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車山

      三つの富士山
 雪だるま 2009年レポート(1)
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 2009年シーズンは個人的にもいろいろあって、12月からのスキーはできない状況だった。もっとも、雪が少なくて年末年始の時点でまともな営業が出来たところが少なかった。それでも初滑りに行かないと精神的にもたんなあ。
 ちなみに2003年シーズンのイエティから丸6年もはいていたロシニョールの9DOから、サロモンのデモXRに乗り換えたのでぜひ使ってみたいということもあった。今回はファミリースキーなので過去にいったことがあるスキー場でもいいか。最初に行ったときは天候が悪くて本来の姿を満喫できなかったスキー場より選ぶ。玉原か車山が候補だったが、直前の天気をみて車山に決めた。
 車山は私が最初に行ったのは10年以上前、大学時代の仲間とだが、当時はまだ車山は混雑がひどく、おまけに絶対使わなければならない有料道路、ビーナスラインの通行料金がたまげるほど高い。しかも全体のほんの少ししか走らずに到着してしまうのだ。スキージャム勝山に似ている。こういうときは別ルートで裏道を作るべきだが、ビーナスラインとグルになっているのか、そういう気の利いたものは無かった。しかしなんと、2002年にビーナスラインは全線無料化となったのだ。なあんだ、早く言いなさい。
 当日は諏訪南ICで降りて走ったのだが、久しぶりに来てみると道路も新しくなっていて、快適であった。せっかく良くなったのに客が減って大変だなあ。
車山高原 SKY PARK
(Webパンフを加工) 

車山高原公式サイト(冬)

車山 マップ
車山
途中のSAから八ヶ岳を見る。
左が蓼科山だ
富士山
富士山が見えるじゃないか!
浅間山
浅間山を望遠でドアップ。
噴煙が多かったなあ
 1月11日、まだ暗い6時過ぎに家を出る。7時には夜が明け、7時半にはすっかり青空が見えた。今日はいい写真とれるかな。サービスエリアから見る蓼科山など八ヶ岳は美しい。休憩を入れまくりで到着は9時になってしまったのだが、それでも第3駐車場には入ることができた。以前来たときは、車がたくさん駐車しているから車山って言うんじゃないだろうなと疑うほど車が多かったのだが、今ではビーナスラインの無料化と合わせて隔世の感がある。
 さて、今日はなかなか天気がいいから、こういうときは真っ先に最高地点に行くに限る。気温が上がって遠くがかすむ前に写真を撮るのだ。リフトを乗り継いで最高地点に向かった。
 で、どうなんだというと、八ヶ岳連峰の中、蓼科山がド迫力で正面に見えた。八ヶ岳の最高峰は赤岳(清里から見ると美しい)の2899mで、蓼科山は2530mなのだが、周囲より1つだけぴょこんと高く、「諏訪富士」とも呼ばれる、見た目もフォトジェニックなところがあり、蓼科エリアでスキーをする人には挨拶無しでは滑れないような親分の山だ。ところがリフトを降りたところからやや東南を見ると、なんと富士山がくっきり見える。「本当はオレが一番高いんだからな、忘れるな」と言わんばかりだ。優美な稜線がまた美しい。そしてパノラマコースに向かおうとすると、遠くに真っ白な山が見える。噴煙らしき煙がモコモコだ。これこそ浅間山だが、こんなにいっぱい煙を出していたかなあ。それにしても噴煙が出ていると動きがあって、これまた蓼科山や富士山に対するアドバンテージになっている。そういえばシンガポールの観光名物マーライオンも、水を吹き出していないと実につまらんと観光客からクレームが出るというではないか。もし子供を連れて行くなら、関心を引くのは浅間山だろう。とはいえ、景色の良さはスキー場の価値を上げるのは間違いない。車山は標高も2000m近く、浅間山と富士山、そして蓼科山を三本立てで見られるのだから、晴天の時にはぜひ行きたいスキー場といえるだろう。
 リフトを降りてパノラマコースへ向かう途中、車山の山頂に登る道がある。スキー板を置いて、ストックだけを持って登ってみた。5分も登れば山頂だ。ここには気象レーダーの他、小さな祠と車山山頂の標柱がある。周囲は360度のパノラマが広がっている。これは日本のスキー場では珍しい景色だ。たとえ山頂でも樹木が邪魔している場合が多いのに、ここにはそういう木は一本も無いので写真やビデオを撮る人には最高だろう。天気がいい時はぜひ登るといい。

