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名寄ピヤシリ、士別市日向、和寒東山、当麻町営

     ピヤシリでピシャリ
 雪だるま 2009年レポート(3) 旭川-2
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名寄ピヤシリ
ピヤシリに向かって
高速道路を走る
 二日目は旭川の北側の遠征だ。ここには名寄ピヤシリという、けっこう本格的なスキー場があると聞いていて、掲示板にも「ぜひ行ってみてください」と書き込みをいただいたこともある。私はむしろその名前の面白さで「剣淵びばからす」と合わせてハシゴしたいと思っていたのだが、びばからすは2008年シーズンに廃業となってしまい(遅かりし、管理人)、まあ時間があったら士別市日向(しべつしひなた)に寄ろうかと思っていたものだ。また、午後には和寒東山(わっさむひがしやま)にも行きたい。高速道路にへばりつくようにあるスキー場だという。そういうわけで、8時には降雪の中、旭川のホテルを出て高速道路を使って名寄ピヤシリへと向かった。士別剣淵というお酒みたいな名前のICを9時ごろ降りてさらにトコトコ北上し、ちょうど10時ごろ名寄ピヤシリに到着したころには雪はやんでいた。
名寄 地図

名寄ピヤシリスキー場
〒096-0066 北海道名寄市日進
Tel 01654-2-2131

名寄ピヤシリ
(Webパンフを加工) 

名寄ピヤシリスキー場公式サイト
名寄ピヤシリ 地図
名寄ピヤシリ
これが「なよろ温泉サンピラー」だ
名寄ピヤシリ
正面のジャンプ台、空から見下ろして
いるみたいに見えませんか?
名寄ピヤシリ
名寄盆地が広がる
名寄ピヤシリ
うお、バレーボールやってるぞ
 山奥のローカルなスキー場かと思ったらとんでもない、キロロのホテルピアノを彷彿とさせる三角屋根デザインを組み込んだ「なよろ温泉サンピラー」があって、ちょっとしたリゾートの雰囲気だ。ゲレンデを見渡すと結構広くて本格的であり、あのやまがた赤倉温泉を見た時のような衝撃があった。ううむ、油断がならん。1日券は2600円、1回券は150円と安い。とりあえず1回券4枚でいくか。
 今日は競技大会があるらしく、リフトは競技優先のレーンがある。どうやらゲレンデの右半分でやっているようだ。ふと後ろを振り向くと、なんと向かい合った山の斜面にジャンプ台があった。かなり本格的なジャンプ台だ。ジャンプは北海道の選手が多いが、北海道では結構見かける。基本的にジャンプ台が多いことが五輪選手を多く輩出する土壌になっているんだろうなあ。ちなみ山の向こう、隣町の下川町は五輪選手の葛西紀明、岡部孝信の出身地で、地元町営のジャンプ台でうまくなったらしい。
 ところでこのジャンプ台、向かいの山の斜面にこちら側に向かって傾斜して設置されているのを見ると、なんだがジャンプ台を空から見下ろしているような錯覚がするのが面白くてなぜか見入ってしまった。
 ゲレンデトップに立ってみると、やまがた赤倉温泉は山の中だったが、ピヤシリは名寄盆地が広々と見下ろせて富良野にも引けをとらない、いい感じだ。もし競技大会が無くてゲレンデが全面滑走できたら、1日券で滑っても飽きないと思う。旭川からこんなに北上した山奥にこれだけ本格的なスキー場があったとは!。このピヤシリには、ピシャリとやられた気がした実はこれが言いたかった^^)。
 とりあえずひととおり滑って、施設を見ることにした。センターハウスの隣には黄色い建物がある。おや、ゲレ食かと思って入ってみてびっくり、なんと中に体育館があって、とても暖かく、みんな軽装でバレーボールをやっているではないか。表に出て看板を見たら、「体育センターピヤシリフォレスト」とある。ううむ、油断ならん。
 ところでお土産を買おうと「なよろ温泉サンピラー」に寄ってみた。玄関には「ようこそ名寄へ!!東京のみなさん」なんてノボリがあったりして、どこかの温泉旅館みたいだが、まあいいだろう。ちなみにサンピラーとは「太陽柱」のことで、このあたりは本当に寒くなるとダイヤモンドダストだの、サンピラー(太陽が縦に細長く見える現象)が見えるらしく、好きな人はカメラと三脚を担いで、見える保証のないサンピラーを狙って夜明け前から極寒の中をうろうろするらしい。このホテル、フロントの上には日本と韓国の旗が並んでいて、ちょっと国際的だ。実際に韓国からの観光客もいるらしい。
 北海道のスキー場は最近つぶれまくりだが、この名寄ピヤシリは道北の中核ともいうべき本格的なものだ。世界中からでもお客さんを集めて、ぜひ続けていってもらいたいものだ。
士別市日向スキー場
〒098-0475 北海道士別市多寄町4095
Tel 0165-26-2577
士別市日向スキー場
(現地で撮影した看板を加工) 


