モンスター再び | |
2012年レポート(3) 青森-1 | |
北海道のスキー場めぐりをやって以来、海を見ながら滑るスキー場に感激してしまい、羅臼、うなべつ、テイネ、オーンズ、小樽天狗山などを滑ってまわった。本来、海を眼前に眺めるとなると、それは海の近くで標高が高くないということであり、本州でやるとなると、雪が融けやすくてスキー場に向かないとうことになる。また、太平洋側は雪が少ないから、日本海側となると、人口の多い東京など大都市圏から離れてしまううえ、途中の山の中の大きなスキー場で客をみんな濾しとられてしまうため、経営できなくなるということでもある。本州だと、ガマンして富山の牛岳とか。変わったところでは四国の香川県の雲辺寺くらいだろうか。 しかし、探してみると実は青森県には海を眼前に滑るスキー場がいくつもあることが分かったのだ。ううむ、こりゃあ行かなくちゃ。日程を組んだうえ、ルート的に立ち寄れそうな八甲田にも行くことにした。ここは行ったときは晴れていて写真も撮れたから、リベンジの必要がないところだが、当時はフィルムカメラで行って、写真が少なかったので、再度行くことにした。ここで南部地方のスキー場をまわり、二日目には海を見ながらのスキー4連発だ! |
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八甲田スキー場 017-738-0343 |
八甲田スキー場 (Webを加工) |
樹氷といえばこの八甲田は山形蔵王と双璧を成す、世界的にも珍しい大規模な樹氷地帯で、小規模なものならば八幡平や森吉、伊吹山など、条件次第で見られるという。樹氷ができる条件はアオモリトドマツがあって、乾燥した、弱い西風がずっと吹き続けることで、なかなか難しいらしい。明治時代は地元の人は当たり前に思っていた樹氷を外国人が見て驚いていたというから、これを見るだけでも価値があるのだろう。 さて、山頂駅からは山頂公園の向こう、南側に八甲田連峰が聳え、春には山越えして酸ヶ湯温泉(混浴の大浴場で有名)に行くルートなど、山スキーでも有名だ。私はかなり写真を撮ってから、とりあえずフォレストコースを滑ることにした。 このコース、大変豪快で、赤いポールを伝って滑ることになる。前回来たときも天気は良かったが、今回は3月上旬だというのに南側が融けていて、樹氷に黒い部分が出ているのが残念だ。しかし、北側から振り返ってみると、のきれいな樹氷群を見ることができる。コースはすぐに前嶽(1252m)の樹氷群を見ながら滑るようになり、やがて名前の通り、森林地帯に入る。 ここで、事件が発生した。赤いポール伝いに滑っていたのだが、途中で木の上に「田茂萢コース」とか書かれた赤い看板が見えるようになったのだ。こちらの方が見やすいから、遠くにそれを見ると、そこめがけて滑ることになる。もともとシュプールは少ないが、1本でもあればその跡をついていきたくなるものだ。そうこうしているうちに、なぜか変な気がしてきた。前回来たときは、こんなに分かりにくいコースだっただろうか。本当に迷いそうな危険を感じたのは大雪山黒岳だけだったから、どうも心配になってきた。そうしたら、ナント、道路に出てしまったのだ。うおおお、なんてこったい。でもいまさら戻れるものではない。板をはずし、2メートル以上の壁をケガしないようにずり降りて、道路に降り立った。見ると、他にも降りた跡があり、どこかで同じ間違いをしている人がいたんだろうなあ。板をかついで、しぶしぶアスファルトの道を登る。ところがこれ、かなりの距離があるのだ。何回曲がってもなかなか駐車場に着かない。やっとこさロープウェイの駅が見えて、到着したのに15分もかかった。えらいロスだ。係員に標識のことで文句を言ったら、田茂萢コースは昔のコースで今は使われていないだと。だったら、標識を撤去しないと、視界が悪い時なんか、遭難しちゃうでしょ。「でも、赤いポールがありましたよね」だと。コラ、ふざけんな、やる気あんのか。スキー専門ではなく、ただの観光ロープウェイのつもりでやっていると、こういうサービスになるのだろうか。がっかりだ。 ロープウェイが出たばかりで次の出発まで時間が半端なので、隣のスキー場で1本だけリフトに乗ることにした。陸奥湾に向かって滑るコースは悪くない。