スキー写真の撮り方(2)
 

− 撮影方法(Part2) −


作者による、スキーに行った時の写真の撮り方、そのコツを伝授しよう!
いい写真を追求するのに、妥協は許されない! 
           
   

    

(1)安全を確保してから撮ろう。急斜面に入ってすぐの所は危険だ。
 当然のことだが、撮影は安全を確保して行おう。必ずゲレンデの端で撮影する。どうしても真中あたりが必要なときは、ストックを立てて、その少し下で撮影した。
 写真のように、急斜面に入ったところは上から見えないので、必ず急斜面の手前で撮影する。もちろん、撮影前に上の方を確認してから撮影しよう。常に、自分は衝突の危機にあると思っておいた方がいい。
作例(1)


(2)ショーウィンドウの中を撮る時は・・・
 日本人の目には、外国のショーウィンドウは珍しいものばかりで見ていて楽しい。買うつもりはないものは、思い出だけ持って帰ろう。
 ただし、普通に写すとストロボが光り、ウィンドウに反射するので、ストロボNGだ。
 スローシャッターで写しこむ。カメラのレンズををウィンドウガラスに押し付ければ、ウィンドウに反射しているカゲが写りこまないうえ、ブレが防げる。
作例(2)


 
(3)再び撮影できない恐れがあるときは、撮れるうちに撮っておこう!
神々しい  作例(1)は月山。寒河江市あたりで。遠くに木の無い、真っ白な山がいきなり見えて、実に神々しく感じられた。もっと近づいてからでもいいだろうが、チャンスは二度来ないかもしれないと思い、車から降りて撮影した。もっといいアングルがあれば、また撮るつもりだったが、とうとう、再び山全体は見えずにスキー場に到着してしまった。
 この時、撮っておいてよかった!。
作例(3)


  
(4)2度あるチャンスでは、落ち着いて2度目に賭けよう
 作例は、志賀高原でクワッドに乗っていたところ、偶然、おかしな刈り込みをされた木を見たもの。最初はハッとしたが、カメラを出すヒマは無かった。写真を撮るために、もう一度このクワッドに乗り直したものだ。
 海外ツアーでは、団体行動のために、思うように撮れなかったこともあった。単独行動の利点はここにもある。
作例(4)


  
(5)多くを写す時は、クローズアップを1点は入れる。
 作例はシャモニの町で、すでに閉店した店のショーウィンドウ。ワイン、チーズ、干し肉などを売っていた。
 たいていの人は、とりあえず上のように、いろいろ入るように撮ってみるだろう。しかし、人間の目は自分の興味のあるものに感覚的にズームアップして見るものなので、帰国してからこの写真だけを見てみると、漫然とした印象となる。行ったことがない人に見せると、なおさらだろう。
 そのため、できるだけ、自分が気に入った1点だけはズームアップして撮影しておく。その方が、インパクトも残る。

 今、このサイトを閲覧しているあなたの立場から見て、作例(5)の1枚しか無かった場合の印象はいかがだろうか。やはり、物足りないものになるだろう。
作例(5)
作例(6)


  
(6)雑誌等で、撮影のポイントを調べておこう
 雑誌等で紹介される写真は、そのスキー場の最も条件のよい場所で撮影されているものだ。

 国内外にかかわらず、その撮影場所は最初にチェックしてから行くようにする。
 旅行ガイドブック、パンフレット、ホームページなど、一通り目を通しておこう。
作例(7)


  
(7)メモ代わりに写真をとる
 私は好奇心が強い方で、何か「いわれ」があるようなものや、解説の掲示があると、つい看板ごと撮ってしまうクセがある。
 このように写真をメモ代わりにするのはゼイタクな使い方だが、デジカメが普及すると、増えるかもしれない。
 写真は丸沼高原。デジカメだと解像度が低いと読むのがつらいかもしれないが。
 なお、作例8のネガプリントは、普通に読むことができる。
作例(8)



  
(8)食べ物は重要である
においが伝えられないのが残念  特に海外スキーでは、どんな食事だったかを記録するのは良いことだ。思い出深いし、後から行く人に参考になる。
 国内の場合も、名産品や、変わったものは撮っておこう。ただし、鮎の塩焼きを串に刺したもの、あれはほとんど輸入品だそうだ。
作例(9)

 

  
(9)プリントは納得するまでやり直させろ! コツは「雪を白く」
 安いカメラの量販店で写真のDPEを頼むと、たまに全部をとんでもない色で焼いてくることがある。それは、機械にセットした1枚目の写真の色調をそのまま全部に使うかららしいが、全体的に赤く写ったり、緑がかって写ったりすることが多い。
 この色調、あまり気にならない場合が多いのだが、真っ白な雪を写す我々スキーヤーは別である。とにかく、気になって仕方が無い。特に変な5〜6枚だけを焼きなおしてもらっても、アルバムに並べると、それほどおかしくなかった写真までもがえらく変に見える。結局、全部直すことになる。
 「赤みを抑えて」というと、青くなって返ってくる。こういう場合は、「雪を白くしてください」というのがよい。
 作例(1)は緑がかった写真。デジカメやスキャナで取り込んだ画像はデジタル補正できるので問題ないが、ネガ写真の人は、妥協せずに何回でもやり直ししてもらおう。
作例(10)
作例(11)


(10)ゲレンデのレストランに入る時は・・・・
 氷点下のゲレンデで撮影したあと、ゲレ食に入ると、ホッとするものだ。そこで店内の様子を見て、つい写真を撮りたくなってカメラを取り出すと悲劇となる。いきなり暖かい室内にはいったので、結露を起こしてしまうからだ。これは自然に乾くまで使えなくなる。

 必ずリュック等にいれたまま少しずつ暖めて、食後、出る時に内部の様子を撮影するクセをつけたものだ。
作例(12)


 


 
   写真の撮り方(Part1)