一期一会 | |
2012年レポート(1) 北信越-1 | |
2012年は記録的な大雪のシーズンだった。夏はクソ暑くて、もうスキーというスポーツが人々の記憶から抹消されてしまうんじゃないかとか心配になるくらいだったが、北極振動とかいう、北極あたりでフニャフニャしている気圧の動きだかなんだかのせいで、例年にない寒気が押し寄せるようになった。これは地球的規模の話であって、これは米国ワシントンで2月に100年ぶりの大雪とか、フロリダが氷点下を記録したとか、地球規模での騒ぎにもつながっていくことになったのだが、少なくとも日本のスキーヤーには朗報だった。 そんなシーズンの幕開けだったが、年末はどういうわけか週末に寒気が来て天候が荒れるパターンが多く、風景写真を重視する管理人としては出撃するチャンスがなかった。年明けになって、まあ野沢温泉に行ってみることにした。ここは滑ったことがあるのだが、ただ一人で日帰りで訪れて、ひたすら滑っただけだった。今回はかあちゃん孝行で温泉地に連れて行くことと、私が野沢温泉のスキー博物館に行ったことが無かったこともあり、宿泊してじっくり訪問することにした。そして初日は行ったことがないスキー場がいくつかある湯沢地区から入るかということに相成った。 ただし、五日町一か所ではあっという間に終わりそうなので、面白い名前の「高柳ガルル」も一度見てみようかという気になり、初日はこの2つをセットに行くことにする。 |
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五日町スキー場 〒949-7101 |
五日町スキー場 (Webを加工) |
たいした渋滞もなく、久しぶりに関越トンネルを抜ける。このあたりのスキー場は小さなものについては「行くところが本当になくなったら行く」ということでとっておいたのだが、バッヂテストの殿堂、浦佐スキー場をはじめ、かたっぱしから潰れまくっているので、営業しているうちに行かなければというアセリも出てきたところだ。特に五日町・六日町スキー場は、どうせ行くなら冬の雪まつりの時の花火大会見物も兼ねて行こうと思っていたからだが、こりゃあ早く行かないと全滅するぞと思い、とにかく来てみたということもある。 もともと、80年代のスキーブームが過ぎ去り、暖冬傾向や不景気で、若者がスノボですらやらなくなった昨今に加えて、この湯沢エリアには長野の台頭も影響したのではないだろうか。昔は東京からのアクセスは新潟の方が良かったので、本来はスキー場に向いていない、標高が低い山に小さなスキー場がたくさん並んでいるのがこの湯沢方面のスキー場の特徴だった。しかし長野五輪のころに長野新幹線や高速道路が長野県に拡大し、「行くだけで1日かかる」と言われた長野が身近になり、その規模の大きさや標高の高さ、雪質のよさで人気を集めてしまった。東京からのアクセスの良さという強みを失った、新潟の関越道沿いの小さなスキー場が枕を並べて討ち死にしてしまった感がある。小さくても歴史のあるスキー場を今のうちに見ておくのもこのサイトの管理人の努めになってしまったようだ。 さて、11時半には五日町のスキー場に着いたはいいが、おもいっきりローカルというか、地元の子供ばかりが利用しているという感じのスキー場だ。東京からわざわざここを狙って来る人は少ないだろう。センターハウスに入ってびっくり、いきなり部屋の中でもちつき大会だ。でも、こういうの、いいねえ。 1回券を3枚買ってゲレンデへ。祖父の代から使ってますみたいなシングルリフトがいい。ゲレンデはあまり期待できないが、スノボ禁止なので、子供を安心して遊ばせるにはいいだろう。滑っていれば必ずセンターハウスに戻るので、迷子になる心配も無い。 ただ残念なことに、最上部のリフトが止まっていたので最高地点に行けなかったが、まああまり天気も良くないし、八海山は見えそうにないので、いいでしょう。バーンは不規則な起伏があるのでレッスンもしにくいかもしれないが、幅の広いバーンなので、衝突の危険は少ないだろう。 標高は低く、晴れていても感動するような景色ではないので、早々に切り上げることにする。 |
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高柳ガルルのスキー場 〒945-1505
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雪道の中、1時間くらいかけて高柳ガルルに到着。到着といっても、ナビで変な方に連れて行かれ、スキー場は見えるのに入口が分からないという不思議な状況に陥った。さんざん迷ったあげく、住民の人に声をかけて教えてもらい、その入口を見てびっくり、どこかの家の裏みたいな路地を入っていったところが正式な駐車場で、しかもよそから来た者には分からないようにしているのか、看板無しだ!。こりゃあ初めて来た者には分からんわい。きっと、戊辰戦争のころ、外敵を惑わすために分かりにくい進入口を作る癖がついたんじゃないだろうか。意表を突かれてしまった。ううむ、油断ならん。 スキー場はといえば、ガルルという火を吐く怪獣キャラクターがあちこちに貼られていて、出迎えてくれる。ただし立体的な像があるわけではない。ここで1回券(150円)を2枚購入。かあちゃんをゲレ食で待たせて、ちょっと滑ってみる。 リフトは機能的で、まあ、これだけあればとりあえず滑れるでしょうという感じだ。安いコストで運営していけるようにして、スキー場を長く存続させてほしいものだ。スキー場の上から見ると、すぐ隣には小学校か中学校があるみたいで、そこの校庭との境目がよく見えない。