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飯山 観光ガイド

スキーヤーは一度は行こう! 
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 このページは2012年11月、斑尾高原スキー場でグラススキーを体験的に滑走した後に立ち寄った飯山についての観光ガイドのレポートだ。このサイトでは普通は観光ガイドのページは作らないが、特にスキーに関係する場合だけ特別にレポートに載せることがあった。しかし飯山は最近までスキーの聖地でありながら、玉爺さんという読者に教えてもらうまでは知らなかったこともあり、これは特別にページを立てた方がいいと考え、レポート形式で掲載することにした。
 飯山市の位置飯山市
   飯山市は長野県の北部、新潟県との県境近くに位置し、豪雪地帯として有名だ。高速道路は豊田飯山ICがあるが、数年後には長野新幹線の駅ができる予定だ。
 スキーヤーとしては長野方面から野沢温泉に行くときに通過するエリアで、信濃平や飯山国際などのスキー場もあったが、このあたりで残っているのは斑尾高原と戸狩くらいになっている。スキーに詳しい人なら、国産スキーのオガサカ発祥の地でもあることでも知られている。
【富倉そば】
かじか亭  
かじか亭は小学校の門を抜けた跡地にある  
富倉そば  
 中の雰囲気。結構客がいた  
 斑尾高原(その多くは新潟県に属しているが、主要部分が長野県飯山市にあり、所在地は飯山になっている)でのグラススキー滑走を午前中に終えて、昼食はこのあたりの名産である富倉そばを食べることにした。
 富倉そばとは、このあたりで採れるヤマゴボウと呼ばれるオヤマボクチの葉の繊維をつなぎにしたもので、山奥の富倉に行かないと食べられなかったことから、「幻のそば」とも言われている。おお、なかなか期待させるではないか。店は、市中にも多いが、あえて富倉地区の「かじか亭」に行く。ここは小学校の跡地に地元共同出資で建てたらしい。
 トコトコ山道を登り、トンネル脇の道に入るとすぐだ。中はふるさとセンターらしく、郷土についていろいろ伝えようという内装になっている。
 注文したのは、笹ずしが付いた手打ちそば定食(1,100円)。どれどれと思って食べてみたが、香りといい、のどごしといい、びっくりするほどうまかった。ビールが麦だけでなくホップが入るように、つなぎを入れて良くなる一番いい例ではないだろうか。このサイトではスキー場だけでなく、温泉とかそば屋に立ち寄ったレポートが多くて、これは私の嗜好によるものだが、今回は山奥まで足をのばして大正解であった。飯山にはこのそばを食べられる店が市内にもあるので、通過する機会があったら、ぜひ立ち寄ってみよう。
 店には45分ほどいて、ここから飯山市に向かった。

富倉そば 富倉そば
  笹寿司がいい感じです   とてもおいしかった!
 飯山市
【伝統産業展示試作館 奥信濃】
奥信濃  
ここに車と停めて、左の階段を上ったところにある  
奥信濃  
仏像が多い  
 最初に立ち寄ったのは、「伝統産業展示試作館 奥信濃」で、飯山街道沿いにある。この街道沿いには仏具屋が何ごとかと思うほど密集していて、それに雁木(がんぎ)の歩道が続いていて、ちょっとした異国情緒だ。14時に到着した。
 無料の駐車場に停めて、ちょっと階段を上ったところにある。中は仏像や仏教グッズが並んでいて、販売もされている。かあちゃんはここで数珠とかを買った。比較的安いらしい。ところでここには金箔を貼ったキンキラキンのトイレがあるので見てみよう。秀吉になったような気分だが、さすがに便座までは金ではなかった。
 仏像を作る技術がありあまって、つくってしまったのだろうか。
 だが、ここに車を停めた本当の目的は次の妙専寺にある。展示館の階段は下りずに、そのまま妙専寺に行く小道があるので、そこを通るといい。3分も歩かないうちに、到着する。
飯山市 試作館 飯山市 試作館
 金箔のトイレだ ここは飯山スキーの名所 月や花より雪を待つ♪
【妙専寺】
飯山  
雁木は雪国の象徴だ  
妙専寺  
これが市川達譲の銅像  
 14時15分、妙専寺に到着した。ここには明治四十五年に長野県で初めてスキーが滑られたという、スキーヤーの聖地でもある。縁起によれば、「第十七世住職市川達譲はレルヒ少佐より、一本杖スキーの技術を習得して飯山に普及した。長野県スキー元祖として有名である。当時の参道が長野県で最初のシュプールが付いた場所である。時は正に、明治四十五年(1912年)1月23日であり、長野県スキー発祥の年である」となっている。
 寺の中に入ると、すぐに目につくのがその市川住職の銅像。将校の服装で一本杖のスキー姿で立っているのは、金谷山(高田)や旭川空港のレルヒ像と同じだ。当時はこれで滑っただけで皆スキー術というものに驚いたというのだから、きっとのどかな時代だったんだろうなあ。
 銅像はレルヒ像と比べると身近な位置と高さで親近感がある。軍服だったのは、やはりレルヒから直接教わったのが軍人だからか。市川住職は住職であり、長野中学校飯山分校で体操と英習字の教師でもあり、陸軍中尉でもあった。
 「高田での講習のあと、学校と自分用にスキーを2台購入し、自宅に戻り、翌朝、スキーを履いて家を出たら、家族が珍しがり、城山の中学校側の傾斜地で滑ったら、校門前に大勢の出迎えを受けたこと、雪を征服した嬉しき記念として忘れられない」という住職の回想録の抜粋も記念碑に掘られていた。やっぱり英雄だったのだろう。10分ほどいて、次はそのお披露目があったという城跡へ。
妙専寺 妙専寺 市川達譲
あの奥が妙専寺だ こんにちは!
妙専寺 妙専寺
 なかなか男前だ  このブーツ、大変だったろうなあ
妙専寺 妙専寺
 後ろから失礼します!  寺から飯山街道への参道の斜面。
ここを滑ったらしい
【城跡】
長野スキー発祥の地  
  まあ、これだけなんだけどさ  
 飯山街道を歩きながら試作館の駐車場へ。車で数分のところに長野県スキー発祥の地である、斜面がある。場所は飯山市武道館の前、飯山市民会館の横だ。「長野県スキー発祥の地」の巨大看板があり、ここの斜面で明治の時代にスキーが滑られたかと思うと、涙が出てしまうのは誰もいないかもしれないが、スキーに興味がある者にとっては、一度は来なくちゃ、という場所だ。ちょうど菊の展示会とかをやっていて、ちょっと寄るにはいいだろう。14時30分から5分くらい菊を見て、出発した。
飯山城址 飯山城址
   菊の品評会らしい    この先、城址に続く
【シャンツェ】
ジャンプ台  
  いきなりジャンプ台だ。使われているのかな  
ジャンプ台  
   使われているようだ。真ん中の台でちょうど
選手がジャンプしているの、見えますよね?
 
