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プラスノースキー:丸沼高原

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丸沼プラスノー スキー  
やってる、やってる  
丸沼プラスノー スキー
クラブで来ている団体はテントまで持参だ
丸沼プラスノー スキー
右がリフト、左がコースだ 
丸沼プラスノー スキー
びっしり敷かれている
 変わり種スキーとして、すでに「落ち葉スキー」「サンドスキー」などをやってきたが、基本的に雪以外を滑る夏のスキーといえば、グラススキー、特に最近ではプラスノースキーがはやっているらしい。プラスノーと聞くと、プラスチック製の雪を撒いてゲレンデを作るのかと思いきや、プラスチックのタワシみたいなのを逆さに立てたものを大量に並べて、その上を滑るものらしい。
 昔、スキーが華やかりしころ、毎年10月ごろに池袋サンシャインで行われていたウィンターリゾートでは、20m近いバーンがこれで作られて、有名なデモが来場しては滑りを見せてくれたものだ。最近のスキーブームの長期下火傾向とは別に、プラスノーの製品技術が向上しており、本物の雪に近い感覚で、しかも大きなバーンの造成も可能になっているという。スキーブームのころからこれがあれば、もうちょっとスキー人口を維持できていたかもしれないと思うと遅かりし感があるが、とにかくスキーをやめずに続けている人にはうれしいことだ。
 よし、これは一度は行ってレポートしなければ。近場では丸沼高原にあるというので、行ってみることにした。

 10月7日、雪の無い時期に珍しく沼田ICを降りて、丸沼高原へ。朝は7時20分に世田谷の家を出たら、途中で渋滞があって、なんと4時間もかかってしまった。やっぱり冬に、暗いうちに出撃するスキーとは気合いの入り方が違うせいか。でもプラスキーはもうすぐシーズンを終えるというから、ガラガラだろう。そういう油断とスキのかたまりとなって行ってみたら、なんと、第一駐車場は満車で、離れた駐車場になってしまった。うわ、何なんだ、そんなに人気があるのか。
 実はこの時期、標高2000mの丸沼高原ロープウェイは紅葉シーズンが早く、紅葉狩りの客も多く来ていたためだ。
 しかし、プラスノーがあるという一番手前のバーンは、なかなか客がいるではないか。ううむ、もっと早くくればよかったかな。駐車場で板を下して、準備に入る。周囲はスキーウェアというよりも、登山の雨具という感じだ。私も登山のスタイルだが、ジャケットもパンツもゴアテックスのムレない、濡れないものだ。ただヘルメットの比率は高い。高速ですっころんだら、ちょっと痛そうだ。
 料金はといえば、1日券が3700円で、3時間券が3000円だ。私は3時間でいいだろう。とりあえず経験してみたい、という人のために、2時間券とスキーセット(板・ブーツ・ストック)で4000円というお試しコースもある。私は昔使っていた板を持参していた。板の裏面が傷むということで、とてもじゃないが、現役で使っている板はさすがに持ってくる気にはならなかった。
 