 それではやっと滑り出すことにする。パノラマコースは浅間山に向かって絶景が広がる。ポールコースもあるが、初級者でもOKな中級向けのコースだ。新調したサロモンの板も調子がいい。ロシのカービングも初めて履いた時は廻旋運動なしで曲がっていくので驚いたものだが、今では反発も弱く、短い分安定性は落ちていた。今回は新品ということもあり、ショートターンもしっかりできるし、170cmと7cm長くなった分、ロングターンも安定してきている。以前、ノーマル板から9DOに変えた時は193cmから一気に30cmも短くなったので高速のロングクルージングはノーマルの方が気持ちよかったなあ、という印象があったのだが、このXRは両方の長所を備えている感じだ。よしよし、しばらくはこれでいくか。
一方下のファミリーコースは人が多く、高速には向かない。突然人が増えた感じだ。
 この車山はコースガイドの左側にある、崖の急斜面側はバッヂテストその他、体育会系の滑りをする人向けで、このファミリーコースが家族向けという住み分けができている。しかし1月だというのに雪が少なく、こちら側は満足な滑走はできないようだったので、このファミリーコースを徹底的に滑った。そして、途中で休憩も入れたりもしながら4時間券いっぱいで上がることにした。
そば定食
これがそば定食だ 
氷燈祭
南大門みたいだ。韓国の人に受けるだろう
 スキーは1日券めいっぱいという体育会のノリではなく、景色や雪質のいい午前中くらいにするのがいい。車山の規模も半日でちょうどいいくらいだ。ランチもスキー場にこれといったメニューが無い限り、スキー場の外に出て名物とされるものをとるようにしている。特にファミリーで行くときはさらにどこか見学したり立ち寄れるものがあると完璧だろう。で、今日のランチはどうするかというと、白樺湖畔の朝日ヶ丘という店でそばを食べることにした。川魚付きのそば定食は香りもよく、なかなかうまい。民宿の1階で営業している食堂なので畳になっており、くつろげるのもいい。
 次に行ったのが氷燈祭だ。白樺湖畔の一角に大きな室内ドームを作り、この中に氷の彫刻を並べるというものだ。層雲峡の氷爆祭りを室内で行うイメージだ。実は私、以前白樺湖ロイヤルヒルを滑りに来た時、寄ったことがあるのだが、例年、開催しているようだ。今回は家族サービスということで再び来て見たが、韓国や台湾の建造物を氷で作ったものが多く、海外からの観光客を意識している気がした。そういえば来場者にも中国語が多い気がする・・・。まあ蓼科の冬を楽しんで行ってください。
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蓼科山 車山
新しい道が多い。
右は蓼科山だ
レンタルコーナーは古めかしかった
車山 車山
ちょっと雪が少ないかな ガケ側は閉鎖しているみたいだ
車山 車山
おもしろい椅子があったぞ 蓼科が眼前だ
蓼科山 車山
蓼科山の山頂のアップだ。
縞枯れ現象がすごい
山頂レーダーだ
車山 浅間山
山頂には小さな祠の神社があるぞ 車山山頂より浅間山を望む。
いつもよりいっぱい煙を出しています
車山 車山
ポールコースもある 下は人が多い。
正面がセンターハウスだ
車山 車山
こうやってほったらかすの、昔は
見られなかったが。
ランチの前にちょっとつまむ
車山 車山
スカイシティの1階はインフォメーションの他、
ちょっとした自然博物館になっている
この足跡は・・・
氷燈祭 氷燈祭
氷燈祭の会場。この巨大な建物の中
を冷やして、氷の建造物を並べている
これ、台湾の台北で
見たことあるなあ!
氷燈祭 変な車
中国風の建物が多い 手作りの除雪車だ!
白樺湖
夕暮れ時、オレンジ色に染まった
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【ギャラリー】
蓼科山
山頂付近から蓼科山(2530m)。珍しい縞枯れ現象が大規模にできることでも知られるが、
雪が白い模様になって美しく感じる。右は白樺湖ROYALHILLが斜面をこちらに向けていて、その奥にしらかば2in1が見える。
浅間山
噴煙たなびく浅間山(2568m)。手前に佐久、小諸が並ぶ。
こんなに煙が多かったかな、と思ったら数日後噴火した。
富士山
富士山(3776m)を望む。ここから富士山がこんなきれいに見えるとは意外だった
 
スキー
 もともと車山は晴天率が高いことで知られているが、それでもできるだけ天気がいい時を狙おう。山頂に上れば、さらに御岳なども見えるはずだ(私の時は、こちらの方面は雲で見えなかった)。
スキー
車山高原(公式サイト)
蓼科山(wiki)
浅間山(wiki)
富士山(富士山net)

朝日ヶ丘(そば・民宿)
縞枯れ現象
氷燈祭(白樺湖観光情報)

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