は初めての2級受検で選んだ。宿から電車で湯沢駅に行き、送迎バスに乗って行った。ところが、電車で宿から湯沢駅に行く途中、大雪で電車が遅れてしまい(シュプール号が8時ごろ通過していた)、受検申し込みに間に合わなかった。たとえ落ちても、何点とれるか知りたかったが、新雪が多すぎて、ろくな点が出ないと思い、あっさりあきらめて、見学することにした。
雪は新雪なので、コース脇はフカフカだった。バッヂテストのコースはコース脇に「2級総合滑降スタート地点」と標識があり、練習する人には本番さながらの条件でできる。コースはムーンライトというバーンだった。みんな、うまいのに落ちている気がする。自分もひどい点で落ちていたかもしれない。
行ったのは、1月16日(月曜だが、成人の日の振り替え休日)で、第二土曜にからんでいたので、混雑を予想していたが、前日までの大雪に懲りたか、早く帰る人が多かった。昼ごろ、「湯沢ICまで50分かかっています、お急ぎでない方はスキーをお楽しみ下さい」と場内アナウンスがあり、笑ってしまった。
ちなみにこれは、阪神大震災の前日のことだった。
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ひどい混雑はしない |
リフトのすぐ右は
パウダー状態だった |
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私はバッヂテストのため一人で来ていたので、車ではなく、新幹線を利用していた。学校が休みになる第二土日の湯沢方面で、もし雪に降られると関越トンネルは大渋滞になる。ましてや、当時はノーマルタイヤだったうえ、交通費がかさむので車はやめておいたが、大正解だった。以上の点くらいは、計算しておくべきだ。関越トンネルはタイヤチェックをするので、これでひっかかると付けたりはずしたり、またつけたりで、時間を食う。冬の新潟にノーマルタイヤで来るのはアブノーマルなのだ。 |
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ピングーに会いたい? |
NASPAスキーガーデン |
NASPAニューオータニという、ホテルの名を冠したスキー場だ。ここは「NASPAニューオータニ」に宿泊する顧客層をそのままターゲットにしたようなスキー場で、あらゆるところにそのポリシーが見られる。まず、2000年の今でもボード禁止である。やたらとボードを解禁し、ボーダーの軍門にくだるスキー場が多い中、今ではマイナーなスキーオンリーだが、周囲のスキー場が全面的にボード解禁しているので、むしろ良い意味での差別化になるだろう。
ターゲット層は小さな子供のいるファミリー層で、ペンギンのピングーをキャラクターに起用、あちこちにピングーが現れる。また、子供向けの設備も充実させるほか、スノーラフティング(ゴムボートで雪のコースを下る)のロングコースを造成し、親子で楽しめるようにしている。
ある程度滑る人にはクワッド沿いのGコースがいいだろう。その他、ホテルに舞い降りるように滑るCコースは急斜面だが、お勧めだ。
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ホテル所属のスキー場だ |
ピングーのキャラで勝負だ |
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ホテル内もピングーだ |
谷川連峰方面がきれいだ |
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ラジオのDJも来ていた |
中腹のレストランは素朴だ |
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飛び入りOKのレース大会はスタッフと勝負。
勝ち負けに関係なく商品がもらえていた。 |
やなばにもこんなのあったな |
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越後湯沢の駅には、珍しい駅内温泉、プラトー湯沢がある。プラトーとは、高原を意味する。
入ってみたが、外観とは全く異なり、窓の無い地下室の風呂場のようだった。値段もえらい高く、行くんじゃなかった。 |
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なんだこりゃあ |
加山キャプテンコースト |
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こんな看板を5回以上
見ることになる |
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でたあ! |
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ゲレンデはこんなかんじ |
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もう、何も言うまい。加山とは、スキー場がある山の名前ではない。あの加山雄三がプロデュースしたというスキー場だ。八ヶ岳ザイラーのように、スキーヤーの名前を付けたスキー場はあるにせよ、芸能人の名がついているのだから、恐れ入る。
車で走ってると、スキー場への案内看板があちこちにあり、すべて加山雄三の写真が使われており、大いに笑わせてくれた。また、ゲレンデには(有名な話だが)、いきなりドドドド〜ンと本物のヨットが置いてあるのだ。大雪の時は、あれで滑るのかな?そうならぜひ、見てみたいものだ。
広い1枚バーンだが、中央のクワッド沿いのコースは斜度もよく、上級者の練習にも使える。他のスキー場が混雑している時は、選択肢に入れておいても悪くない。リフト券は1日4000円、半日3000円と、この規模としては高めだが、半日スキーで半日観光という時にはいいだろう。 |
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質素なセンターハウスだ |
ティッシュがあるのはいい |
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ちゃんとゴミ箱もある |
ヨット目がけて滑るんだ |
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まずまずのバーンだ |
こんなのもありました |
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ここにはTIPなんか無し! |
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新幹線に向かって |
湯沢高原布場 |
湯沢高原布場とは、山の上にある湯沢高原スキー場と、下にある布場スキー場の総称である。
下の布場は越後湯沢駅から歩いても行ける場所にある。緩斜面になっており、短いリフトが5本ほど並んでいる。
この布場スキー場は川端康成の小説「雪国」にも登場していて(スキイ場と書いていた)、駒子が滑ったところだ。ここのスキー場のもうひとつの特徴は、目の前の新幹線の高架に突っ込むようにして滑ることにある。なかなか迫力がある。駒子もびっくりだ
