月山でガッチャン | |||||
2009年レポート(8) | |||||
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月山スキー場 (Webパンフを加工) 月山 スキー場(公式サイト) |
駐車場の係員の人に聞いたら、いつも駐車場からリフト乗り場が見えるか否かで雪の量を評価していたが、今年は丸見えだという。ううむ。 途中のロッヂで、かあちゃん用にブーツをレンタル(板は私のお下がりのロシを持参していた)してからリフト乗り場へ向かう。ここでロープトウにつかまって高い位置に登らせてもらい、リフト乗り場に滑り込むこともできるのだが、料金の高さは覚悟だ。私はかあちゃんがロープトウに乗るのは危ないと思うのでやめて歩いて登ることにした。 さて、ペアリフトに乗ってみる。1kmのペアリフト1回券がナント560円という、恐らくは日本最高のペアリフトだが、ゲレンデ構成を見て分かるとおり、施設の維持の多くをこのペアにかけているのだから仕方ないだろう。実際に乗ってみると面白い演出効果がある。乗車してすぐ、雪のかけらもない緑の斜面にフキノトウが出ているのが見えて春を感じさせるが、左側に大斜面の脇と姥ヶ岳が見え始めると、この月山の山塊の雄大さがよく伝わってくるのだ。木が生えていない巨大なゲレンデ(これといったコースどりもなければ、余計な建造物もない)をこのゴールデンウィークの時期に滑ることができるのだから、遠くから車を飛ばしてくる価値は十分で、滑る前から「来てよかった」と感じさせてくれる。 リフトを降りたところにある姥ヶ岳休憩所は事実上のセンターハウスだ。おみやげその他はもちろん、月山のミネラルウォーターを無料で飲むこともできる。なにはともあれ、1本滑ってみるか。 少しばかりハイクアップしてポニーリフトに乗った。ポニーといっても、立山山岳や中央アルプス千畳敷にあるような、クラックをワイヤロープに引っ掛けるものだ。月山で初めて見ましたという人がほとんどだろう。しかし係員が丁寧に教えてくれるので安心だ。 このポニーリフト脇の斜面は人気があり、ボーダーがコブ斜面を作っていた。また、降り場からさらにハイクアップして姥ヶ岳を目指す人もいるようだ。自分で思い思いにコースを考えながら滑る、なんてできるスキー場は日本にいくらあるのだろうか。多くのスキー場はたとえば「パノラマコース」に入ればどこを滑ってどこにたどり着くかはもう決まってしまうから、あとはただコースに任せて滑ればいい。しかしここではどのコース(というか、ルート)を選ぶかによって難易度や景色も変わってしまう。この海外スキー場のような自由度の高さも月山の魅力だろう。 さて、いよいよペアリフトのコースを降りることにした。ゲレンデマップの姥ヶ岳ゲレンデ(中級)のコースだ。ところがこの谷間のコース、威圧感があるのか、上から見ると吸い込まれるような錯覚がある(らしい。初心者には)。ということで、いきなりかあちゃんは滑れないと言い出して、ブーたれてしまった。初心者には難しいのかなあ。とにかく夫婦仲が月山でガッチャンではシャレにならないので、ご機嫌をとりながら2人トレーンで安全に蛇行させ、なんとか下まで下ろし、私一人で再びペアに乗ってコブの大斜面などを滑った。やっぱり、かあちゃんには月山は難しかったかな。キルナではこのくらい滑れたはずだが・・・。GWは高速1000円もあり、遠くに行きたいというから松島観光&月山スキーで妥協したのだが、反省しきりであった。 ところで、あなたはスキーヤー、ボーダーのレベルが日本で一番高いスキー場はどこだと思うだろうか。レベルの高いスキー場というのは「優れたデモがいる」「有名なスキースクールがある」「メジャーな大会を開催している」ということではない。技能も多少関係するかもしれないが、やはりそのスポーツを楽しむためのルール、エチケットなどを知っている人が多い(知らない人が少ない)ことは重要だと思う。