四国巡礼 | ||||||||||||||||
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前回の遠征の冒頭でも述べたが、2007-2008年シーズンのテーマは、「遠くに行くこと」だった。比較的雪が早かったこともあるが、2007年末にあった身内の不幸を吹っ切りたいという意味もある。遠くの、今までまるで行ったことが無いスキー場に行ってみる方が気分転換になるだろう。で、山陰-道東と続いた次が四国だった。ここは雪が多い年に行ってみようと考えていた。会社の同じ部署には四国出身者が5人いるが、5人ともスキー場の存在は知っているけど行ったことが無いという。よし、私が行ってどんなもんか教えてやろうかい。調べてみると面白そうな所がいくつもあるではないか。そういうわけで土日を使って行ってみることにした。 |
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久万(くま)スキーランド (配布パンフをスキャンして加工) 久万スキーランド公式サイト ![]() |
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スキー場の駐車場に着いていきなりびっくり。まるで遊園地かのようなリフトがある。それはロープに架けられたチェアではなく、吊り下げ式のジェットコースターみたいなものだ(写真見て)。ううむ、これは期待できるなあ。さっそく入ってみる。ここは入場料金+リフト料金制度になっていて、入るだけで1,000円、1回券は250円、2時間券は2,500円、あとは2時間増えるごとに500円高くなって、8時間券4,000円だ。室内スキー場と同様に雪を作っているのだから、この方式は仕方ないだろう。 レイアウトは1箇所に2重にトリプルリフトを設置するというもので、コースは地形をうまく利用して初級、中級、コブの上級に作り分けて誰にでも満足できるレイアウトにしようという努力が見られる。実際に滑ってみると予想していたよりも滑りやすい。ある程度幅を確保したストレートでクセのないバーンのせいだろう。ただしその分飽きるのも早い。スピードを出して滑るとあっという間だ。しかし私にはあの個性的なリフトに乗れただけでも来てよかったという感じだ。初心者エリアも確保されているし、松山市からも近いので、愛媛県の人が手軽にウィンタースポーツを楽しむにはいいスキー場だろう。1時間ほどあれこれ見てまわり、11時40分に出発した。 |
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美川スキー場 (配布パンフをスキャンして加工) ![]() |
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設備は古く、四国では老舗のようだ。スキー場内の宿泊施設の名前がいきなり「白銀荘」というだけでも、古めかしさがプンプンだ。ところで、西日本でたまに似たようなのを目にするのだが、入り口近くには「創設功労者」として愛媛県スキー連盟の会長、名誉会長と元美川村村長の名を刻んだ石碑が建っていた。「南国四国という地理的気象的悪条件の中で幾多の困難を排しウンヌン・・・」とあって個人名が刻まれているのだが、私財を公に提供したのならともかく、仕事の一環がこんな石碑になるのがすごい。たとえ本当に大変な努力があったとしても、公の職にある人が石碑に名を刻む(この石碑自体、相当費用がかかっているだろうが)のはどうかと思うが、このあたりも文化の違いだろうか。宮城の七ヶ宿スキー場には「このコースは自衛隊が根性で造成しました」なんてのがあったが、あれは個人じゃないしなあ。 スキー場としては、久万の後でここに来ると大変見栄えがして、四国のスキー場を見直したくなる。天然雪の量もそこそこあるし、気温も低く雪質もまずまずだからだ。リフトでは最初のペアリフトに乗ったら、すぐに一番奥のリフトへトラバースるのがいいだろう。最高地点からの景色はなかなかいい。久万が谷間の地形で面白くない景色であったのに対して、何と行っても石鎚山がきれいに見えるのは強みだ。周囲の山々の雪は少なくても、標高の高い石鎚連山だけが白くなっているのを見ると、南国にもこんな冬景色があるのだなと感じる。また、最高地点からのコースは斜度や幅が最もよく、クルージングにも向いている。万高原のようなファミリーは断然少なく、そのあたりはすみわけがされているのだろう。 リフト係のおじさんと四国の山についていろいろ教わったが、話している間でも自分がその四国にいることを忘れるようないいスキー場だった。 |
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天狗高原スキー場は地図がありませんでした 天狗高原スキー場公式サイト(天狗荘) |
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なぜ迷っていたかというと、冬期は早く来れる道路に閉鎖になる部分があり、「すごく遠回りになっちゃうけど、東回りで来たがいいよ」と脅かされていたからだ。しかし美川から行くにはあまりにも遠回りすぎる。西回りの道は閉鎖ではないようだし、ええい、行ってみるか。ダメだったらあきらめて引き返せばいい。 実際行ってみたら、ひどいのなんのって、私の人生では富山の利賀スノーバレー、岡山の花見山と並んでスキー場へ行くには三大悪路ともいうべき道だった。狭いし、四国だというのに雪が残っているし、ものすごく長い距離だし、すれ違うなど至難の業だ。もしすれ違う時はいったん車から降りて、脇に溝がないか確かめてからでないと怖くて運転できない。直線距離ではほんの数十キロのはずなのに2時間もかけてやっと天狗高原に到着した。 ここは天狗荘というホテルが経営しているスキー場で、ほぼ愛媛と高知の県境の高知側の尾根にある。さて、駐車場には車が1台しかない。よくあることだ。車の持ち主はファミリーのようで、下で子供のそり遊びをしている。リフトはロープトウが1基だけ。で、リフト券売場は・・・人がいない。あれ?昨日、今回遠征するスキー場すべてに最新情報を電話で確認したら、やってますと言っていたんだがなあ。そり遊びで来ている人に聞いてみた。「あ、今日は天狗荘で結婚式が入っているので、係の人はその応援に駆り出されて、今日はスキー場はお休みなんですって」 こ、こらあ!結婚式だから休業なんて聞いたこと無いぞ!! しかしそんな常識は南国土佐では通用しないのだ。常識や古い慣習にとらわれない発想があったからこそ、土佐藩は明治維新で大きな役割を果たすことができたのではないか。華やかな宴で盛り上がっているであろう天狗荘を背に、ロープトウのコース脇をツボ足でトボトボと登った。周囲はこれといって高い山があるわけではないが、はるか彼方にあるであろう太平洋を思い浮かべつつ、軽く滑った。完全なモナカ状態だ。そして16時10分ごろそそくさと引き上げ、あの苦労した山道の峠越えへと向かった。 |
