200 SNOW REPORTS | |||||||||||||||||||||||||
2005年レポート(10) 旭川-1 | |||||||||||||||||||||||||
旭川遠征の前の週に頭にくる事件があった。その事件とは、スキーに行く途中、濃霧で引き返したということだ。行ったことが無いスキー場が固まっている宮城蔵王地区(白石、七ヶ宿、すみかわ)に行こうと思ったら、明け方の首都高速が濃霧に覆われて、「大渋滞&みんな降りろ」になってしまったのだ。なにしろ3台先の車が見えないほどの経験したことがない濃霧だ。ラジオによるとこの先の東北自動車道は浦和から矢板まで閉鎖だというから絶望的だ。結局白旗をあげ、埼玉県の手前で引き返してしまった。よりによって土日だからスキー場やホテルも大変な災難であろうが、私も今回は行ったことがあるスキー場の数が国内だけで200になる記念すべきスキー行であったので残念であった。 このリベンジのために、帰宅後すぐにプランとして暖めていた旭川行きを決行することにした。実は仕事が忙しくて本当に行こうかどうか迷っていたフシがあったのだが、部下も増えたことだし、いい年こいて休日出勤は避けたい。とにかく春分の日の3連休は有意義にいこう。と、いうことで旭川遠征は決行されたのだ。 東京の人間が旭川といえば富良野と思うだろうが、富良野とカムイはスキーを始めたころ会社の共済会のスキーで3回くらい行ったのでパス。行く場所としては、初日は小規模だがプリンス系の深川で足ならしをして、夜は旭川の夜景が見れるというサンタプレゼントパーク。2日目は大雪山黒岳とぴっぷ。3日目は大雪山旭岳という行程にした。これで旭川から行くべきスキー場はすべてとなる。 |
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深川の地図(公式地図を加工) |
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空港でレンタカーを借りて、深川へ向かった。スキーをはじめたてのころ何回か行ったカムイスキーリンクスを横目に高速道を飛ばして深川に入る。深川スキー場はICからすぐだ。この深川はプリンス系であるが、とても小ぶりなスキー場だ。クワッドが2本しかないのだが、レイアウトそのものは機能的で、なだからな尾根をうまく利用している。 さて、到着したはいいが人がいない。おい、3連休の初日だぞ。おおい、誰かいるかあ?!。目を凝らしてみるとクワッドが動いており、そばにはプリンス系スキー場のあの青い従業員用の制服が見えるではないか。やれやれ。ちょっと離れた所にリフト券売り場があり、そこで午前券を買う。 ここは1日券+1,000円分の食事券+傷害保険で、通常3,600円のパックがネット割引で2,800円。午前券の場合は通常2,700円のところ2,200円だ。しかし、客数が少なくなったスキー場が値段を下げて売るようになったら末期的だ。ひょっとしてこの旭川遠征を来年に延ばしていたら、もう無くなって、行けなくなったんじゃないかと本気で心配してしまった。 とりあえず一番高いところへ。ゲレンデトップが標高740mで、しかも3月というのに、雪質はバッチリだ。グローブでつかんではなすと、軽く指で押しただけで崩れてしまう雪合戦のできない雪だ。また、平野部に向かって滑り込む時の風景がまたいい。平野部は人家が少なく道路は縦線と横線の組み合わせになっており、いかにも北海道だ。またコースの斜度もいい。スピードが出過ぎない程度で、雪がいいからカービングの食いつきもいい。そう、そして人が少ないから飛ばせるのだ。なかなか快適だ。この時期にこんなスキーをこの料金で楽しむのは申し訳ないくらいだ。はるばる東京から来た甲斐があったというものだ。 上部のリフトの風景は、本州なら1000m以上、今の時期なら2000m級の風景だ。融けた様子はなく、かといって樹氷になっていないのは水分が少ないせいだろうか。とにかく力の限り午前券で滑りまくり、切れたところでランチにした。 地方のスキー場のゲレ食では何が出てくるか口に入れるまでわからないが、プリンス系はアリエスカがあるので安心だと、思いきや、セルフサービスのレストランであった。「良い子のラーメン」「ヤングカツカレー」と油断のならないメニューが待っていた。ドリンクを加えてチケットを消費したが、まあよしとしよう。 午後はサンタプレゼントパークへ行くわけだが、その前にちょっと隣のカムイスキーリンクスに立ち寄ることにした。 カムイスキーリンクスは前述の通り(そしてスーパーエッセイのバッヂテスト物語にあるように)、私がスキーを始めたころに会社の共済ツアーで行き、初めてスキースクールに入校した思い出のスキー場だ。当時は腰の曲がったボーゲンしかできなかったためにクラス分けでは昨日初めて板を履いたという小学生を含む、全員女の子の班に入れられ、屈辱の中で歯をくいしばってレッスンを受けたことがある。そしてここはセントバーナード犬にスキー板を履かせて滑らせるイベントがあり(後ろから人が引っ張っているが)、その姿は当サイトの公式バナーで採用させていただいている。しかしそのカムイも数年前から毎年のように営業中止、営業譲渡といった話が絶えなくなってしまった。滑ることはせず、ただそっと中に入ってみてみたが、ゴンドラやリフトは稼動していて、客も深川よりはずっと多いようだ。スキーをしていたセントバーナードは何代か交代したらしいが、最近はやめてしまい、看板などにその面影を残しているそうだ。ちょっと残念だが、ここも実にすばらしいスキー場だ。読者のみなさんも、旭川市を拠点にスキーをするなら富良野よりもずっと近いので、ぜひ訪れてみてほしい。 |