丸沼プラスノー スキー  
紅葉のゴールドコースが見えるぞ  
丸沼プラスノー スキー
 ううん、ちょっと後傾かなあ   
丸沼プラスノー スキー  
 まさに、汚れ落としのマットだ   
丸沼プラスノー スキー  
 センターハウスに向かって   
丸沼プラスノー スキー  
 板をしっかりたわませよう   
丸沼プラスノー スキー  
 滑り終わったソールはビニールでコーティングされたようだ   
 さて、準備を整えてリフトに乗ってみる。リフトからはバーンが丸見えなので、イメージトレーニングにはいいだろう。講習会があちこちで行われていて、おそらくはどこかのクラブではないだろうか。高速で滑る人は、シューッという独特の音を出している。バーンは公式には横幅40mの長さ400mということだが、横幅はもっとあるようにも見える。高原はだいぶ寒くなってきたとはいえ、こういう緑の中で滑ることができるのは趣があって面白い。
 リフトを降りると、目の前には紅葉に色づく山肌の中に、あのゴールドコースの、山をナタでかち割ったような切れ込みカーブが見える。ここはまぎれもなく、スキー場なのだ。そしてバーンに向かうと・・・おお、これがプラスノーか。建物の中に入るときに靴の裏の汚れを落とすマットみたいなものがびっしりと敷き詰められている。なかなか面白い感触だ。おせばそこそこ滑るようだ。
 いよいよバーントップへ。講習会の人口が多いみたいで、かなりの人が斜面の両端に並んでいる。真ん中を滑ると目立ちそうだ。それでも
ボーゲンでゆっくりまっすぐに滑る。そして具合を見ながらカーブしてみた。ここで驚いたのは、かなり雪の感覚に近いということだった。2回くらいターンしたところで、こりゃああまり雪と変わらんな、と思って、パラレルで滑ることにした。おお、これはなかなかいい練習になるのではないだろうか。中腹のところで噴水がある。おい、これじゃ濡れちゃうだろう。実はこれ、もともとプラスノーには水を撒く仕様らしい。なんだかマットの下の雑草に水やりをしているみたいな気もするが。そして最後はある程度スピードを出して滑った。うーん、なかなかいいんじゃない。しかし本物の雪と比べれば違うのだが、最初に想像していたものよりはかなりましだ。
 もう1本。コースはここしかないから、じっくり滑りますか。リフトを降りたところでちょっと気づいたことがあった。油のスプレーがあって、それは自転車その他で使われるようなオイルの缶が並んでいたのだ。見ていると、みんな板の裏に塗っているようだ。私はこの古いロシのカービングの板は、お蔵入りする時に、念のためワックスを塗っていたので、それをスクレープして持ってきていたのだが、どうやらあの「落ち葉スキー」みたいに、油をモロに塗った方がいいようだ。
 バーンに出て気づいたのは、スキーヤーだけではなく、ボーダーもいること。そしてスキーヤーはほぼ全員、パラレルで滑っていることだった。でもこれなら、ウェーデルン(小回り)もできるだろうなあ。思い切って、ウェーデルンをやってみた。そうしたら、やれないことはない。端で休んでいた人たちが私を見ているのが分かる。でも、あなた方だって、できるでしょ。なんとかバーンの半分くらいまできたが、ヌケの良さや回しこみが大変なので、なんだか疲れてしまった。プラスノーはパラレルに比べて、ウェーデルンだと雪と同じように滑るのは難しく、爽快感も少ないようだ(私の経験不足かもしれないが)。
 うーん、この感覚、ぜひサイトの読者の人にも味わってもらいたいので、ビデオを持って滑ることにした。こちらはぜひご覧になっていただきたい。
 何回か滑って、ある程度慣れてきて、面白味も分かってきたところだが、義理の祖父母の見舞いもあったので、1時間強の滑走で切り上げることにした。総じて、このプラスノーは予想以上に雪に近い感覚で滑ることができるので、夏にトレーニングしたいがニュージーランドに行く時間が無い人にはいいかもしれない。ただし、滑り終わった板の裏は薄いビニールの被膜のようなものがくっついて、あとで取るのが大変だったし、バインディングには草や土がこびりついて、これまた大変だった。板だけ借りる、というのも選択肢になりうるし、通いつめたい人はプラスノー専用の板もあるというから、やってみるといいだろう。冬まで待てない、というあなたに一度は体験することをお勧めしたい。
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丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
 センターハウス内だ 上の方は、草が伸びて、緑色に見える 
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
 足をそろえて、外向傾姿勢だ  途中、噴水のように水が。草を育てているのではあるまい
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
最上部でも噴水が  コースの区別が明瞭だ  
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
おや、オイルの缶があちこちに
  
そうか、これを塗るのか!
  
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
ハイキング帽が似合うスキーレッスンだ
  
みんな真剣だ
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
 ダンスの練習じゃないよ  このへんは雑草の方が勢力がある
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
 噴水に飛び込むつもりで! 幾何学模様のようで美しい 
丸沼プラスノー スキー 丸沼プラスノー スキー
下から見上げたところ 田植えをしてきたようだ
【ギャラリー】    
丸沼プラスノー スキー
 噴水エリア。とっても面白い風景だ
丸沼プラスノー スキー
 スピードが出ている方が曲がりやすい?
丸沼プラスノー スキー
 緑の中で滑るのも爽快だ
丸沼プラスノー スキー
 ゴール地点から見上げる。しかしよく考えたねえ
TIP
沼田 そば 帰路、R120号沿いにある「くらた庵」でてんぷら定食(1500円)をいただきました。片品はそばの産地でもあるので、午前中だけ滑るという時は、昼はそばにするのもいい。
【MOVIE:動画です】  写真をクリック! 
丸沼 プラスノー
レッスン風景をリフトの上から。やはり先生はうまいですね

 (大画面640×480 3.35MB 18秒)
 
丸沼プラスノー スキー
それでは管理人といっしょに滑ってみましょうか!!

 (大画面640×480 11.5MB 1分4秒)
 
スキー
 丸沼高原  
 プラスノー・サマースキーのスキー場
 くらた庵
 
 

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