士別市日向スキー場 地図

士別市日向スキー場公式サイト(士別市)

日向スキー場
ファミリーゲレンデは広い
(吹雪で撮影したものを補正)
士別市日向スキー場
高圧電線の鉄塔を見ながら
  12時過ぎに名寄ピヤシリを出発し、素直に和寒東山に向かう前に、士別市日向(しべつしひなた)スキー場に寄ってみる。ピヤシリではあまり時間を使わなかったのと、この日向スキー場はあまり遠回りの寄り道にならないからだ。
 さて12時45分には到着した。雪が少し強く、視界はあまり良くなかった。施設は小奇麗だが料金は思いっきりローカルで、大人1回券80円、1日券は1600円だ。マップの左側の駐車場から入り、リフトに乗ってとなりの広いゲレンデへ。ここはバーンも結構広くて、天気が良ければそれなりに楽しめるだろう。スピード系の人はみなピヤシリに行ってしまうから、ほのぼのとしたファミリーゲレンデに徹している。ただし頭上をもろに横断して電磁波バリバリの雰囲気の鉄塔だけが殺風景だ。
 第二リフトの方は動いていなかったのでファミリーコースだけを滑った。コース名はダイナミック、スラローム、センター、パノラマ、ファミリーと、かなりオーソドックスな名前ばかりだったのが印象的だった。
 午後1時15分くらいにスキー場を出て、和寒東山には2時くらいに到着した。
和寒東山スキー場
〒098-0101 北海道上川郡和寒町日の出193-2
Tel 0165-32-4385
和寒東山スキー場
(Webパンフを加工) 


和寒東山 地図

和寒東山スキー場公式サイト(和寒町)

和寒
これがスキー少年団の
ロッヂだ 
和寒
とんがりがシンボルマークだ
和寒
町を見下ろして
 和寒東山(わっさむひがしやま)は高速道路ぞいにあるスキー場で、朝、私が名寄に行く途中に通過したときもトンガリ屋根のセンターハウスを見て、こっちを先に滑ろうかなんて思ったくらいだ。高速沿いのスキー場といえばサービスエリア直結で有名なパラダ(長野県)がある。しかしパラダは高速で前を向いて走っていると気が付かないこともあるが、こちら東山は山裾に大きく広がった斜面と尖塔の屋根を持つセンターハウスで思いっきりアピールしている。他に高速道路沿いといえばセントメリー(宮城)があるが、こちらは高速道路の下までくぐっているのでこれには一歩譲るだろう。
 さて、スキー場の入り口でいきなり驚かされるのは「和寒スキー少年団ロッヂ」なんてものがあることだ。なんじゃい、これは。少年スキーはそんなに盛んなのか。すると今日はレースでもあったのか、ベースの広場で表彰式らしきことをやっていた。ううむ、人数も多いし、なかなかの盛り上がり方だ。確かに斜面も広さ、斜度共に少年大会にはいい感じだ。レイアウトをみて分かるように、リフトからどれだけ大回りするかで斜度調整ができる。また、リフトを降りてから滑るコースが多いから、大会のためにコース閉鎖をしやすいだろう。
 なにはともあれ最高地点に上がることにした。景色は・・・おおっ、なかなかいいではないか。名寄ピヤシリの景色に似ているが、町がもっと近くに見えて、生活感すら伝わってくる。ひょっとして家の人は自分の子供の滑りを自宅から望遠鏡で見ることができるんじゃないかという感じだ。しかしさすが北海道の内陸部、標高が低いのに寒いなあ。和寒で「わっ、寒っ」と言ってみるのもいいだろうマタヤッチャッタヨ^^)。
 ところでここは、東山シャンツェというジャンプ台もある。またセンターハウスのゲレ食には過去の地元出身(おそらくスキー少年団の先輩)で、大きな大会で好成績をあげた人の写真を飾っている。子供たちは自分も飾ってもらうことも練習の動機付けになっているのではないだろうか。子供を地域ぐるみで育てるスポーツ振興の典型といえるだろう。
 まあここは景色一番で見に来たので、あがるとしよう。空港に行く前に、ちょうど帰路の途上にある当麻(とうま)町営というスキー場にいってみよう。あまり特色があるか分からないが、せっかくだし。
当麻町営スキー場
〒078-1300 上川郡当麻町市街6区
TEL:0166-84-2698