 帰りがけ、国道沿いにジャンプ台が見える。ちょっとしたオマケだ。廃墟ではなくて、よく見たらサマージャンプをやっていた。しかもジャンプ台は3つ並んでいるではないか。本当は立ち寄りたいところだが、時間が無かったので、遠くから写真を撮るだけにした。

 また、飯山市には「高橋まゆみ人形館」があり、かあちゃんは見たがっていたが、ゆっくり見る時間が無かったので、またこの次ということにした。

 今回の飯山でのガイドは、どこかでじっくり時間を使うのではなく、チラッと見て写真を撮っておしまい、というパターンが多かったので、試作館からシャンツェまで、40分ほどで終わってしまった。短いといえば短いが、逆にそれだけ手軽に見て回れるということだ。長野方面から戸狩、野沢温泉に行くときや、斑尾に行って午前で切り上げるときに、ちょっと観光するには逆に都合がいいかもしれない。
 また、ゆっくり観光にあてたい人はそば屋や高橋まゆみ人形館、あるいは次に紹介するふるさと館と合わせて、この雪国・飯山を満喫することができるだろう。
 このサイトの読者の皆さんには、ぜひ聖地の巡礼をやっていただきたい。
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【番外編:妙専寺】
妙専寺  
 うわーっ、見えんじゃないか!   
 実を言うと、私、4月にも妙専寺に行っていた。玉爺さんからの書き込みで「こりゃ行かなくちゃ」と思い、4月の長野マラソンに参加するため長野に前泊、その日は観光で松代を見たのだが、ぜひ飯山もと思い、車をとばして行ったのだ。ところがナント、銅像を雪から保護する囲いがまだ組まれていたのだ。ううむ、4月だから、まさかこんなことがあるとは。雪国をなめてしまったのだが、とにかく再訪を誓い、せっかく来たのだから、「飯山ふるさと館」に行くことにした。
 (妙専寺は、11月中旬にはこの囲いを作るというので、グラススキーに11月上旬に行ったのは、この銅像のラストシーズンでもあった)
妙専寺 妙専寺
  板がはみ出しておるぞ    サウナに入っているようだ 
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 【ふるさと館】
飯山ふるさと館  
 ふるさと館は美術館の近くだ   
 そういうわけでやって来たのがふるさと館。飯山の郷土資料館みたいなところだ。私はこういう資料館があるとできるだけ見ておくことにしている。美濃笠や農機具などは、どこにでもあるものだが、やはりスキーに関することは特筆すべきものがあった。妙専寺のことや、スキーをいち早く導入したことに誇りを持っているようだ。もっとスキーのことを知りたかったが、一般的な資料館で入館料も200円だから、仕方ないだろう。倉庫がなぜか開放されていて、中には将来の展示品(?)が並んでいたのが印象的だった。安いし便利なので、時間があったら見てみるといい。
飯山ふるさと館 飯山ふるさと館
これは見飽きるほど見てきた  あの銅像の写真も! 右上はレルヒ門下で、市川氏も。
この写真はいろんなスキー博物館で見たなあ
 
飯山ふるさと館 飯山ふるさと館
オガサカスキーの始まり  倉庫は今はガラクタ、将来は展示品 
飯山ふるさと館 飯山ふるさと館
こんな靴で滑ってました こんなのも! 骨董価値が出るまで、倉庫で寝かせておくのか
スキー
 長野県飯山市
 かじか亭
 幻の富倉そば
 展示試作館「奥信濃」
 妙専寺
 長野県スキー発祥100周年イヤー
 高橋まゆみ人形館
 ふるさと館
 

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