しかし、ここ八甲田まで来たらやはり樹氷だろう。 次のロープウェイで山頂へ。ここでお金を落とすのも気が乗らなかったが、青森県産のシャモロックの親子丼定食(東京では味噌汁とたくあん2切れが付いただけで定食なんて言わんぞ)1000円というのがあったので、レポートネタもあって、食べてみた。特筆するほどではなかったが、値段が高いなあ。ここでカナダのカルガリーから来たというボーダーに会った。私がバンフに行った話をしたら、えらい盛り上がって、なかなか面白かった。 さて、次はダイレクトコースへ。こちらは、コース整備が比較的できていて、滑りやすい。途中で、先ほど滑ったスキー場の上部に合流するので、あとはゲレンデスキーだ。今回、思わぬ時間がかかってしまったので、いそいで十和田方面へと出発する。そして・・・ 車でちょっと走ったら、なんと、外人が一人、板を担いで歩いているよ!ありゃりゃ、彼もやっちゃったのね。古い標識の撤去は当然であり、さらにコースを間違えそうなところではロープを張るなどしてもらいたいものだが、やる気があるかどうか・・・。 |
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十和田湖温泉スキー場 (写真撮影した看板を加工) |
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何か面白いものでもないかとリフト券を2枚買って滑っている。ところがこれといって何かあるわけでなく、そもそも、客がいない。十和田湖が見下ろせるのであれば、狂喜するところだが、ここはただの山の中のスキー場だ。ううむ。あえて物珍しいといえば、ペアリフトの金属の部分が、写真にあるように、黄色いカバーがつけられていることだ。なんだろう? 係員に聞いても、よく分からないが、カバーだという。しかし、これは金属があたる部分ではないのだ。きっと、子供が居眠りをしてほっぺたをくっつけたら、皮膚がひっついてしまったという事件でもあって、それの対処だったのではないだろうか。よくわからん。とにかく、リフト2本を滑ると、もういいやという感じでちょうど30分経過した3時に出発した。 |
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七戸(しちのへ)町営スキー場 (Webを加工) |
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ただし、平日は営業は16時まででいったん終わり、17時からナイターとなる。到着したのは15時40分だ。やばい、客がいないともうリフトを止めてしまうかもしれない。あわてて、ブーツを履いて板をかつぎ、スキーセンターに向かう。リフト券売り場がよく分からない。仕方なく、リフト係に息をきらして「すみません、太平洋を見たくて東京から来たんですが、リフト券ってどこで売ってますかねえ」と聞いてみた。すると係員は、「おおおっ、いいよ、いいよ、のってけよ」と言って、なんと、タダで乗せてくれたのだ。おお、なんと素晴らしい。管理人はタダには弱いという弱点があるのだが、見事に突かれてしまった。ありがたくご厚意に甘んじてリフトに乗せてもらった。初級コース上部からは・・・ううむ・・・海が・・・見え・・・る・・・のかなあ・・・・。陸地がずっと続いていて、その先は地平線であるわけがない。水平線だ。ということは、あれが海岸線のはずだが・・・しかし、海には見えない・・・が、ガスっていて、あのラインが海岸と言えば・・・。なんとも判定しがたい状況だが、とにかくこの先に海があるらしいことは確認できたが、これをもって海が見えた、というのはおこがましいだろう。納得がいかないが、普通に滑り降りた。係員に「残念だ」と言ったら、「もう一本いけ」とか言われて、なぜかこういう時は汚れを知らぬ子供のように素直に礼を言って、もう1本滑ってしまったのであった。 まあ、海は見えたことにしておくか。なんだか、仙台の泉ヶ岳に行ったときの仙台湾の遠望みたいで、どうも納得がいかなかった。そうしたら、リフト小屋近くに最初の係員のおじさんがいるのが見えたので、ちょっと挨拶をしてみた。 「リフトに乗せていただいて、ありがとうございました。海が見えなかったのは残念でしたが」「あ~、残念だなあ、遠くから来たのに」「いえ、でも僕は、皆さんの心の広さに、太平洋を見ることができました」「うひゃひゃひゃ、みんなに言っとくよ!」わけの分からない会話を後にして、16時10分に出発、一路むつ市に向かうのであった。 |