当麻町営スキー場
(Google地図を加工) 

当麻町営スキー場公式サイト
当麻
当麻スキー場
キャー、ステキ!♪ 
当麻スキー場
みんなが1本のロープで・・・
当麻スキー場
みんな、乗るのうまいねえ
 出た、出ましたという感じのスキー場だ。どこかの大型スキー場の片隅にあるキッズパークという感じで、山裾に向かって扇状に広がった緩斜面を利用してロープトウ1本で運営しているではないか。子供、子供づれがほとんど100%という感じだ。まあせっかくだから、1本だけやっていこうか。ふとリフト券売場らしきところに行ったら、クローズされている。よく見ると、なんと、ロープリフト無料、むりょう、タダだと!!。これにはまいった。今までいろんなスキー場に行ってきた。移動用リフトだけは無料とかいうのはいくつかあったが、たった1本しかないメインのリフトが無料なんてのは聞いたことが無い。もちろん、駐車料金も入場料も取らないのだ。おい、なんか怖いな、まさか自然保護協力費をいくら払えとか言ってくるんじゃないだろうな、ちょっとでもいいから徴収してくれた方が安心だが。係員に聞いてみたら、リフト券をいちいち印刷して券売所で人が売って、改札とかやっていたらその方が経費がかかってしまうので、どうせ町営だし、いっそのことタダにしちゃったというのだ。うおおおお、さすがは北海道の中心、旭川だ!。心は大雪山よりも雄大で、人柄は阿寒湖のマリモのように素朴、やることは摩周湖よりも神秘的だ。いままで国内外300ヶ所以上のスキー場を滑ってきたが、初めての経験だ。ううむ、全く油断ならん!。思いっきり期待無しの、油断とスキのかたまりで、ついでのオマケで立ち寄ったロコスキー場に思いっきりやられてしまった。いやあ、感動をありがとう!。
 実際滑ってみても大したものではないが、子供天国なので、親は安心だろう。飛ばす客がいるわけないのだ。また、ロープトウは子供のバランス感覚を養うにはいいのではないか。ロープトウは本州ではマイナーで、乗り方が分からない人はもちろん、ボーダーにとっては鬼門だが、もし海外でスキーをやりたい人はぜひ覚えておくべきだろう。みんな小さいのに、、ロープトウの乗り方うまいなあ。この町営スキー場がいつまでも続くことを願わずにはいられなかった。夕暮れが近づいてきたがとうとう営業終了となる午後4時まで滑り続けた。
ぞうすい
見本のかに雑炊 
雑炊
こ、こらあ!!
ティファニー
これがティファニーだ。
客が少なかったことも怪しむべきだった
 さて、スキー場の山のウラにあるヘルシーシャトーという立ち寄り温泉施設に寄って、一風呂浴びた。今日も充実した1日であった。旭川空港へ到着、飛行機で帰る場合は何があるか分からないので、できるだけ空港で夕食をとることにしている。旭川空港のレストラン街も何回か利用したが、今まではできるだけ個性の強い店を選ぶようにしていた。しかし今回は入ったことがないレストランにするか。外観はどこにでもありそうな、オーソドックスなレストラン、「ティファニー」にするか。ええと、そういえば今回は北海道なのにカニを食べなかったので、かに雑炊にするか。1370円もするけど、でかいカニ足が2本も入っているし、ええい、いっちゃえ!。
 出てきてびっくり・・・。なんじゃいこれは!?。見本と全然違うではないか。カニなんざ、1本のものを2つに切って並べたか、赤唐辛子が2つ並んだという感じだ。いや、それよりも基本的にまずい。マズイ、不味いのだ。玉子を溶くのが早すぎて、フワフワ感が無い。要は作り方が雑だ。さらにまた、あまり熱くないため、冷めるのが早い。玉子の黄身が溶けたお湯が冷めてしまうとどんなに気持ち悪いか、あなたには想像がつくだろうか。いろいろ意見もあろうが、どんな理由があろうと、見本と全然違うものを出してきたら、言い訳はできるものではない。ウェイターを呼んだが、見本と全く同じものが出せるとは限らないとかなんとか、訳の分からん言い方であまり誠意をもって対応しようという気はないようだ。こんなことでもめても仕方ないし時間も無いので出発ゲートに向かったが、いままでの北海道、旭川に対して抱いていたイメージが崩壊していった。ううむ、全く油断ならん。読者の皆さんはくれぐれも注意していただきたい。「ティファニー」という店なので(店の名前からして、怪しいことに気づくべきであった)、私のようにひっかからないようにしいてもらいたい。ああ、後味が悪かった。
 20時15分には旭川空港を離陸した。すぐにキャンモア、遠くにサンタプレゼントパークのナイター照明が見える。思わぬ感動をいただいた後に最後で思わぬ一撃をくらった遠征であった。
 