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サレガランドプラーナ スキー場 (公式サイトのマップを加工) サレガランドプラーナスキー場公式サイト ![]() |
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ここは松山市の夜景を見ながら滑ることができるというので、ナイターに合わせて計画していたのだが、ちょうどタイミングもバッチリだ。はっきり暗くなるまでの間、施設を見せてもらおうかな。でも人が少ないなあ。しばらくすると客が増えてきた。時間的に集まりやすいというよりも、ナイター目当てなのではないだろうか。夜の方が雪が締まっていいというのもあるだろうし、子供が少ないという理由もあるだろう。 ゲレンデそのものはたった1本のリフトのスキー場とは思えないほど充実した斜度と距離を持っている。ただし全くの初心者にはかなりつらく、ファミリー向けではないだろう。今まで見たなかではボーダーの比率が高く、それはおそらくパークが充実していることも関係しているだろう。ナイターは本日最高の雪質で、松山市の夜景を見ながら滑るのも一興だった。このコンディションな練習にもとてもいいだろう。19時50分に出発し、松山市のホテルへ。 明日は天気は決して良くは無いらしい。もしダメだったら道後温泉にするか。でも瀬戸内海を見ながら滑れる、香川県唯一のスキー場、雲辺寺すごく楽しみだなあ。神様、雲辺寺だけでも晴れますように・・・。 |
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まるで遊園地みたいだ | これがリフトだ。 きっと、強風でも止まらないだろう |
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あそこがゲートだ | 小屋には「カッパ村入り口」とある。 夏はこのあたりはキャンプもできる |
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下から見て、右側は こんな感じのコースだ |
下から見て、左側のコース |
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モロ人工降雪機のスキー場だ | 造雪小屋。いくつかあった |
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初心者リフトに乗ってみようかな | 初心者リフトは降りるときに 大きな円を描く |
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入り口と出口でゲートを分けるのがすごいが、 そんな大混雑しているとは・・・ |
設備はしっかりっしている |
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よっかかれない、シングルみたいなペアリフトだ | 石鎚連山を見ながら |
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いい感じだ | 最上部のリフト |
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四国カルスト経由の天狗高原への道は 冬期閉鎖だ |
そり遊びの家族連れが1組だけ |
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プラーナに到着だ | ナイターが自慢だ |
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まずはここで1000円払う | 内部はリゾートの雰囲気が十分だ |
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スキー場の最高地点からちょっと下がった ところにセンターハウスがある。ここからスタートだ |
雪を降らしています |
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なんかいい感じだ | なかなか滑りやすかった |
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くだものはキライなようだ | リフト降り場からセンターハウスを見下ろす |
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【ギャラリー】 | |
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【美川スキー場】 石鎚山を見ながらの滑走は四国スキーのハイライトだ |
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【天狗高原】 斜面はおもいっきり傾いているが、それを気にしないのが南国スキーだ | |
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【サレガランド プラーナ】 松山市の夜景に向かってジャンプだ |
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![]() 久万スキーランド(公式HP) 美川スキー場(公式HP) 天狗高原スキー場(天狗荘公式HP) サレガランドプラーナ(公式HP) いよ観ネット(愛媛県観光協会) 松山市観光ガイド(松山市) 道後温泉物語(道後温泉旅館協同組合) |
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