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釜臥山(かまふせやま)スキー場 (看板を撮影して加工) |
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人は少ないと思ったら、リフト脇にはレースをやっている子供たちがいて、そのほか客もまばらだが、いる。今日のスキーでは最も客が多いくらいだ。 テレテレとリフトで中間まで。二本目の、上のリフトはナイターでは動かさないらしい。まあ、照明も必要になるから仕方ないか。ところが困ったことに、蝶が羽を広げるように見える夜景はどこにあるんだろう。聞いてみたら、この中間あたりではだめで、展望台まであがらないと見えないらしい。ううむ、残念。さすがに今からリフト1本分を担いで登る元気もない。クタクタだ。仕方なく、1本滑ってみる。正面の海は真っ暗で、船の明かりが点々としている。明日が楽しみだ。二本目のリフトの上では注意してむつ市を見てみると、確かに、蝶が羽を広げたような感じがする。ううむ、ちょっと残念だが、仕方ない。それにしても、寒いのに、子供たちは元気だ。 むつ市のホテルに入り、郷土料理の居酒屋で食事(地方都市で夜、食事をしようとすると、開いている店はたいてい飲み屋で、男一人で入って酒を注文しないので、ちょっと行きづらいけど)。 今日は早く寝て、明日に備えることにしますか。 |
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青森空港から見た八甲田山系 | 雪の壁だ |
久しぶりだ | 観光客が多い |
いい天気だ | ボーダーもいいぞ |
電波塔、どう見てもスヌーピーだ | ううむ、やっぱりスヌーピーだ |
低い樹氷だ | 前嶽がみえるぞ |
南側はずいぶん融けているなあ | 北側斜面を見上げたところ。 亡霊のようだ |
のしかかってくるようだ | こういう看板もある |
振り返ってみたところ | 迫力の世界だ |
ええと、このまま滑っていっていいのね? | 動物の足跡だ |
うわー、こんなところに出ちゃったよ | リフトに乗ってみますか |
あの山の上にロープウェイ駅が見える | スキー場は通常の圧雪コースだ |
陸奥湾も遠望できる | これがシャムロックの親子丼だ |
少し、ガスってきたかな | ダイレクトに行ってみますか |
楽しみながら行こう | 遠景に樹氷も映える |
寄り添いあう樹氷 | スキー場に合流し、圧雪幅広コースに |
【ここから十和田湖温泉スキー場】 ゲートはここだ |
ちゃんとスキースクールがあるみたいだ |
謎の黄色いカバーでした | 夏に使う施設かな? |
二つ目のリフトとちょっと間があいている | 十和田湖温泉スキー場のチケット売り場だ |
こんな道を七戸までずっと | 【ここから七戸スキー場】 きましたよん |
大穴スキー場のような雰囲気だ | なぜか木が残っていて、アクセントになっている |
遠くに海らしきものを見ながら | むつ市に向かう途中、ドライブインで。 陸奥湾を挟んで、鰺ヶ沢のスキー場の光が見える |
みんな、やってるな | コースは滑りやすい |
みんな、やってるな | 最下部のセンターハウスだ |
【ギャラリー】 | |
八甲田山系の樹氷は世界有数だ | |
前嶽に向かって、こんな感じのコースを滑る | |
樹氷を見上げたところ。かなり高い | |
七戸町営の最高地点から、太平洋を望む | |
4つもまわるときは、スケジュール表を組んでおこう。また、ナビ入力のために電話番号や正式名称など、メモして手元に持っておくこと。そして、昼飯は車の中という覚悟も必要だ | |||
八甲田ロープウェイ 十和田湖温泉スキー場 七戸町営スキー場 釜臥山スキー場 |
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