妙高三連荘 | ||||||||||||||||||||||
2006年レポート(11) 信州妙高-2 | ||||||||||||||||||||||
昨夜は以前勤めていた会社の長野支社の社長をしている先輩(といっても、私が新入社員のときすでに他部署の課長をしていたが)に会って、ホテルに戻ったのは夜遅くであった。翌日は8時45分にホテルを出発だから、もうすでに温泉気分のスキー行だ。朝が早かったら下道でもいいいが、ここはICから高速道路に入り、妙高へとすっ飛んだ。 ところで本来は関温泉にまっすぐ行くはずだったが、昨晩妙高地区のガイドブックを見ていたら、関温泉に行く山道の途中に2つのスキー場があるのに気づいた。休暇村妙高という所は短いリフト1本だから意味無いだろうが、妙高スキーパークというスキー場はそこそこ広い。どうも夏場はゴルフ場らしい。ううむ、関温泉は狭くてすぐ飽きるだろうから、先にここを滑ってみても面白いかも。 突然欲が出て、いきなり妙高スキーパークへ立ち寄ることにした。 |
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妙高スキーパークのコースガイド(公式Webを加工) 妙高スキーパーク公式サイト 休暇村妙高公式サイト |
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それにしても人がいないなあ。その割にスキーセンターはえらい立派なのがミスマッチだが、これは夏はゴルフ場だからだろう。リフト券売場はゲレンデの離れた場所にポツンとあって、スキー場の営業が終わったらレッカーで撤去されそうな小屋だ。当然1回券を2枚買う。 暖かい春の日差しを背に妙高山に向かって突っ込むようなリフトに乗る。見ていると妙高山がグイグイと迫って来るような感覚があるのが面白い。そしてリフトを降りて、オヤと思った。よく見たら、道路を隔てたすぐ隣にリフトの降車場がある。それも本当に20mくらいしか離れていない。係員に聞いたら、これが休暇村妙高スキー場だそうだ。しかし運営母体は全く違うのでスキー場はつながっていないという。普通の声で会話ができるほど近い距離にありながら、行き来ができずに遮断されているスキー場なんて聞いたことが無い。びっくりだ。ううむ、なんか向こうの様子を見たくなったなあ・・・。 とりあえず滑るだけは滑ろう。平坦なので直滑降で滑っても危なくもなんともない。滑り降りてみたら、小学校低学年くらいの集団が集まっていた。団体の貸切バスで来た、子供スポーツクラブらしい。なるほど、初心者の子供たちにスキーを教えるにはここはいいだろう。暴走スキーヤーや無法ボーダーはいるわけがないし、単純なコースだから迷子にもならないし、客が少ないから監督しやすいし、緩斜面ばかりだから立ち木に激突して死にました、なんてこともないだろう。圧雪は丁寧で食事休憩の設備は広くてバッチリ、リフト料金も安く、子供の集団を引率する立場から見れば天国のようだ。小さなロコスキー場と侮っていた向きもあったが、考えてみれば大きなスキー場に無い強みはあるものだ。 とりあえず2本滑り終わったが、関温泉の前にちょっと休暇村妙高スキー場に寄ってみることにした。直前で行くことを決めたスキー場はこれが初めてだ。車で2〜3分で到着だ。 さて、休暇村だから建物は立派だ。駐車場から建物の内部を突き抜けた所にゲレンデが広がっている。ところが例によって、人はほとんどいない。一般に休暇村は料金が安いので土日はすぐに満室になるものだが、ここで宿泊しても赤倉温泉に行ったり、良くても関温泉に行ってしまうようだ。理由はもちろんスキー場としての魅力だ。さっきの妙高スキーパークの半分くらいの長さのリフトが1本あるだけだからだ。コースも単純な緩斜面が1本だけだ。しかしやはり、幼児を連れた家族などがちらほらいて、考えてみればそういう客にはこれでいいかもしれない。函館のグリーンピア大沼みたいに、スキーは初めてという裕福な中国人客を本気で集客してみてはどうだろうか。横に広がった巨大な赤倉なんか連れて行ったら、大変なことになりかねないが、ここや妙高スキーパークなら安心だ。 リフトに乗ってみて気付いたことがあった。隣のスキーパークにいた時は意識していなかったのだが、スキーパークではBGMの音楽がかかっている。休暇村はといえばし〜んとしているので、休暇村の客は隣のスキーパークの音楽を休暇村のBGMだと勘違いして聴いているのかもしれない。しかしすごい関係だ。 スキーパーク「BGMのタダ聞きやっているだろ、少しは料金を払いなさい」 休暇村「いいよ。この袋の中に百円玉がいっぱい入っているよ」ジャラジャラ・・・ スキーパーク「では、その袋をよこしなさい」 休暇村「音だけもっていきな」 (意味不明) |
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関温泉スキー場のコースガイド(公式Webを加工) 関温泉スキー場公式サイト |