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サンタプレゼントパークの地図(公式地図を加工) |
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ここは旭川きってのプレイゾーンで、「サンタさんからのプレゼント」というコンセプトのもと、夏でもいろいろなことをやっているので公式サイトでチェックしてほしい。ただし冬はスキーがある代わりに多くのサービスが休止するので(頂上のニコラスタワーも休業)、注意が必要だ。 ナイター券を買い、夜景になるのを待つ。それにしてもここは目の前に観覧車がある。ルスツやテイネオリンピアなどでも観覧車が目の前であったから、北海道の人は観覧車が好きなのだろうか。それとも冬はスキーで夏は遊園地というのが娯楽事業の定番なのだろうか。ちょっとニギニギしい気もするが、あっても悪いものではないだろう。 また、巨大なビニールのボールの中に入って山の上から転がりながら降りる変な道具まで置いてある。客集めの必死の努力がにじみ出ているが、いいことだ。旭川市にはいまや上野動物園を抜いて日本一の入園者数を誇る旭山動物園がある。ここの手法はよくマスコミで採り上げられてているのでご存知の人も多いだろう。やり方次第では、遠くからでも客を引き寄せることはできるのだ。サンタプレゼントパークがこれを知らないはずは無いから、きっとスキー界の旭山動物園を目指しているに違いない。客足が落ちているのを景気だの人口減少だののせいにするのは簡単だ。たとえスキー場の業界が縮小していくのが避けられないとしても、努力するスキー場はきっと生き残ることができるだろう。 しばらくすると急に暗くなってきた。市街地に明かりが灯りだした。バンクーバーや札幌ほどの大きさではないが、いい感じだ。なんだかナイター目当ての客が出てきたような気がする。サンタプレゼントパークの本領発揮だ。 |
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深川の入り口 | 車が数台のみ。これって、 従業員用だけじゃあ? |
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クワッドは立派だ | 雪質もいい | ||||||||||||||||||||||||
滑りやすいコースだ | 巨大なタコが「おいで」 と言っているようだ |
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びっしりだ | リフト下、滑りたい | ||||||||||||||||||||||||
第2高速への連絡コース | 「よい子のラーメン」550円、 「ヤングカツカレー」850円 |
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【ここからサンタプレゼントパーク】 ニコラスタワーが見えてきたぞ |
教会ではなく、センターハウスだ。 テイネハイランドに似ている |
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自販機コーナーだが、寒々としている | 自販機もサンタだ | ||||||||||||||||||||||||
観覧車がいいね | 旭川市を見下ろす | ||||||||||||||||||||||||
この中に入って転がるのだ!! | タワーに向かって | ||||||||||||||||||||||||
観覧車は営業していない | イスに積もった雪を吹き飛ばす機械だ!。 本当の粉雪だからできることだ |
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いいねえ! | 落ち着いた夜景だ | ||||||||||||||||||||||||
雪もしまっていい | よくわからないけど、いい! | ||||||||||||||||||||||||
旭川の新名所といえばラーメン村だ。しかも味もいい!。札幌のラーメン横丁みたいに、観光客が押し寄せるようになって味が落ちたりしないようにしてもらいたい。写真は天金のラーメンだ!。 | |||||||||||||||||||||||||