フェンスよりも高く雪が積もっているからだろうか。だから、知らないでボ~ッと滑っていると、校舎まで突っこんでしまいそうだ。景観としては携帯の電波塔が目障りなくらいだが、まあいいでしょう。 キャラクターについて従業員に聞いてみた。ここには「新潟県立自然王国」という自然のふれあい広場のようなものがあって、夏はキャンプやらバーベキューやらできるらしいが、このスキー場はその一環にある、冬のアクティビティらしい。その自然王国全体のキャラクターが「ガルル」なので、そういう名前にしたということだ。そうか、キャラクターの名前であったか。この地方には「じょんのび(ゆっくりとくつろぐ)」みたいな方言があるから、なにかすごい意味があるんじゃないかとちょっと期待するものがあったが、まあ、普通に「高柳スキー場」としていたら来なかったかもしれない。冬も元気でスポーツに親しめるよう、これからもがんばってほしい。 |
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松代ファミリー 〒942-1526 |
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松代(まつだい)ファミリースキー場 (Webを加工) |
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スキー場が閉鎖しまくる今日では、スキー場とは一期一会の精神で接しなければならない。茶道の精神にならい、スキー場にばったり出会った時「どうせまたの機会に滑ればいいや」と言って通り過ぎていては、いつ閉鎖になるか分かったものではないのだ。どのスキー場を訪れた時も、一生に一度しか滑ることができないのだと思って、できるだけ滑るようにし、かつ、真剣かつ真摯な態度で滑らなければならない。数多くの行きそびれたスキー場があるだけに、行こうと思った直前に閉鎖となり「遅かりし、管理人」となったこともあれば、行った翌年に閉鎖になって「あの時行っておいてよかった、間に合った」と思うことはザラにあるのだから。最初から全く予定していなかったスキー場に、看板を見て突然行くのは岡山の猫山スキー場以来だ。 さて、施設そのものは今までの2つと比べると立派だ。「平成8年度新潟県農林水産業総合振興事業 雪国体験休憩施設」というでかい看板をかかげた建物まであって、なにかこう税金を突っこんだ箱モノという感じだが、まあ活用してもらいたいものだ。斜面そのものは確かにファミリー向けで、この山あいの地形にありながら、急斜面なしで距離を滑ることができるのだから、ファミリーの名に恥じない構成といえるだろう。ただし1回滑っただけでだいたい分かってしまう印象なので、1回券2枚で滑ってちょうどいいくらいだった。ここまで来ると東京エリアの客は来ないだろうし、来ても野沢温泉に吸引されてしまうから、地元客ばかりなのだろうが、それでも地道に頑張って存続してもらうことを願うばかりだ。 その後、野沢温泉まで車で行き、直前でも予約がとれた「魚安」という旅館に宿泊した。民宿みたいな感じで、1階では魚屋兼雑貨屋みたいな店をやっている。車は離れた共同屋内駐車場に駐車しなければならないのだが、温泉街のど真ん中でゲレンデに出る歩く歩道も遠くない。ネット情報にあったが、ご飯の量が恐ろしく多く、なかなか良かった。宿の人も親切だった。温泉は外湯に入ってみよう。大変おすすめできる宿であった。 温泉街を歩き回り、大湯にも入って、それなりに満喫できた。昔よりも外人が多かった気がする。話してみた外人はデンマーク、オーストラリア2組、ニュージーランドだった。それにしても降雪なのに客は多いなあ。 さて、明日は天気は少しは良くなるという。かあちゃんは野沢温泉の散策ということにして、じっくり滑ってみるか・・・。 |
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関越トンネルの入り口。なつかしいなあ | レトロな雰囲気プンプンだ |
ペアとシングルが大動脈だ | 手作りのスキー立て |
無理に若者言葉を使ったクサイ。 無料解放は無料開放だ。 |
タクシー呼び出し用の公衆電話だが、 この電話自体がレトロだ |
声をかけあっていこう | これまたレトロだ |
扇形に広がるコース | 上から見るとこんな感じ |
わたあめ無料だって? いいなあ | 下は平坦だ |
【ここから高柳ガルルのスキー場】 これがガルルの券だ |
電波塔が見下ろしている |
しかし、監視されているみたいだなあ | 上はこんな感じ |
ボーダーもいたぞ | 休憩室は和洋折衷だ |
【ここから松代ファミリー】 パトロール本部だ |
新撰組のダンダラ模様だ |
いきなり出た!実はこれが後ろでした。 最初見た時、前向きかと思ったよ! |
除雪も頻繁にやっているようだ |
魚安の夕食 | 途中で熱い、厚い角煮が出てきた。 本当、食べ疲れた |
部屋から外を見る。温泉街のど真ん中だ | 雪が降っていたが、客の往来が多い |
無料のきき酒をやっていたぞ | これがナスキー君だ。 ピーマンかと思ったら、野沢菜らしい |
五日町、六日町など新潟のスキー場では2月に雪まつりを開催するところが多い。この時期にあわせて行けば(混雑するかもしれないが)スキー以外の楽しみもあり、家族と行く価値も上がるものだ。 | |||
魚沼市観光協会 六日町観光協会 |
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