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ピヤシリ ピヤシリ
ハングルの看板があったぞ おじさんのための講座ですって
ピヤシリ ピヤシリ
ジャンプ台が見えるぞ ジャンプ台を背景に
ピヤシリ ピヤシリ
これ、実は体育館だ ジャンプ台を下から
ピヤシリ 士別
韓国の旗もあるぞ
士別のあたりはこんな感じ
士別 日向スキー場
老人は乳母車の変わりに
そりで歩くのだ
日向スキー場、施設はよかった
日向スキー場 日向スキー場
空港の待合室みたいだ。
日向のスキーセンター内部
80円だって
日向スキー場 日向スキー場
スキー場の鳥瞰図だ エントツ、いいねえ
日向スキー場 日向スキー場
シングルリフトだ なかなか立派な施設だ
凍結道路 滑り止め
ん?道路わきに何かあるぞ 道路がツルツルの時は、
この小石を撒いてください・・だと
和寒 和寒東山
和寒へ 和寒東山のスキーセンターだ
和寒東山 和寒東山
この写真だけ見ると、ゲレ食という
よりも小学校の給食風景だ。壁の上には写真が・・・
先輩たちの勇姿だ
和寒東山 和寒東山
ここにもジャンプ台がある あの星は何かな?
どうやらナイター時は点灯するらしい
和寒東山 和寒東山
和寒の町を見ながら シングルリフトだ
和寒東山 和寒東山
おや、玉子があるぞ リフトの監視小屋でした!
和寒東山 和寒東山
150円、安いなあ。大丈夫かなあ 結構、うまかったです
当麻スキー場 当麻スキー場
【ここから当麻】広いゲレンデだがこれ1枚だ 手を離すんじゃない!
当麻スキー場 当麻スキー場
この動力機がスキー場の心臓だ まだ自信ないかな?
当麻スキー場 当麻スキー場
夕暮れが近づいた これがヘルシーシャトーだ。
温泉その他くつろぐことができる
旭川空港
旭川空港で
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【ギャラリー】
名寄ピヤシリ
【名寄ピヤシリ】 ジャンプ台が見えるが、空から
見下ろしているような錯覚があるのが面白い
和寒東山
【和寒東山】 和寒の町を見ながら。手前には高速道路が見える。
山の中のスキー場もいいが、こういう風景も味がある
当麻
【当麻町営】 夕暮れの近づいたスキー場。
 右に見えるただ1本のロープトウがすべてだ

 
スキー
 時間に余裕があったら、小さなロコスキー場にも寄ってみよう。思わぬ発見や感動があるかもしれないぞ!。
スキー
名寄ピヤシリスキー場(公式サイト)
士別市日向スキー場(公式サイト)
和寒東山スキー場(公式サイト)
当麻町営スキー場(公式サイト)

サンピラー(太陽柱)
ヘルシーシャトー
上川支庁・観光
かに雑炊の作り方(マルハニチロ)
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