千畑

   
     どかんと一発かまどきゃし
雪だるま 2005年レポート(5) 盛岡遠征-5  
  
 あっとういう間の5日間であった。年末年始の休みをつぶしての盛岡遠征であったが、今日はとうとう帰京する日だ。帰りのドライブを考えるとあまり本格的な滑走のつもりではない。そこでちょうど帰りがけにあたる千畑を滑ることにする。
 ここはコクド系で、なんとゴンドラがありながら全国スキー場ガイドにはロコスキー場のページにしか紹介されていないという不可解なスキー場だ。いろいろ調べたが、なかなかのロングコースだ。ただし、標高は低く、シーズンも短い。また人口の多いエリアから遠く、秋田市の人は田沢湖エリアが多いだろうから、マーケティング的には地元のためだけのロコスキー場ということなのだろうか。またレイアウトを見ると同じ秋田の阿仁に似た感じで、たぶん飽きやすいのかもしれない。
    いつものように早朝に出発して一番リフトに乗ってと思ったが、スキー場の営業開始は9時からで、早く動かすリフトはない。なかなかのんきだが、ここは秋田スタイルでいこう。秋田県の角館(かくのだて)のホテルに宿泊したので、朝イチはホテル近くの武家屋敷を散策してからいくことにした。
武家屋敷の町並み
 
     
千畑のゲレンデマップ
(公式サイトのゲレンデマップを加工)
  http://www.princehotels.co.jp/ski/senhata/course.html (公式サイト)
  
  
ずっと山の向こうにいくぞ
 
でっかい支柱だ
  

秋田こまちのふるさとを
見ながら

千畑の将来を支えるのは
君たちだ!

「かまどきゃし」に
なったのは・・・

 ここ千畑は2393mの長さのゴンドラと358mのロマンスリフト1基ずつの内容だが、リフト券は1日2000円、半日で1500円だ。ランチが付くパックは曜日に関係なくそれぞれ3000円、2200円だが、4人以上で平日に来ると1日券とランチで1人2000円だ。とにかく安いのはいいことだが、採算は合うのだろうか。たとえ親方コクドとはいえ、単独で採算がとれないと、いざというとき売却先が見つからなってしまうのではないか。しかも地元民頼りのロコスキー場だというのに地元民にはさらに優待をしているという。ううむ。
 とりあえず半日ランチ付きを買うことにした。

 長いゴンドラを降りると、ソコソコの樹氷のある世界が待っていた。田沢湖スキー場もそうだったが、ここも800m級で写真のような樹氷群なのだから、本州の1500m以上ではないだろうか。志賀高原などの高い山でないと見ることができない氷の世界だ。
 
 さて、滑るとしても限られている。とりあえず中級コースを滑ることにした。眼下には秋田こまちのふるさとが広がる。山の上はどんより曇っているが、平野部はピカピカ光り輝いていて、いい感じだ。
 ところが滑っていて、驚いた。私はゲレンデマップから判断するに、ここは阿仁のようなダラダラで長いだけのコースではないかと思っていたのだが、斜度がけっこうあり、なかなかスピードが出るのだ。なんだ、いいじゃないか。圧雪もまあまあ。これはなかなかあなどれんぞ。人も少なく、快適に飛ばすことができた。
 しかし中腹よりも下にくるとちょっと事情が変わる。どういうわけか、斜面にウェーブがかかっているのだ。なんでまたこんな地形なんだろう。とりあえず斜度があるので登ることはないが、ガスの中を飛ばしたりしたら、ジャンプしてしまいそうなウェーブだ。これのおかげでいまひとつ滑走感に充実したものが薄れてしまった。
 そのままもう一度ゴンドラへ。今度は初心者迂回コースも滑ってみる。ここはまあまあだがコース幅が狭く、すぐに荒れてしまっていた。そしてよく気をつけると、中腹以下ではなぜかフラットではなく、なんとなくデコボコしたウェーブがかかっていたりするのだ。ブルドーザーか何かで整地するわけにはいかないのだろうが、圧雪する時にもうちょっと考えたほうがいいと思うよ。
 ゴンドラばかりを数本滑ってランチにする。定番のヒレカツを頼む。コクド系のゲレ食、アリエスカはファーストフードのチェーン店のように、どこも同じような内装、メニューだが、これが案外安心できたりする。
 あまり時間がとれないので食事を終えたらすぐに帰路についたが、ロコスキー場としては破格のスキー場であり、地元の美郷町の人にはいわゆる「過ぎたる恩恵」ではないかと思えた。
 秋田自動車道の横手ICに向かって走ろうとしたら、ちょっと気になる看板があった。「ドカーンと一発!「かまどきゃし」」ん?。かまどきゃしって何だ?。こういうことにすぐ興味を持つ私はすぐ近くのコンビニに立ち寄り、店員に聞いてみた。が、若い女の子の店員は「何の意味が分かりません」という。おい、毎日見ていて何とも思わんのか?。通りがかりの年配の人に聞いたら、「ここでの「かまど」とは財産のことで、かまどきゃしは財産を失う、破産する、という意味だ」とのことであった。交通事故を1回ドカンとやったら、かまどきゃしだ。とても実感のある響きに感動し、これを土産に高速道路に乗った。帰りがけ平泉の中尊寺に寄り、ちょっと見学してから再び夕暮れの東北自動車道へ。渋滞は全くなく、ほぼ制限速度のまま夜9時前に東京に帰ることができた。
さて、ここからは後日談。その後コクドの不正が問題になったことは皆さんご存知だろう。堤会長は経営を退き、コクドのリストラが始まることとなり、千畑スキー場もほぼ閉鎖の方向に動いているようだ。なかなかの内容であったが、プリンスホテルも併設されていないし、年末年始だというのにあの客数とリフト料金ではやむをえないとも思われる。「親分の不正の発覚」という一発がコクド系スキー場をかまどきゃしにしてしまったようだ。行けるときに行けたからいいのかもしれないが、やはりキラリと光る小さな宝石のようなスキー場が無くなっていくことは寂しいことだ。できることなら譲渡先を見つけてでも営業を続けてもらいたいものだ。
      
   

   
武家屋敷の通り沿いで。
こういう蔵をよく見る
こういうのにはすぐ
寄りたくなっちゃう
佐竹家の宝物らしい
 

ゴンドラに乗るぞ
 
いいなあ
  
ゴンドラははるか彼方へ
 
ゴンドラ駅とアリエスカが
コンパクトに合体している
いい感じだ
 
平野部は明るい
 
あちこちにウェーブが
かかっている
どこかほっとする
 
ファミレスみたいな大きな席、
アリエスカはこうでなくちゃ
中尊寺の金色堂はこの建物の
中に屋根ごと入っている
松尾芭蕉も来たぞ 
 
もう、何にでもご利益
あるから、買っていってちょ
 
年末年始の連休の高速道路は、最終日の前日が一番混雑する。最終日は逆にすいていたが、その代わり事故や降雪等で高速道路閉鎖なんてなったら悲惨だ。これはカケでもある。心して日程を組んでいこう。
         
    
 
▼スキーレポ(千畑)