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もともとこの妙高地区は、積雪量での日本記録を持っている、世界屈指の豪雪地帯だ。そのうえ妙高はスキー場に適した、なだらかな斜面が広がっている。ただ残念なことに交通の要衝で温泉街などが発展していたのは東〜南東斜面側なので、スキー場はこちら側で開発された。だから赤倉や池の平、杉の原はみなシーズンが短い。日本最高クラスの標高差とロングコースを持つ杉の原がモロに南斜面なのは残念なことだ。一方で関温泉が春スキーで知られるのはベースが高く、雪の量がハンパではないことによってGWまで「もたせる」ことができるからだといえるだろう。 さて、ここは今までの2つと打って変わって、そこそこの客の入りだ。しかし規模が小さいから1回券5枚でたくさんだろう。ベースの緩斜面にはボード用のハーフパイプが造成中で、何か大会でもやるようだ。 リフトに乗って中腹へ。温泉街を眼下に、タングラムをこちらに向けた斑尾山が見える。遠くには北志賀竜王、その向こうが志賀高原高天原。目を凝らすと野沢温泉まで見える。春の陽気か、ちょっと霞み気味だ。 リフト降り場を右に曲がるとレルヒコースや初心者用のコースに出るが、多くの人はこちらへ流れる。私は左の銀扇コースへ下りて、シングルリフトに乗ることにした。この銀扇コースは圧雪コースが1本だけあって、他は自由に滑っていいらしい。もうシュプールがびっしりだが、降雪直後はパウダー大会になるそうだ。 関温泉の歴史を感じさせるシングルリフトに乗り、コリコリと登っていくと、尾根近くで妙高山が左手に迫ってくるのにちょっと感動した。きっとこの景色は昔から変わっていないことだろう。最高地点からの景色はまた格別だ。しかし隣の春井沢コースが休業中でリフトが寂しそうにしているのが見える。そういえばこのさらに上にある燕温泉スキー場(なんとプリンス系)が営業をしなくなったらしい。ちょっと寂しい気もするが、復活の日を期待したい。 まったりしていられるのはここまでだった。リフト降り場からはなんと、圧雪コースが無いのだ。つまり必ず非圧雪コースを銀扇コースまで滑らないといけないことになる。せっかくのいい景色も、初級者は中腹でガマンということか。それにしてもホコホコに耕された斜面は一苦労だ。なんとかベースまで滑り降りた。次は中腹からレルヒコースへ。このレルヒという名前自体、歴史を感じさせるものがある(分からない人は金谷山のレポ読んで)。 最初は山奥のひなびた、人のいないスキー場をイメージしていたのだが、なかなかバリエーションに富んでいるし、下半分は活気があってよろしい。もともと関温泉の名前は体育会スキー部にいた人などから時々耳にしていた通り、スクールも人気のようだ。もしここに再び来るとすれば燕温泉スキー場が復活した時の春スキーか、あるいは長野市に宿泊していた時にドカ雪が降った翌日のどちらかだろう。 帰りは温泉に入り、明るいうちに帰京した。 さて、これで2006年シーズンの国内レポは終わりで、もう行くところも本当に少なくなってしまった。しかしそれでもまだ面白い発見のあるスキー場は尽きないものだ。 |
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妙高が見えてきたぞ | 広いベースにリフト券売り場がポツンと | |||||||||||||||||||||
ウサギのマークだ | ちびっこが大勢出てきたぞ | |||||||||||||||||||||
センターハウスは立派だ | 妙高山に突っ込むように | |||||||||||||||||||||
こちらは休暇村。 人がいないなあ |
左の圧雪部分がコースで、右がやや盛り上がって いて、その右は道路(アブナイ?)。飲酒スキーは厳禁だ |
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この1本以外コースは無い | タングラムが見えるぞ | |||||||||||||||||||||
隣の妙高スキーパークの リフト降り場だ |
小さな子がいるファミリー には大変すばらしいスキー場だ |
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すぐ飽きるけどね | スキー道場なんてのもあるぞ (私は遠慮しておく) |
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右に薄く印刷された 「一本勝負!」のコピーがいい |
「チョコレートは明治」 うわあ、懐かしいなあ |
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最上部からは圧雪エリア なんて無いのよ |
最上部直下はホコホコだ | |||||||||||||||||||||
シングルリフトでは、妙高が 大変近くに見えるぞ |
景色は越後湯沢のようだが | |||||||||||||||||||||
長野方面を見ると斑尾が見える (その左奥が志賀高原) |
銀扇コースを下から見上げる | |||||||||||||||||||||
左の斜面の下に、休業中の ゲレンデとリフトが見える |
おい、頭ぶつけるなよ | |||||||||||||||||||||
「むかで」とか言って、こんなのやっていたなあ | 魚沼盆地のようだ | |||||||||||||||||||||
リフト脇のパトロール室。 なぜかトイレットペーパーが壁にかかっていた |
人力でコース整備、ご苦労様です!。 でも、日焼けが大変だよ |
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関温泉には日帰りの湯も多い。「必ず帰りに立ち寄るから」と言ったら、タダで駐車場を貸してくれた。 ○○温泉というスキー場では、必ず温泉に寄るようにしよう。 |
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関温泉付近の観光情報(妙高市観光協会) 妙高山 |
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