いくら大規模でも、スキー場のマナーを知らない初心者が大勢集まる有名どころ(Ex.苗場など)にはまいってしまったことがある。リフトの並び方もルールを守らず(たぶん、知らず)、平気で他人の板を踏んだり、初心者がコブ斜面に入り込んでは立ち止まりまくり(有名な1人1コブ運動)、事故多発で困ったものだ。こういう場合はスキー場もマナー初心者を啓蒙し、配慮・育成する責任があるのかもしれない。まあ、ブームが過ぎた今は昔よりましになっていると思うが。 一方で月山は、暖かいGWになってもまだスキー、スノボに行こうというのはそれなりに時間・お金・気合いの入れ込み方が大きいヤカラばかりで、当然初心者はずっと少ない。子供はほとんどいない。注意して見ていても、みんなうまい。2年前の4月に親戚と田代に行った時も、こんな時期に来ている客はみなレベルが高くて初心者が少ないなと感じたが、月山はそれ以上だ。駐車場の車のナンバーも首都圏の多いこと!。なんだか同じ宗教の信者が教会に集まってきたみたいな感じだが、月山は信仰の山でもあるのでよしとしよう。あなたもスキーヤー、ボーダーならば、次のGWは聖地・月山に巡礼してみよう!。 |
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駐車場を出たところ。 両脇に宿泊施設が並ぶ |
レンタルブーツを板につけてもらう |
来ましたよん♪ | ハイクアップが続く・・・ |
リフト乗り場と大斜面が見える | 休憩所の内部は広い |
月山の名水もこのへんではただの井戸水だ。 ぜひ、飲んでみよう! |
月山のTシャツは1000円だ |
地ビールもやっているぞ | 出、出たあ! |
ポカポカだ | フキノトウだ! |
コブ、みんなうまいなあ | 景色はまあまあだ |
これ、Tバーと呼んでいいのかな・・・。 乗り方ガイドもあるぞ |
ううむ、TバーといえばTバーだが |
結構、親切に教えてくれる | こんな感じでひっかける |
遠くに湖が見えるぞ | 普段着みたいな格好で滑る猛者もいる |
山形といえば玉こんにゃくだ | 休憩所の奥には神社もあるぞ |
士別日向スキー場の7倍の料金だ | 枯れ草の中にフキノトウだ |
リフトに乗っていると、急に姥ヶ岳が現れる | リフトの上から。 おい、トラバースの下、崩れそうだぞ |
大斜面へのトラバース。 左、雪崩になりそうだな・・・ |
休憩所、こんな感じ |
帰りに弘庵というそば屋に寄った | |
【ギャラリー】 | |
中腹に並んでいるのはポニーリフトの乗り場だ | |
ポニーリフトはまるっきりの初心者には厳しいかな? | |
月山をバックにリフトに乗る。 | |
最高地点からの景色。付近では最も高い山だ | |
いつか崩れそうな大斜面。すでに一部、崩れた跡がある。 良く見ると、細いトレールラインに沿って崩れているから、危なかったんじゃあ・・・ |
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崩れそうな地帯をトラバース。 望遠レンズの効果もあるが、迫力の1枚になった |
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郡山よりも北へ行く時は、常磐自動車道を使って水戸経由で行くことも考えよう。東京からは東北自動車道を使うよりも17kmほど遠回りになってしまうが、渋滞は東北道よりもずっと少ない。特に帰路では、いわきのあたりで少しモソモソしていたくらいで後は順調だったが、同時刻の東北道は矢板20kmほか、数ヶ所で渋滞が発生していた。ラジオを聴いていて、胸をなでおろしたものだ。高速道路料金が1000円だったし、渋滞の中はガソリンを食うので、経済面でもお勧めだ。 | |||
月山 スキー場(公式サイト) 出羽三山 弘庵(そば屋) ふきのとう(蕗の薹) たらの芽 |
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