苗場、白樺平、田代・かぐら・みつまた |
|
生涯に一度は |
苗場、白樺平 |
|
|
テレカ |
|
|
|
テレカ |
|
|
|
テレカ |
|
|
|
11月に行った時。もう、イヤ! |
|
|
|
白樺平から苗場を見る |
|
|
|
苗場から白樺平を見る。
右は浅貝 |
|
|
|
プリンス系得意の
山の方角の標識だ |
|
|
|
苗場プリンスは横に長い
奥が白樺平 |
|
イスラム教徒は、生涯に一度はメッカに巡礼に行くことを望んでいるというが、関西のスキーヤーは、一度は苗場に行ってみたいという人が多いらしい(大阪人から聞いた話だが)。
関西からは高速道路によるアクセスも悪く、むしろ北海道よりも遠いが、テレビなどでよく取材されたり芸能番組でのイベントに利用されたりするため、名前だけは超全国区で知れ渡っている。スキー場の来場客数も全盛期には年間300万人を超えてダントツの日本一、いまだに200万以上をキープしているという。ミーハーのそしりは免れなくても、誰もが一度は行ってみたいのが苗場なのだ。
苗場の前には、テレカにもあるように、プリンスホテルが万里の長城のように長く伸びている。このプリンスホテルの客室数は、ニューオータニやオークラを引き離し、日本一だという(注:2002年に品川プリンスがタワーを増築して3,680室になり、日本一)。施設全体はプリンスホテルの客のための便宜を図るように作られており、駐車場はもちろんのこと、場内の各設備の端はしにプリンス客を優遇しようという意図が見え隠れする。しかしグランデコと異なり、ホテル客の数があまりに多いと、リゾートホテルなのか何なのか分からなくなるという。若者カップルがあまりにも多く、リゾートラブホテルと思った方がいいらしい。(ちなみに会社の上司たちが、取引先からもらったタダ券で苗場プリンスにスキーに行ったが、若いカップルの大群の中で中年男2人が思いっきり浮いてしまい、ホモじゃねーかという目で見られまくり、そそくさと退散してきたという。)
私は会社の仲間と共に知り合いのリゾートマンションに宿泊したので分からないが、ホテルに宿泊した人によると、ホテルが広くて客も多いため朝食の場所がわからずウロウロ歩き回ってしまい、しかも席が少なくて待たされたという。怒ってたくさん食ったけど、時間まで食っちまったとか(ああおもしろい)。さらに、ミーハーというか、雰囲気だけでスキーやボードをやりにきましたというようなマナーを知らない若者が多く、いやな思いをすることを覚悟しなければならない。
(第1話)
私が最初に行ったのは、スキーを始めて2年目。この苗場は総体評価すると本来は上級者向けともいうべき、難しい斜面なのだ。ところがいきなりゴンドラに乗ってみたが、上部では腰が引けて降りることができない。しかも、途中にコブ斜面が広がっていて、うっかり入ると迂回できなくなっている。初心者は簡単に罠にハマってしまう。ここで有名な、「一人一コブ運動」と呼ばれる苗場名物の現象が起きる。コブ1つにつき、1人が棒立ちになっているため、完全に渋滞になってしまうのだ(私もその一人)。ゴンドラの並び方のマナーも悪く、平気で他人の板を踏んでくる。何度も繰り返すが、周りはとにかく若いのが多い。渋谷のセンター街状態なのだ。
(私の後輩の友達はバーンで立っていたら遠くから女の子が「キャーッ」と言いながら自分の板の上を滑っていったらしい。そしてよく見たら、新品の板がエッヂでスッパリと切れて数ミリの溝ができてしまっていたとか)
ひどい込み方とバーンの人の多さに辟易し、仲間と協議のうえリフト券が共通で使える、向かいの白樺平へ移動する(避難する)ことにした。ここは緩斜面ばかりで、上部にコブがあるらしいが閉鎖になっていた。下はかったるいが、当時の私にはちょうど良かった。大混雑の苗場を前方に見ながら、トロトロ滑って練習した。
(第2話)
2回目に行ったのは、足慣らしで行った95年11月19日だ。人工降雪機で強引にコースを作ったコースと、夜空に舞う人工雪が「スキー場がもうオープンしています」と11月上旬にはテレビで報道されていた。足慣らしで志賀のスクールに入るための、その足慣らしで行ってみた。見てびっくり。青々とした斜面に白くて細いイカそうめんのようなコースが1本だけあって、そこに驚異的な密度で人が立っていた。滑っていたのではない。立っていたのだ!(写真を見よ)。とりあえず「11月上旬オープン!」とうたうためには、1コースでもいいから営業させたいのだろう。そして特に東京人は江戸っ子と呼ばれていた時代から新しもの好きで、なにしろ初鰹は女房を質屋に入れてでも食えと言っていたくらいだから(女性の閲覧者の方、失礼!)、とにかく何でもいいから「俺はもうスキーに行ったぞ」と言いたくて行くのも大勢いるのだろう(私は会社では黙っている)。それにしても、過剰な客集めをしても、どうかと思うが。
なお、基本的に新潟の豪雪地帯で、越後湯沢のように標高が低いわけではないので、基本的に雪は質量ともにいいはずだ。
|
|
|
|
|
手前の白い細長いのが
コースだと!? |
朝イチはすいていたが・・・ |
|
|