上の湯沢高原へは、一般にロープウェイが使われる。近代的な、温泉「こまくさの湯」まで完備しているロープウェイステーションより、大型のロープウェイ(テレカ参照)で一気に湯沢高原のパノラマステーションに登る。ここの尾根沿いには広々としたバーンが広がっている。やや上級者向けで、なかなかすべり応えのある斜面だ。ここからは山道の下山道もある。
このスキー場をさらに魅力的にしているのが、ガーラ湯沢、石打丸山と結ばれているということだ。自信がある人は、3山制覇してみるといい。ガーラ湯沢へは、ランドーという名のロープウェイが運んでくれる。ただし、3山共通リフト券を買っておくこと。
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歴史を感じさせる |
新幹線を見ながら滑ろう |
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さあ、行くぞ! |
ステーション。実に巨大だ |
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内部はとても広い |
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ロープウェイの駅にこまくさの湯があるのは有名だが、車で行くには駐車場などの面倒がある。車があるなら、少し離れた「駒子の湯」がいい。温泉については、インターネットなどで、事前に調べておこう。ノーベル賞の小説の題材になるほどの温泉なのだから。 |
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ライバルはザウスだ |
ガーラ湯沢 |
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テレカ |
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テレカ |
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いったん降ってから
登るリフトだ |
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ジジという大きなバーン |
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上野から1時間ちょい。今は東京から77分で到着する、新幹線の駅に直結したスキー場だ。新幹線の駅がスキーセンターになっており、施設はとてもきれいだ。ゴンドラで山の上部へ登り、雪質のよい上部だけを滑る。上から下へ滑り降りることはできない。こういう点では、谷川岳天神平やヘブンスそのはら、そしてフランスのシャモニのスキー場のようだ。
ゴンドラを降りた駅から上へ2つのクワッド、リフトを乗り継ぐと標高1181mの高倉山に到着する。ここでは下の布場よりも優れた雪質を楽しむことができる。ただし、パンフレットにはサラッサラのパウダーとか言っているが、越後湯沢の1181mなので、過大な期待はしない方がいいが、東京からザウスに行く感覚で行けるスキー場と思えば、実にコンビニエントですばらしい。事実、JRのパック料金を考えると、2時間で5900円も取りやがったザウス(注:開業当時の料金)を考えると、本当に安い気がする。何よりも、開放感は室内スキー場には無いものだ。
ロングコースは無いが、新しいスキー場だけに、コースレイアウトやリフトに無駄がなく、隣の石打丸山と比較すると、ものすごく現代的な印象がある。難は、ボーダーが多いのに、コースが広いわけではないので、混雑感があることか。
だが、コンビニ感は絶対の強みだ。レンタル施設も充実している。「ちょっとスキーでもやりませんか」なんて、タイから来たお客さんや、九州の親戚などをいきなりスキーに連れて行った人を3人ほど知っているが、3人ともガーラ湯沢だったので、笑ってしまった。
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新幹線で行こう |
施設はすごい |
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石打と魚沼平野を望む |
景色もいい |
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ロングコースはないが、
湯沢としては雪がいい |
狭いコブ斜面は気をつけよう |
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右の写真は、越後湯沢の民俗資料館の内部だ。時間があった場合や、雨などに祟られた場合は、いってみるのもいい。 |
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すり鉢の中で |
神立高原 |
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テレカ |
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スキーセンター内のレストラン |
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ミルキーウェイ |
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これがポルックスだ |
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このスキー場は、私がスキーを始めたころには珍しかった、早朝営業が有名で、午前5時半からナイター営業している。スキー場で迎える夜明けとは、どのようなものだろうか。
私は新幹線でトレーニングのために行った。スクールの様子は、エッセイのバッヂテスト物語(2)に詳しい。
一番下にペアリフトが3つ並ぶ意味がよく分からないが、新しいスキー場だけに、クワッド主体で、機能的にできている。ポルックスという広い一枚バーンは人気が高い。尾根に挟まれたボウル状のレイアウトで、景色がいいわけではないが、北向き斜面で、練習にはいいだろう。
夕方、スクールが終わった後、ポルックスの大斜面で、教師たちがデモンストレーションをしていた。パラレルでトレーンを作ったあと、ウェーデルンでフォーメーションを決めていた。先頭は里吉デモだったと思う。とてもきれいで、自分もできるようになりたいと思った。
湯沢地区としては、便利さと機能性、雪質に優れたスキー場といえる。
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送迎バスだ |
最初は移動リフトを使う |
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右奥に岩原が見える |
最下部の林間コース |
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ここのスクールはリフト優先乗車権があるので、大混雑している時は、スクールに入るのもいいだろう。 |
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