だんだん人が増えてきた。
ボーダーが座ると滑れんぞ |
かき氷を撒いているようだ |
|
|
コースの上部 |
さあ、行列だ! |
|
|
この小屋で製氷し、左のノズルから
氷を吹き出している |
製氷が間に合わなかったところ
|
|
|
この上を滑る |
苗場プリンスの窓ガラスに
コースが映っている |
|
注意すべきは、暖冬でクリスマスや年末年始に越後湯沢のスキー場が雪不足で営業できない場合だ。早い時期に宿を予約してしまった客はキャンセルできずに無理して来ているから、湯沢地区で滑るはずだった客が大挙して苗場に押し寄せるのだ。私の会社の同僚から、「岩原に行ったけど、雪不足で営業できないというので、苗場に行ったら、同じような客が大勢いた。短いペアリフトに50分待ちだった」と聞かされて、ぞっとしたものだ。暖冬時期は、越後湯沢の雪の状況も勘案して、行動計画を立てよう。 |
|
|
ゴンドラがもったいない |
田代・かぐら・みつまた |
|
|
テレカ |
|
|
|
レイアウトは横長だ。
左側が田代だが、今回は右側だけ |
|
|
|
送電線が・・・ |
|
|
|
古いロープウェイ車両の有効利用 |
|
|
|
ここが魔の合流地帯だ |
|
|
|
あのリフトの行列、見て! |
|
このスキー場は豪雪地帯で広大でありながら、特筆すべきロングコースが無いことと、近くに苗場という超メジャーがあるため、すいているスキー場として知られる。
雪が多いうえ、北東向き斜面のため、GWまでは楽勝で営業している。私が最初に行ったのは4月だったので、このスキー場が込み始めるシーズンだが、確かに雪は多かった。
スキー場は苗場と越後湯沢を結ぶ国道17号沿いにある。テレカにあるように、苗場に近い田代側と、湯沢に近いみつまた側にロープウェイがかかっており、標高の高い場所だけ滑る形だ。私が最初に行ったときには田代側のロープウェイが駅で停止せずに壁にゴッツンしてしまい、1シーズン休業になってしまった。そのためみつまた側からのみのアクセスとなった。
みつまたスキー場は決して広くないが、みつまたスキー場から長さが3km以上もあるかぐらゴンドラに乗り、山の上のかぐらへ。そこから田代湖を見ながら、リフトを登ったり降りたりしながら、ジグザグに南下すると田代スキー場となる。田代スキー場からは国道17号へ至るロープウェイがあるが、みつまたよりも5km以上南に位置している。
湖をコースのすぐ近くに見ながら滑ることができるスキー場は、青木湖、田沢湖と田代くらいだろうか。アメリカのヘブンリーはやや距離があり、玉原や糠平温泉は遠くに見ながら滑ることになる。でも、実は、私はこの時田代まで行くことができなかった。4月だというのに吹雪いてしまい、リフトが止まりやすくなり、かぐらの先はストップされてしまったのだ。そんなに、大騒ぎして止めるほどでもないと思うが、もしとまってしまうと、向こう側の尾根に降りた人が戻れなくなってしまうので、用心のため、すぐに止めるらしい(同じことが上越国際であった。登ったり降りたりのコースは、遠くにいかれると困るのだ)。
驚くなかれ、この田代・かぐら・みつまたスキー場の標高差は1225mもあり、これは妙高杉の原、野沢温泉、八方尾根を抜いて堂々の日本一なのだ。私は信じない。適度な斜度のロングコースが無いので、滑走感は非常に低い。とはいえ、苗場の喧騒を逃れて雪質のよいスキーを楽しみたい人にはいいだろう。
ここのかぐらスキー場では、注意しなければならないことがある。かぐらゴンドラは長さが3km以上もある割には標高差が無く、平坦だ。滑るためのゴンドラではなく、移動手段である。当然、コースも平坦だが、途中には、上り坂まであるのだ。前方に上り坂が見えた時、当然、直滑降で一気に登ろうとするのが心情だが、ちょうど下ったところに、迂回の初心者コースとの合流点があり、そこに人が溜まっているので、思いっきりスピードを上げて滑れないのだ。おまけに、上の人間から見て、真横にスキー板を向けているバカまでいる。大声を出しながら滑ることも考えたが、やめた。とにかく、間をすり抜け、結局登り坂を歩くはめになる。あとは、漕ぐ。緩斜面でスピードは出ない。ただぼう然として立ちすくんだまま、身動きせずに滑っているスキーヤーが前後に何人もいる。まるで亡霊の集団のようで気持ち悪いが、みんなも同じように思っているかもしれない。
なお、これと同じようなコースが同じくプリンス系の秋田県阿仁スキー場にあった。山を削ったりするのは、いろいろ問題があるのだろうが、何とかしてほしいものだ。ファースト石打、斑尾では、10mの登りでも、わざわざロープトゥを設置してくれている。
|
|
|
|
|
みつまたロープウェイの駅 |
かぐらゴンドラの脇の
ダラダラ坂 |
|
|
高速クワッドもある |
下部ではみんなペンギンのようだ |
|
|
この斜面はまだいい |
遠くの大斜面は岩原か |
|
みつまたロープウェイ駅と田代ロープウェイ駅の間に、貝掛温泉という温泉がある。細長い橋を渡る温泉だが、露天風呂もあり、なかなかいい。 |
|
群馬(上信越道) |
新潟(湯沢) |
|